呪われた地の聖女〜聖女認定を外され婚約破棄に、呪われた地にて継母と同居、イジメられると思えば溺愛、呪いの魔術師にも、私はここで幸せになります

モスマンの娘

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第6章

そのころのエレファント地区

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「はぁ可愛いフランシス、まさかこんな可愛い子が養女に来てくれるなんて、夢のようだは」


紅茶を飲みながら、窓の外ではフランシスがせっせと貝殻を干している。

「よろしゅうございましたなぁ、マリア様。
しかし、何か不思議なことを始めますなぁ」

今度は干した貝がらを一生懸命にすり鉢で砕いている。

「何が考えがあるのでしょう、さあ早く書類整理を終えて私も手伝いに行きましょう。
あの子一人でさせていては可哀想だは」

そういうとまたマリア婦人は仕事を始めた。



「これは?」

それは一通の手紙。
印はアリファント家のもの。

「…また勝手なことばかり書いて」

それはクラノからの手紙だった。
ロザリアやジエスタの不満
フランシスを心配する一文とともに

…君が懐かしいと

破り捨ててやろうかと思ったが、思い直して返事を書くことにした。


「セバスチャン、この手紙を出してきてください。」

マリア婦人は不敵に笑った。

「少しは責任を感じて、我々のために働いていただきましょう?


旦那様」

手紙にはこう書いてあった。

『拝啓、愛しいクラノ様

私に素敵なプレゼントをありがとうございます。
フランシスは大変可愛く、優しくていい子です。
もしここに旦那様がいてくださったら。

いいえ、もうそんなことは望みません。
ですが、どうか日々の旦那様の状況だけでも教えてくだされば幸いです。
私はいつでも旦那様を思い続けておりますから。

あなたのマリアより』

「せいぜい東の帝国の情勢でも教えてくれたら、嬉しいですわ」

少し悪い笑みをこぼす
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