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20.胸のホールを埋めてください 3

525.シノダ教授の種族  (sideシノダ教授)

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「簡単な朝ごはんだけど…
アキラ君の御口にあえばいいけど…」



「いえ、これは簡単ではないでしょ…
なんですかこれは?一流ホテルのルームサービスみたいですよ?
なんであんな短時間でこれができるの?
なんだか…なんでシノダ教授がずっと独身なのかわかった気がします……」



俺がいつもの朝ご飯を出したら、独身の理由までバレたらしい
えっ?なんかまずかった?これは問題ない朝ご飯だよね?



パンを焼いて、トロトロのスクランブルエッグとウインナーとカリカリベーコン
シーフードサラダにコーンスープだよ?
洋食の朝ご飯がだめだったかな?明日は中華粥とかにするかなぁ



「えぇ…なにこのスクランブルエッグ美味しぃ!
トロトロさ加減が絶妙だし、カリカリベーコンとウインナーの火の入れ方も完璧、それに何なの?この優しい味のコーンスープは?
それにサラダが、これは何種類野菜が入ってるの?ってくらい鮮やかだし…」


「そのスープ気に入った?冷凍庫に一度に作ってストックたくさんあるからおかわりあるよ?
野菜は別にちょっとデッキのプランターで作ったハーブを混ぜただけだし…」


「このスープ手作りなんですか!ハーブまで作ってるの!こんだけ家事力高かったら…そりゃぁねぇ…」



なんだかアキラ君にちょっと残念な目で見られた!なんでだ?
男だって家事はできたほうがいいでしょうが!



「とりあえず、シノダ教授が結婚できない男なのは置いといて…
さっき聞いちゃったんですが…失礼を承知で聞かせてください
シノダ教授って種族ってなんですか?僕は人間だと思ってたのですが……」



やっぱり聞かれていたか
見た目でわかる種族以外は本来は種族を聞くのは失礼にあたる
どうしても種族間で能力の差や寿命の差があるのが原因でもあるが……


やはり根強い差別が一番の大きい
人数の多い人間族が他の種族を下に見ることが、世間ではまだ蔓延っている



「いいよ、気にしないで…
僕も別に隠してはいないけど、自分から言うのも変だろう?

俺はドワーフなんだよ、まぁ見た目からはあんまり見られないけどね

………ほらっ…小さくはないからさっ」



アキラ君の目が驚きで開いていく……
まぁドワーフで俺くらいでかい奴は珍しいからね?
ムキムキな奴は多いけど、基本は小さい奴が多い、あと暗くて頑固で人付き合いが下手な奴ばかりだ…
俺の親戚もそんなんばかりで…嫌になる


まぁつまり、俺はドワーフの中ではかなりの異質なドワーフなのだ



「そうですね…シノダ教授は190はなさそうだけど、その近くくらいはありますよね?
ドワーフってたしか140くらいが一般的なはずだし…鍛冶屋さんとか多いイメージがあるけど…

えぇ、ドワーフがクルーザーで生活とか…イメージないなぁ

あぁでも…情に厚いのとシノダ教授のこの心地のいい優しさは……うん、ドワーフっぽいといえばぽいかも…」



アキラ君の褒め言葉にちょっと頬が緩む…パンが気に入ったのか少食のアキラ君には珍しく完食しそうだ



「それはありがとう
君に心地いいって思ってもらえてるなら嬉しいよ!
パンのおかわりはいるかい?パン生地がまだ冷凍してあるから、すぐに焼けるよ?」



「えぇ…パンまで手作りなの?
あぁ!!なんでも作り出すのは、めちゃくちゃドワーフっぽい!!」
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