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18.胸のホールを埋めてください

420.なんにだってなるさ  (sideシノダ教授)

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「ジーザス、アキラ君がもし一週間でジョン君に逝かせてもらえなかったらどうするつもりじゃ?
おまえさん…まさか以前言っていたように、薬を使う気じゃないじゃろうな?」



あの後、短時間の談笑をした後アキラ君たちは帰っていった。
アキラ君は終始青い顔で、若干上の空だったが、ジョン君は更に考えこんだように話を聞いていなかった。




二人が帰ると、ギルマスはすごい勢いで俺に詰問しだした。


「えぇそうですよ!
今回ばかりは俺は引かないですからね…
ギルマスはわかっちゃいない!
あの子は本当に今ヤバい状態なんですよ…
このまま放置してたら、また記憶が飛ぶ可能性もありますよ!」



俺の言葉にギルマスは目を見開く。
やはりその可能性は気づいていなかったか…



「しかし、アキラ君は薬を使っても我慢する可能性があるぞ…
それこそ薬なんてもので気持ちを誤魔かして体を結ぶなんて、あの子の1番嫌いなことじゃろう?」



「はっ!悪いですが…そんな我慢のきくようなヤワな薬使いませんよ
確実に理性ぶっ飛ぶくらいの用意させてもらいますよ…
一回なら後遺症だって残らないさ」


自分の言っていることのゲスさに、無意識にチッと舌打ちがでる。
眉間にシワが寄りすぎて、頭痛がする…


「…今のアキラ君はすごく不安定なんですよ、悪化もするし改善もする
改善の段階で記憶喪失が起きたとすれば、その段階まで悪化したらまた起きる可能性だってある
だから早く今の記憶が保っててる状態で安定させたいんです


何回も記憶を飛ばしたりしてたら…
それこそ…ジョン君との思い出が完全に失われちまう…」



拳を握りしめて、気づけば自分が恐れていたことを吐露していた
自分で言っていてカタカタと自然に体が震えて止まらなかった

決めたんだ…あの子を治すと病気も記憶も…
そのためなら鬼にもなるっと…

でも、それでも自分の手であの子を傷つけることが…
こんなにも、こんなにも辛いなんて…



「……あいわかった」

静かにそう言い残すと、ギルマスは部屋から出ていった。
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