夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

26.そして共に

709.そして共に

「とにかくよかったよ
俺が言うのも何だけど、アキラが幸せそうで何よりだよ…僕が引っ掻き回したせいだけど
やっぱりアキラには幸せでいてほしいんから…」

「何を今更、言ってるんだなよ散々僕のこと泣かせてきたくせに…
でもありがとう、僕もまたカズマと一緒にポーションが作れて嬉しいよ」


僕の言葉に、カズマうるうるっと目を潤ませていく。
そう僕は諦めていたんだ、がズマ自身を僕なんか・・・のために消費してはいけないと

僕にはそんな価値はもうないって、カズマには輝かしい未来があるのに
僕なんか・・・が、昔のように特別なポーションも作れないのに、その未来の邪魔をしてはいけないって


「ジョンのおかげだよ、僕がまたカズマこいつと一緒に研究しようって思えたのも
僕にしか作れないポーションをまた作ろうって思えたのも」


そうジョンが前を向かせてくれたから、もう一度、僕に未来を見せてくれたから
だからカズマをまた欲したんだ
僕の本気を打つけられて、僕のポーションを一番理解してくれて、僕を支えて甘やかしてくれる
唯一無二のパートナーカズマを


「カズマ、俺はもう若くもないし体力だって衰えるばかりだし、昔みたいなポーションへ僕の全てだって注げない
でも、見せてやるよ！僕達にしか作れないポーションを作ろうよ
後悔なんか絶対にさせないからさ？」

「ふわぁ…男前すぎる！どこまでも付いてくよ！！
もう、好き！俺を好きにしてください！！」

「ちょっと！カズマさん、僕が目を離してる隙に何をアキラに飛びついてるんだよ！
アキラに触らないで！貴方だけは本当に触らないで！！」


抱きついてくるカズマを必死でジョンが歯をむき出して、引き離していく。


「ふふ…ジョン、ありがとう…
僕は幸せだよ？
ジョンが全てくれたんだ、僕の欲しい物を全てくれる
本当に最高の番だよ？」

「そんなことないからね！
もっともっと僕は最高になっていくからね？
強くなって、アキラを守って甘やかして幸せにするんだからね？」


そうジョンは決して止まらない、ずっと僕のために努力をしてくれる。
それがいいことでも、悪いことでも
どのような結果になるかもわからないけど…
僕のために……

だから僕も変わっていこう、僕だけが止まっていたら取り残されてしまうから

ずっと共に歩んでいけるように