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18.胸のホールを埋めてください

379.アキラのギリセーフ

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夢現で無意識に手探りでジョンを探すとベッドの中で空を切る。
ジョンがいない…
すごく不満な目覚めになってしまった。


自分も大概に面倒な性格になったなっと自覚しながら、ベッドで上体をそろそろと起こしてみるが腰がやばい…


グギィギィっと音が出そうな腰をなんとか騙して足を床に着けてみるが、踏ん張れる気がしない…


これ絶対に立ち上がれないじゃん!っと悲しくなりながら、開いたままになっている扉を見る。


もうジョンは基本的に僕から離れるときは扉を開けておくことにしたのかな?
まぁたった今ジョンがいないからって、無理してベッドから出ようとしているから、その判断は正しいけど…


微かに話し声が聞こえる、声はジョンのものだけのようだから…
電話してる?珍しいなぁ


ただ待つだけの時間は嫌だなぁ
自分の無力さを突きつけられてるみたいだ
体調があまりよくないせいか、気分がどんどんと沈んでいくのがわかる


よし!沈んでてもしかたがない、腕は動くんだ這っていこう!

ベッドから降りる?落ちる?とりあえず、受け身はとれるように体制を整えて…





「あっ!駄目だよ、何しようとしてるの?」

そしてジョンに見つかった…




「もぅ!ちょっとは大人しくしててよ!
熱もまだあるんだよ、歩けそうなの?
さっきなんか変な立ち方しようとしてなかった?」

「…手は動くから、這えば動けるかなっと」


信じられないっと目が見開かれて、苦虫を噛み潰したような顔をしている

「もぅアキラ…」
「だって起きたらジョンいなかったんだもん!僕、寂しかった…」

口を尖らせてと拗ねた顔をして見せる。
ジョンがしばらく固まった後に、大きなため息をついて抱きしめてくれる。


「…ごめんね、シノダ教授に電話してたんだよ。
アキラが熱だしたから、報告してたの
はぁ、僕のお姫様は寂しがり屋だなぁ」


よしっ誤魔化せた!
絶対に怒られるところだった!
さっきの『もぅアキラ…』なんてすでに怒った声だったし、あの後は説教に続くところだった!
ジョンは一度怒らせると長いんだよ…



頭の中では誤魔化せたことを喜びながら、抱きしめてくれる腕が嬉しくて。
背中に手を回して、たくましい胸に頬を擦り寄せた。
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