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20.胸のホールを埋めてください 3
520.お酒で涙を流しましょう
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「僕はずっと下宿先に住んでたんですよ…
学校は全寮制だったですけど、寮で大きな事故があって閉鎖されてしまったんですよ
そのときに緊急で受け入れてくれた下宿先が、すごく居心地がよくてね
十二歳から二十歳までいたかな?
その間、ずっと僕の面倒を見てくれていた人を好きになちゃったんですよ
かなり年上だったけど…優しくて、でも怒るときはしっかり厳しくしてくれて
僕は初めて人に愛された気がしたんです
すっごく淡い恋心からどんどん隠せないくらいに気持ち募ってしまって…
その人の立場とか考えると、告白もできないような関係なのに…
結局は辛くなって下宿先を出ることにしたんです
最後にその人が大きな荷物持ってバイクに跨がる僕を、見送りに出てきてくれたんです
そのときにあなたが大好きでしたって一言告げたら、すごく苦しそうな顔をされてしまったから…
不意打ちでキスをして逃げるみたいに飛び出しました…それが僕のファーストキスでした……」
「うわぁぁ!甘酸っぱい!!
何その、すごくいいエピソード!
ごちそうさまです!?」
もう握りこぶしを作って聞いちゃいますよ?
俺はこういう系の甘酸っぱい話は大好き!!
「それからはもう研究に没頭したり、所属していた研究室に突っかかってくる偉い教授とかに嫌がらせしたり、圧力かけてくる団体主催の大会を荒らしたりしてたかな?
まぁそんなことしてたら、失恋のことは吹っ切ってました」
うわぁぁ、後半が全然甘酸っぱくないエピソードだった……
研究者としてはこの子はなかなかの強硬派だ、かなり過激なことをやってきたんだろうなぁ
「はははっ、君はなかなかのことをやってきてるね?
ねぇ…アキラ君、よかったら僕と旅に出ないかい?
このクルーザーで世界中を回るんだよ!家も仕事も全部捨てて、一緒に行こうよ?
そしたらきっと、今回の失恋だって吹っ切れるさ!」
アキラ君が驚いた顔をして僕を見ている、そりゃいきなりそんなこと言われたら驚くよね?
「でも……そんな……本気ですか?」
「もちろんだよ!なんなら、僕のこれからの人生をすべて君に捧げてもいいくらいの気持ちだよ?
すぐに返事をくれなんて言わないから、考えてくれないかな?
きっと楽しいよ」
アキラ君の顔がサッと赤くなった、プロポーズみたいだったかな?
まぁそれでも構わないさ…
「はい、ありがとうございます……考えておきます」
俯きながら、伏見がちに返事をするアキラ君に…
少しだけ昔の淡い熱を思い出した
「うううぅぅぅ……
ジョン君のバガァ!!側にいるっていっだのにぃ!
離さなざなぃぃっでぇぇ!ゔゔゔぅぅ……」
完全に出来上がったアキラ君がローテーブルに突っ伏している、○ーバーでツマミの焼鳥やピザなどを頼んだが、それらにもほとんど手を付けないで、ひたすら酒を煽っていたから仕方ないが……
イヤっでも…ピールを一本と缶チューハイ二本だよ?
ここまで乱れるほど酔えるアキラ君はある意味すごいなぁ
コスパがすごくいい子だなぁ
あれ?でもなぜがずびずび鼻を鳴らしながら焼鳥の串を取り出す
サラダを取り分ける
「シノダ教授も飲んでますか?
今日はとことん付き合ってくれるんでしょ!?」
俺の空いたグラスのウィスキーを新しく作ってもくれる…
なんだろうこの子は、接待慣れをしてるのかな?
コテン!っと俺の肩に頭を預けて、グズグズと泣き出した…
はぁ可愛いなぁ、これは…本気を出してもいいやつ……だよな?
もうはっきりと淡くない熱を思い出しました!!
学校は全寮制だったですけど、寮で大きな事故があって閉鎖されてしまったんですよ
そのときに緊急で受け入れてくれた下宿先が、すごく居心地がよくてね
十二歳から二十歳までいたかな?
その間、ずっと僕の面倒を見てくれていた人を好きになちゃったんですよ
かなり年上だったけど…優しくて、でも怒るときはしっかり厳しくしてくれて
僕は初めて人に愛された気がしたんです
すっごく淡い恋心からどんどん隠せないくらいに気持ち募ってしまって…
その人の立場とか考えると、告白もできないような関係なのに…
結局は辛くなって下宿先を出ることにしたんです
最後にその人が大きな荷物持ってバイクに跨がる僕を、見送りに出てきてくれたんです
そのときにあなたが大好きでしたって一言告げたら、すごく苦しそうな顔をされてしまったから…
不意打ちでキスをして逃げるみたいに飛び出しました…それが僕のファーストキスでした……」
「うわぁぁ!甘酸っぱい!!
何その、すごくいいエピソード!
ごちそうさまです!?」
もう握りこぶしを作って聞いちゃいますよ?
俺はこういう系の甘酸っぱい話は大好き!!
「それからはもう研究に没頭したり、所属していた研究室に突っかかってくる偉い教授とかに嫌がらせしたり、圧力かけてくる団体主催の大会を荒らしたりしてたかな?
まぁそんなことしてたら、失恋のことは吹っ切ってました」
うわぁぁ、後半が全然甘酸っぱくないエピソードだった……
研究者としてはこの子はなかなかの強硬派だ、かなり過激なことをやってきたんだろうなぁ
「はははっ、君はなかなかのことをやってきてるね?
ねぇ…アキラ君、よかったら僕と旅に出ないかい?
このクルーザーで世界中を回るんだよ!家も仕事も全部捨てて、一緒に行こうよ?
そしたらきっと、今回の失恋だって吹っ切れるさ!」
アキラ君が驚いた顔をして僕を見ている、そりゃいきなりそんなこと言われたら驚くよね?
「でも……そんな……本気ですか?」
「もちろんだよ!なんなら、僕のこれからの人生をすべて君に捧げてもいいくらいの気持ちだよ?
すぐに返事をくれなんて言わないから、考えてくれないかな?
きっと楽しいよ」
アキラ君の顔がサッと赤くなった、プロポーズみたいだったかな?
まぁそれでも構わないさ…
「はい、ありがとうございます……考えておきます」
俯きながら、伏見がちに返事をするアキラ君に…
少しだけ昔の淡い熱を思い出した
「うううぅぅぅ……
ジョン君のバガァ!!側にいるっていっだのにぃ!
離さなざなぃぃっでぇぇ!ゔゔゔぅぅ……」
完全に出来上がったアキラ君がローテーブルに突っ伏している、○ーバーでツマミの焼鳥やピザなどを頼んだが、それらにもほとんど手を付けないで、ひたすら酒を煽っていたから仕方ないが……
イヤっでも…ピールを一本と缶チューハイ二本だよ?
ここまで乱れるほど酔えるアキラ君はある意味すごいなぁ
コスパがすごくいい子だなぁ
あれ?でもなぜがずびずび鼻を鳴らしながら焼鳥の串を取り出す
サラダを取り分ける
「シノダ教授も飲んでますか?
今日はとことん付き合ってくれるんでしょ!?」
俺の空いたグラスのウィスキーを新しく作ってもくれる…
なんだろうこの子は、接待慣れをしてるのかな?
コテン!っと俺の肩に頭を預けて、グズグズと泣き出した…
はぁ可愛いなぁ、これは…本気を出してもいいやつ……だよな?
もうはっきりと淡くない熱を思い出しました!!
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