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33.番へ

1016.疑惑の裏 決闘後 2 (sideアキラ)

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「はぁ…それにしてもバスターさんには参りましたね、会場では人狼の雄達を魅了しまくり、リングでは番様にまで気に入られ…あの方はなんですか?淫魔の血でも入っているとかですか?」

「いや…鑑定では完全に人間族って出るから違うと思うけど、冒険者にもバスターさんはめちゃくちゃ人気があるからねぇ、鑑定じゃわからないけどカリスマ属性とか付いてるのかもね、ほらっアキラ君ももっと食べなさい、この餃子がすごく美味しいよ!」

「あぁ、ロンさんありがとうございます。本当だ、おいしい…
そうですねぇ、でもバスターさんのマダムキラーは異常ですよ!一緒に営業で回って紹介される方がほぼ同じ系統のマダムでした。
仕事ができて、気が強そうだけどお上品マダムでした。絶対に個人的に可愛がってもらった感ありありでしたよ、そういえば番様もその系統たよね!
ダーク、はい、チャーシューのネギ盛り来たよ!」 


只今、決闘が終わり、所々のインタビューと事務手続きも終えてダークとロンさんとでラーメン屋さんでちょっとした打ち上げをしている。
今日は裏方に徹して疲れたけど、間違いなく一番に疲れてるのはバスターさんで

バスターさんは決闘の後だというのに、インタビュアーに相当囲まれてしまって、ダークよりもずっと長く拘束されてしまって、さすがにげんなりとしていたので、事務手続きは僕達がしますからっと先に帰ってもらった。


「はぁ~、それにしてもバスターさんは可愛らしかった。インタビュアーの今後の展望は?の応えが
『今は…ただ、婚約者に許してもらいたいです。私が勝手にこのようなことを、きっと怒りますよね…』なんて言うんですよ!
しょんぼりした様子が、可愛いしかない!怒るわけがない!普通の人狼の雌なら、さっさと雄を捨てて終わりですよ!本当に淑女!二次元!マジ天使!!」

「ダークもあんまりはしゃぐと体に触るよ?一応、全回復してても重症レベルのダメージ入ってたからね!それにしても人狼の雌ってかなりドライな感じなんだね…知らなかった。」

「もう人狼雄のバスターさんへの興奮度がすごかったからね、ちらほら欲情の状態異常だしてる雄もいたから見ててビビっちゃったよ…」


人狼の雌は番う前は雄にはほとんど情らしい情をもたないらしい、愛し合って番うというより条件と相性を判断して番うのが普通で、よっぽどお互いが深い仲のカップルじゃないと雄が何かあれば即捨てられるらしい…


「キティさんもかなり訓練所の中でも荒らしまくってたみたいだしね?
コーチから訓練生まで手当たり次第に手を出してたみたいだよ?カズマもその一人なんだけどね?まったく…簡単にハニートラップに引っかかって…」

「ははっ、それは大変に人狼の雌らしいですねぇ…
あの方は結局はトーマスの組に属していて、私の組ではスパイと妨害活動ををしていたみたいです。二重で組登録をしていましたから、人狼法に違反していますし、もちろんただじゃ済みませんよ…
他にも違法薬物使用や売買の疑いがありましたが…まぁ雌としたら大変にキツイ罰が待っていますから、ご安心ください
はぁ~それにしてもシバさんが羨ましいですねぇ」

「はいはい、僕は湾曲してるし、恋多いし、ダークのモノになれなくて、ごめんね?」

「ふふっ…本当ですよ、あぁ~ネギチャーシュー美味しいですね!さて…案外と明日当たりにシバさんが番届けを出してきたりして?
今晩はきっとバスターさんの可愛らしさに、シバさんが悶えることになるでしょうから!」


アハハッありそう!!っと三人で笑い合って、楽しい夜が深けていった。



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「嫌よ!あり得ない、なんであんたみたいなジジイ雄と私が番わないといけないの?嫌よ、絶対に嫌!!」

「諦めなさい…ワシはもうこの年じゃがまだ番がおらんのじゃよ!ワシの趣味がいかんかっのか、雌が逃げてしまってな?
じゃが、ワシの血統はいいし、人狼族のために尽くしてきた…やっとお前さんみたいな雌が割り当てられたわい!
お前さんは疑似番刑じゃよ?大丈夫じゃ奴隷になどせんよ?番いたくても番えんしな?まぉここで、ずっと可愛がってやるからのぅ…」


看守達に無理矢理に連れてこられて、洋館のような大きな屋敷の地下室に無理矢理に手枷と足枷を繋がれて身動きができなくされた。
目の前にはミニチュアダックスフンド系人狼のよぼよぼの車椅子のジジイがニヤニヤ気持ちの悪い笑顔で私を見上げている。

疑似番刑は番うことができない雄に罪人の雌をあてがう刑罰だ、つまり番うことなくひたすらにこの雄に雌にされる刑で…雌にしたら大変に屈辱的な刑罰だ!


「ふふっ、可愛らしい雌じゃし、若いのもいいのう…お前さんを貰い受けるのにかなりの寄付をしたからのう?
大丈夫じゃよ?わしが死ねばお前さんは自由になれるからな?それまでは…頑張って正気を保つんじゃよ?」

ジジイがハサミのようなモノを片手に近づいてくる、壁には鞭や焼きごてなどの恐ろしすぎる拷問器具が並べられていて、ジジイの横には洗面器に大きな注射器のようなモノを入っていて…
ガタガタと震えながら、自分の暗転していく行くすえに、絶望した。


「なんでよ!なんで可愛いキティが、キティは…キティはぁぁ!こんなぁ!
いやあぁぁああぁぉ!!!ごないでえぇぇ!!
ギャァァァ!!」
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