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32.亀裂
974.誰がための救い 9 (sideバスター)
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ダーク様の言葉が信じられなかった。
バスターさんはずっと俺があのクソ優男に番われたと思っていて、そんな俺をずっと面倒見てくれていたんだ。
目が覚めてすぐのときはパニックになって泣きながら暴れても、大丈夫だよっと抱きしめてくれて、朝も夜もなしに泣き喚く俺を落ち着かせて、慰めて、ずっと側にいてくれた。
家でもはっきりしない頭の俺に、ずっと付き合ってくれて、言い淀んでもゆっくり話を聞いてくれて、俺のできることをさせてくれた。
ずっとずっと俺に付いて、俺を見守ってくれていた。
でも違ったんだ…バスターさんは俺の姿が見えなくなると、ひどく慌てて探しにきてた
一人で起きて朝御飯を作ってたら、泣きそうな顔でひどく狼狽えて俺の名前を叫ぶみたいに呼んで部屋に飛び込んで来たこともあった。あれ以来バスターさんの目の下の隈がどんどん酷くなっていってた。
俺の前ではずっと笑って、いつも通りのバスターさんでいてくれて、仕事が休みで体を動かさないから寝付きが悪いって言ってたけど、本当は俺がクソ優男の元に行くのが不安で寝れてなかったんだ!
本当はずっとこんなに怯えてたのに、こんなに不安になって苦しんでいたのに…なのに、俺は気づかなかったんだ
俺だったらバスターさんが他の奴と番ったなんて聞かされたら、番った奴はまず首元を食い千切ってやるけど…
バスターさんにビィービィー泣いて縋って捨てないでくれって、側にいるだけでいいから、家政婦でも性欲処理のおもちゃでも単なるぬいぐるみでもいいから、側に置いてくれって泣き喚くしかできない気がする。
とてもバスターさんみたいに一ヶ月以上も俺にバレないように耐えるなんて、とても無理だろうな…
今はリビングのソファでバスターさんの好きな膝枕をしている。俺が頭を撫でれば、バスターさんが俺の腹にグリグリとすり寄ってきて…
可愛いっ、そういえばバスターさんは俺に確かめるように、ずっと側にいてくれなって言っていた。約束を求めるように、願うように
『ずっと』、『毎日』、『一緒に』、そんな言葉を繰り返して自分を必死に保ってたのかもしれない
「すいませんバスターさん、ずっと辛かったですよね?俺がいつかクソ優男のところに走るって思ってたんですか?
俺にはもう愛されてないって思ってたんですか?」
自分の言葉に棘を感じる。違う…バスターさんを責めたいわけじゃないんだ、それでもこんなに愛してるのに、伝わってなかったことがすごく悲しくて、それでもこんなに傷ついていたバスターさんを責めるみたいな言葉に、自分に嫌気がさす。
「違う…ずっとシバは変わらないでいてくれて、でもダーク様は番ってない可能性はほとんどないと言うし…
ごめんなっ、わからなくなってたんだ…何が正しいのか、自分でも、どうしたらいいかわからなかったんたよ…」
少し体を硬くさせて、泣きそうな声でバスターさんが言い訳をするように、言い淀んていて…
違うバスターさんが謝ることなんてないし、バスターさんは悪いことなんてまったくないのに…
「バスターさん、すいません、違うんです。…ずっといますから、側にずっと一緒にいますから、こんな思いはもう絶対にさせませんから!」
「あぁ…本当に、今度こそ不安で、死んでしまいそうだった…」
バスターさんの声はいつもより弱々しくて、今にも消えてしまいそうなくらい小さくて、震えていて…こんなバスターさんは初めて見た。
バスターさんはずっと俺があのクソ優男に番われたと思っていて、そんな俺をずっと面倒見てくれていたんだ。
目が覚めてすぐのときはパニックになって泣きながら暴れても、大丈夫だよっと抱きしめてくれて、朝も夜もなしに泣き喚く俺を落ち着かせて、慰めて、ずっと側にいてくれた。
家でもはっきりしない頭の俺に、ずっと付き合ってくれて、言い淀んでもゆっくり話を聞いてくれて、俺のできることをさせてくれた。
ずっとずっと俺に付いて、俺を見守ってくれていた。
でも違ったんだ…バスターさんは俺の姿が見えなくなると、ひどく慌てて探しにきてた
一人で起きて朝御飯を作ってたら、泣きそうな顔でひどく狼狽えて俺の名前を叫ぶみたいに呼んで部屋に飛び込んで来たこともあった。あれ以来バスターさんの目の下の隈がどんどん酷くなっていってた。
俺の前ではずっと笑って、いつも通りのバスターさんでいてくれて、仕事が休みで体を動かさないから寝付きが悪いって言ってたけど、本当は俺がクソ優男の元に行くのが不安で寝れてなかったんだ!
本当はずっとこんなに怯えてたのに、こんなに不安になって苦しんでいたのに…なのに、俺は気づかなかったんだ
俺だったらバスターさんが他の奴と番ったなんて聞かされたら、番った奴はまず首元を食い千切ってやるけど…
バスターさんにビィービィー泣いて縋って捨てないでくれって、側にいるだけでいいから、家政婦でも性欲処理のおもちゃでも単なるぬいぐるみでもいいから、側に置いてくれって泣き喚くしかできない気がする。
とてもバスターさんみたいに一ヶ月以上も俺にバレないように耐えるなんて、とても無理だろうな…
今はリビングのソファでバスターさんの好きな膝枕をしている。俺が頭を撫でれば、バスターさんが俺の腹にグリグリとすり寄ってきて…
可愛いっ、そういえばバスターさんは俺に確かめるように、ずっと側にいてくれなって言っていた。約束を求めるように、願うように
『ずっと』、『毎日』、『一緒に』、そんな言葉を繰り返して自分を必死に保ってたのかもしれない
「すいませんバスターさん、ずっと辛かったですよね?俺がいつかクソ優男のところに走るって思ってたんですか?
俺にはもう愛されてないって思ってたんですか?」
自分の言葉に棘を感じる。違う…バスターさんを責めたいわけじゃないんだ、それでもこんなに愛してるのに、伝わってなかったことがすごく悲しくて、それでもこんなに傷ついていたバスターさんを責めるみたいな言葉に、自分に嫌気がさす。
「違う…ずっとシバは変わらないでいてくれて、でもダーク様は番ってない可能性はほとんどないと言うし…
ごめんなっ、わからなくなってたんだ…何が正しいのか、自分でも、どうしたらいいかわからなかったんたよ…」
少し体を硬くさせて、泣きそうな声でバスターさんが言い訳をするように、言い淀んていて…
違うバスターさんが謝ることなんてないし、バスターさんは悪いことなんてまったくないのに…
「バスターさん、すいません、違うんです。…ずっといますから、側にずっと一緒にいますから、こんな思いはもう絶対にさせませんから!」
「あぁ…本当に、今度こそ不安で、死んでしまいそうだった…」
バスターさんの声はいつもより弱々しくて、今にも消えてしまいそうなくらい小さくて、震えていて…こんなバスターさんは初めて見た。
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