デルモニア紀行

富浦伝十郎

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帝都デリドール

会長ゴブリン

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「分かったか? お前ら。 分 か っ た な ? 」
俺はガルドスに、ついで食堂(酒場)の全員に向けて念を押す。

「いいか、これは俺からの提案だが ”命令”でもある。 断れんぞ」
ガルドスの肩をガシッと掴んで言う。

「お前らはどうだ? 盗賊を続けたいっ  て奴はいるか? 」
床上から俺を見上げている手下達に問い質す。
「いたら前に出ろ。 天界人が来る前に俺が刻んでやる」
・・誰も動かない。

「もうええやろ。 分かったわ」
ガルドスが椅子から立ち上がって言った。
「殺されても仕方ない処を薬まで貰うて "否" はないわ」
手下達もコクコク頷いている。
( あ、そう云えば! )
俺は収納からもう三つのポーションを取り出した。
「パブロ、マテオ、ヒューゴ。 お前らにもやるから飲め!」
さっき俺が骨を蹴り折った三人に配る。
「ガルドスがああ言ってるからな。 お前らはもう俺の部下でもある 」
三人は恭しくポーションを受け取ると早速飲み干した。


「  ガルドスは ”組合長” として これまで通り皆を纏めて行け」
「お おぅ」
ガルドスが頷く。
「俺は "会長" をやる」
「・・会長 ??」
「世界中の街を廻ってこういう組合を作る」
「世界  って・・」
呆気にとられるガルドス。

「此処デリドールは手始めだ。 此処は組合ユニオンの第一支部だ」
ガルドスの背中をバシバシ叩く。
「ガルドスは ”第一支部長” でもあるんだぞ ! 」
「第一、支部長・・?」

「支部長!」
「支部長!!」
手下達が次々とガルドスに呼び掛ける。 ( …慕われてるじゃないの )
「・・・お前ら」
満更でもなさそうなガルドス。

「分かりました」
椅子から立ち上がっていたガルドスが今度は床に膝をついた。
「このガルドス、身命を捧げて励ませて頂きますよって…」
顎先を巡らせて手下達に合図する。

「宜しくお願い申します! 会長!」
頭を下げるガルドス。
「会長!」
「会長!」
「会長!」
先程ポーションをくれてやった三人も頭を下げて来た。
他の手下達も次々と続く。
「「「会長!!」」」    ( ・・なんかイイ気分かも )



「よ~し。 ガルドス、立ってくれ。 皆も立っていいぞ」
俺はガルドスに手を差し伸べて立たせた。

「お前達はもう 盗賊じゃない。”冒険者” だ  ! 」








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