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18.胸のホールを埋めてください

439.君の決意は痛すぎる  (side会長)

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「アキラ君…お前さんはもう泣いてるようなもんじゃぞ?」




腑に落ちないっと顔に書いてあるが、お前さん…今全身で泣いとるじゃないか…



「お前さん…どうせ、ジョン君のためとか思って自分の身を引いたんじゃろう?

ジョン君がお前さんの名前泣きながら呼ぶの見て、自分のことを忘れられればジョン君が幸せになれるとか思ったんじゃろう?

違うか?
お前さんがジョン君を手放すときは、ジョン君の意志かジョン君のためになること以外ないもんなぁ?」



本当にこの子の自己犠牲にすぐ走るところが、わしは今!最大に気に入らない!?
 


そのために今の自分はジョン君の記憶の中の自分とは別人だと暗示にかけ

ジョン君から自分から離れるように
そして、その暗示が有効な間…アキラ君は…



「はっ!…そんなお人好しな理由じゃないですよ。

僕は日和ったんだ…逃げたんだ…
あの子から、ジョン君と向かいあうことから…

だってそうでしょ?僕はジョン君に何も応えられなかった…
ジョン君は僕にたくさんの物をくれるのに、僕は何もあげれない…」




疲れたようにソファにもたれかかりダラリっと深く座り、空をみる姿はもう生気など感じられず…
わしは背筋を凍らせた



アキラ君はこんなに細かったか?
目の下のクマも黒々と入り、眠そうな半眼に開かれた瞳は何も写してやしない…



「僕にジョン君と語れるような思い出もなければ、約束できる未来すらない…
僕はまたいつ記憶が飛ぶかもわからないんでしょ?
そんな僕が約束なんて…説得力もありゃしない…」



悲痛な顔でどんどんアキラ君が小さくなっていく気がする



「だから死ぬ気じゃったのか?
ジョン君がお前さんの暗示が効いてる間に…」

「効いている間?違いますよ
嘘も突き通せば誠になるんですよ…
あの暗示が定着すれば、ジョン君の中では今の僕は単なる死にかけのチャラい頭のクソ野郎です

いいじゃないですか…
その方がジョン君の心も痛まない
僕だっていつ死ぬかわからないし…

まぁでも、もう治療はする気がないので、そうシノダ教授に伝えてください」



もうすべてを受け入れて、ただただ死を待つと決めた顔で、お前さんはそれでもジョン君を気遣うのか?
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