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12.暗い回想 4 (sideセバス)
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私はどうしても許せなかった。こんなに純朴で清らかな本物の聖女が偽りだと落とされていくのがとても許すことなどできなくて、なりふりを構わなくなっていった。
「本物の聖女様を不遇な目に合わせれば、必ずや神の怒りに触れます。この国は滅びます!」
実家の公爵家の兄にすがり、教会に訴え、仄暗いことがある者には脅すように糾弾した。
もしもこれでもバスター様を偽りの聖女とするのなら、他国にでも渡るつもりだった。このような清らかで純朴なバスター様を、偽りと貶める国になど未練はないと…
流石に私の生家の公爵家を無視はできなかったのか、バスター様は偽りの聖女ではなく力をなくした聖女として僻地の領地を与えられた。
国のために従った功労者として…
ただそこは冬場はうず高く雪がつもり、平地は少なく土地も痩せている、けっして豊かな場所ではなく、体の良い追放のようなものだった。
それでも、第二王子達が考えていたことに比べればずっとマシなことだった。
「セバスさんも付いてきてくださるのですか?
今からいく土地はあまり栄えた場所でも、豊かな場所でもないと聞きますが…よろしいのですか?」
「もちろんです!私はバスター様から、離れることはありませんよ?それにこれからは私は、バスター様の執事です。教育係でも聖職者でもありませんから、呼び捨てでお願いします。」
「えぇ~それはなかなか難しいですね、でも執事ならずっとこれからも私と一緒にいてくれるのですね、ふふっ…嬉しいです。」
やつれた頬に筋肉の落ちて細くなった体、青白い顔色に、ぱさついた白髪交じりの金髪
どれをとっても三年前の彼とは違いすきて、まるで別人のようだったが、力なくだが本当に久しぶりの笑顔がこぼれる…
王都をでる馬車が進むにつれて、バスター様の表情は少しずつ緩んでいった。
「本物の聖女様を不遇な目に合わせれば、必ずや神の怒りに触れます。この国は滅びます!」
実家の公爵家の兄にすがり、教会に訴え、仄暗いことがある者には脅すように糾弾した。
もしもこれでもバスター様を偽りの聖女とするのなら、他国にでも渡るつもりだった。このような清らかで純朴なバスター様を、偽りと貶める国になど未練はないと…
流石に私の生家の公爵家を無視はできなかったのか、バスター様は偽りの聖女ではなく力をなくした聖女として僻地の領地を与えられた。
国のために従った功労者として…
ただそこは冬場はうず高く雪がつもり、平地は少なく土地も痩せている、けっして豊かな場所ではなく、体の良い追放のようなものだった。
それでも、第二王子達が考えていたことに比べればずっとマシなことだった。
「セバスさんも付いてきてくださるのですか?
今からいく土地はあまり栄えた場所でも、豊かな場所でもないと聞きますが…よろしいのですか?」
「もちろんです!私はバスター様から、離れることはありませんよ?それにこれからは私は、バスター様の執事です。教育係でも聖職者でもありませんから、呼び捨てでお願いします。」
「えぇ~それはなかなか難しいですね、でも執事ならずっとこれからも私と一緒にいてくれるのですね、ふふっ…嬉しいです。」
やつれた頬に筋肉の落ちて細くなった体、青白い顔色に、ぱさついた白髪交じりの金髪
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王都をでる馬車が進むにつれて、バスター様の表情は少しずつ緩んでいった。
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