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23.逃げる君
621.取引を
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「………ふぅ…無茶言うなよ……アキラの実家なんかに俺が行ったら確実に殺されるだろ?
あそこは治外法権みたいなところだぞ?
あんたらより酷いやり方で、なぶり殺されるさ」
「ここでワシに今すぐ首の骨を折られて死ぬのと、どっちがいいかのう?
お前さんがジョン君とアキラ君にしたことはワシの中じゃ、首の骨くらい折っても問題ないっと思っておるがな?」
皆に取り囲まれているカズマさんは、睨みをきかせて見下ろしてくるおじいちゃんに、好きにすればいいっと言ったように両手をあげて降参のポーズをとる。
「悪いですが…、同じ死ぬならそちらでお願いしますよ
アキラの実家に行けば、どんな方法で殺されるかわからないからね…」
つまり僕達を連れて行くのを拒否するってわけだね?
ふてぶてしい態度に、こんな状況でも半笑いのような表情で全てを諦めたような淀んだ瞳
本当に僕はこの人が嫌いだ!
……………でもっ
「ねぇ?カズマさんは、アキラのポーションが好きなんだよね?なんで?
それともアキラ自身が欲しいの?」
突然の僕の言葉におじいちゃんが驚いて振り返る。
僕がこの人にこんな質問すると思わなかったのかな?
まず僕がこの人に話しかけることに驚いたのかな?
「両方だよ…、俺はアキラのポーションが好きでアキラが好きなんだ
あいつのポーションは他の誰が作ったものとは比べ物にならないほど美しい!
優美で繊細で研ぎ澄まされて、それはまるでアキラの生き方を表しているような……本当に美しいポーションなんだ!
俺はただ、ずっとあのポーションに触れていられれば幸せだった……」
本当にこの人は腹が立つ!
きっと僕よりずっとアキラのポーションの深いところを理解してるんだ
僕ではわからない、アキラがこだわって大事にしていることを理解して、認めて惚れてるんだ
僕はこの人に、どうしようもないほど嫉妬してしまうけど………でも!!
「もしも、アキラのところに連れてってくれたら…
僕がアキラにあなたをポーション作るときの助手にしたら?って言ってあげる
僕はあなたがものすごく嫌いで、全然許せないしアキラには指一本触れさせたくないけど
たぶん、あなたはアキラには必要な人だと思うから」
僕の言葉にそこにいた全員が信じられないっという顔で振り向いてきた。
まぁ…そうだよね?僕も僕が信じられないから
「っっ……何言ってるんだ?
俺はこれだけのことをやらかしたんだぞ?
許されるわけないじゃないか!あのアキラが許すわけないだろ?」
「だろうね、僕も普通なら許さないと思うよ…、でもあのアキラだよ?
最高に合理的で、理性的で、周りが腹が立つくらいに怒りの持続ができないアキラだよ?
あなたのことを、アキラが話していたことがあったんだよ
自分のポーションを一番理解してくれていた人で、あなた以外にもう自分のポーションを任せたくないって思える人だったって
アキラは今から自分のポーションを作れるようになるために、リハビリするんだって
また自分だけしか作れないポーションを作れるようになりたいんだって
それには、あなたが必要だと思うんだよ」
カズマさんが息を飲む音がした。
僅かな可能性を見出し始めたのか、淀んでいた瞳が見開かれて、ツルンっと水の膜が張られていく
あぁ、僕の言葉が嬉しかったのか
「アキラが必要な人なら、アキラがあなたを受け入れやすくなるように僕から言ってあげる。
知らないでしょう?アキラは僕に甘いんだよ?」
僕の言葉にカズマさんが体を震え上がらせた。決まりだね!
あそこは治外法権みたいなところだぞ?
あんたらより酷いやり方で、なぶり殺されるさ」
「ここでワシに今すぐ首の骨を折られて死ぬのと、どっちがいいかのう?
お前さんがジョン君とアキラ君にしたことはワシの中じゃ、首の骨くらい折っても問題ないっと思っておるがな?」
皆に取り囲まれているカズマさんは、睨みをきかせて見下ろしてくるおじいちゃんに、好きにすればいいっと言ったように両手をあげて降参のポーズをとる。
「悪いですが…、同じ死ぬならそちらでお願いしますよ
アキラの実家に行けば、どんな方法で殺されるかわからないからね…」
つまり僕達を連れて行くのを拒否するってわけだね?
ふてぶてしい態度に、こんな状況でも半笑いのような表情で全てを諦めたような淀んだ瞳
本当に僕はこの人が嫌いだ!
……………でもっ
「ねぇ?カズマさんは、アキラのポーションが好きなんだよね?なんで?
それともアキラ自身が欲しいの?」
突然の僕の言葉におじいちゃんが驚いて振り返る。
僕がこの人にこんな質問すると思わなかったのかな?
まず僕がこの人に話しかけることに驚いたのかな?
「両方だよ…、俺はアキラのポーションが好きでアキラが好きなんだ
あいつのポーションは他の誰が作ったものとは比べ物にならないほど美しい!
優美で繊細で研ぎ澄まされて、それはまるでアキラの生き方を表しているような……本当に美しいポーションなんだ!
俺はただ、ずっとあのポーションに触れていられれば幸せだった……」
本当にこの人は腹が立つ!
きっと僕よりずっとアキラのポーションの深いところを理解してるんだ
僕ではわからない、アキラがこだわって大事にしていることを理解して、認めて惚れてるんだ
僕はこの人に、どうしようもないほど嫉妬してしまうけど………でも!!
「もしも、アキラのところに連れてってくれたら…
僕がアキラにあなたをポーション作るときの助手にしたら?って言ってあげる
僕はあなたがものすごく嫌いで、全然許せないしアキラには指一本触れさせたくないけど
たぶん、あなたはアキラには必要な人だと思うから」
僕の言葉にそこにいた全員が信じられないっという顔で振り向いてきた。
まぁ…そうだよね?僕も僕が信じられないから
「っっ……何言ってるんだ?
俺はこれだけのことをやらかしたんだぞ?
許されるわけないじゃないか!あのアキラが許すわけないだろ?」
「だろうね、僕も普通なら許さないと思うよ…、でもあのアキラだよ?
最高に合理的で、理性的で、周りが腹が立つくらいに怒りの持続ができないアキラだよ?
あなたのことを、アキラが話していたことがあったんだよ
自分のポーションを一番理解してくれていた人で、あなた以外にもう自分のポーションを任せたくないって思える人だったって
アキラは今から自分のポーションを作れるようになるために、リハビリするんだって
また自分だけしか作れないポーションを作れるようになりたいんだって
それには、あなたが必要だと思うんだよ」
カズマさんが息を飲む音がした。
僅かな可能性を見出し始めたのか、淀んでいた瞳が見開かれて、ツルンっと水の膜が張られていく
あぁ、僕の言葉が嬉しかったのか
「アキラが必要な人なら、アキラがあなたを受け入れやすくなるように僕から言ってあげる。
知らないでしょう?アキラは僕に甘いんだよ?」
僕の言葉にカズマさんが体を震え上がらせた。決まりだね!
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