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29.二人の時間が動き出す

815.その才能が 18  (sideバスター)

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「うっ…ふぅ…ぐぅ…はぁ、シバァ…」


もう枕に顔を押し付けて、声を必死に殺すことしかできなかった。これは本当に…

ひたすらシバに尻を舐められて、恥ずかしくて沸騰した思考が落ち着いてくれば、舐められている感覚がありありとわかってくる。

丁寧にシワの数を確かめるような動きが終われば、ゆっくりと閉まったソコを優しく開いていくような動きになっていき、そのうち痛みもなく開かれたソコにシバの人間よりも長い舌が入り込む感覚に鳥肌が立った。

これば…もしかして、まずいんじゃないだろうか?


行為がすすんでいくに連れて、焦りが募っていく、表面を舐められているだけではわからなかったが、舌で開かれていく感覚に鳥肌が立ち、中をクチョクチョと抜き差しをしだせば、異物感に悲鳴がもれそうになった。
今はすっかり中に入り込んだ舌がグニョグニョと動くのが、異物感と違和感と不快感で吐き気すらもよおしそうで…


もう枕に必死に顔を押し付けて、シバにバレないように…うめき声を殺していても…それでも


「バスターさん…あのっ…気持ちよくないですよね?大丈夫ですか?すごく、顔色が悪いですよ、やめましょう!!もう俺…」

「大丈夫だ!!大丈夫だから…緊張しているだけだよ…シバ、それより早く入れてくれよ
早くお前を感じたいんだ、シバと一つになってみたいんだよ…」


声を殺しても顔色までは隠せなかった。
ずっとゾワゾワと鳥肌が立った感覚を我慢していたから、きっと血の気の引いたような顔色をしているのかもしれない
どうやら、私には受け入れる側の素質がまったくないらしい…

シバが申し訳なさそうに耳も目も垂れてしまっている。お前はそんな顔はしなくていいんだよ…


「ごめんなぁ…シバ、でも私ははどうしてもシバと一つになりたいんだよ、痛くてもいいから入れてくれよ…
気持ちよくなれないかもしれないが、シバを感じることはできるだろう?」

「でも…すいません、バスターさん、もう少しだけ解させてください、前立腺っていうのがあって、そこが性感帯みたいで気持ちいいらしいから
それに…初めてバスターさんを抱くのにそんな乱暴にさせないでくださいよ…」


本当はもう、この異物感と鳥肌が抑えられない悪寒よりは、痛みの方がマシなのではないだろうかとすら思えている。
シバとの体格差ならそれほどひどい怪我にはならないだろうし、痛みなら私は今までかなり味わってきたから、それに比べたらっと…
だが、シバは私をそんなふうには抱けないと…
私の体はこんなにムキムキだし、そう簡単には攻撃は入らないことは、知っているだろうに…

それでも大事されていることに、胸が温かいものを感じる。
人狼は雄が雌を守り求める種族、シバは今、こんなムキムキなおじさんの私を自分の雌としっかりと思ってくれている。
そのことが、私は何よりも嬉しくて…

シバの言葉に一縷の望みをかける気持ちで、促されるままに、仰向けに寝かされて自分の膝裏に腕を回していった。
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