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グリュン大森林
着替えるゴブリン
しおりを挟むデリドールでの一夜はあっという間に過ぎた。 彼是あって結構忙しかったな。
結局一睡もしていない。( FQ世界では睡眠は特に必要ないのだけれど )
・・あのままガルドス達と共に居て組合員達を鍛え上げる、という道も考えた。
彼等ならそれ程日を経ずして宮廷騎士団を凌駕するレベルに至る事も可能だろう。
しかし強力な私兵を擁して権力を握る事が俺の本意ではない。
( 俺一人でもデルモニアを滅ぼす事は可能なのだから )
俺が不在の間、彼等が如何変わるのか、或は変わらないのか。
何をするのか、それとも何もしないのか。
それが知りたい。
俺の事を覚えているのか、いないのか。
支部を発展させ人々に認められているのか、盗賊に戻ってしまっているのか。
・・・後者だったらまた同じ事をするつもりだ。
何回でもNPCにカツを入れてやる。 その必要が無くなるまで。
とは言っても俺自身に目を向ければ、まだまだ偉そうに出来る現状ではない。
貰い損なったLv80だったなら兎も角、 Lv20前後では ”無敵” というには程遠い。
また後日ガルドス達を教導するのなら "弓" や "魔法" も練習しておかないとな。
それにマップの踏破領域(今はゲルプ平原とデリドールのみ)も拡げておきたい。
・・・やることは沢山ある。
「まず着替えだな」
俺は第一支部で最初に倒した若衆の服(一般町人風)に着替えた。
無力化して従わせた組合員には装備を返したがPした者の装備は没収してある。
( リポップするのなら”装備付き”だろうからな )
「そうだ、セットを組むか!」
FQでは武器・防具・アクセ等の装備の組み合わせを20通りまで登録できる。
”市中警備騎士”の装備は既に登録してある。 ( ポリスフォーム )
2番目はマルグリッドの装備 + コイフ+金銀マスクにした。( ≒騎士形態 )
3番目はシュトロハイムの装備 +スカーフ + バンダナ の "高速移動仕様" 。
都市から都市など大陸規模での長距離移動用なのでマスクは省いた。
( 必要な場合はグラサンを着ければいい )
4番目は誘拐団のアジトを襲った時の黒装束。 ( ≒忍者形態 )
5番目は一度ネタにしようとして辞めた "怪盗スタイル" ( ≒ Kid form)
6番目がさっきまでのカウル+マスクの ”会長スタイル” だ。
( かなり悪役っぽい、てか ”陰の首領” だなw )
そして7番目が現在の "町人形態" だ。 顔は帽子とバンダナで被覆する。
( "変装" スキルの効果か、人前に出ても殆ど違和感を抱かれないように感じる )
念の為に色違いでもう一組、 "町人形態 B " も登録しておいた。
「・・こんなもんか ?」
展開したクロゼットを眺めながら呟く。
オンラインの頃は1ポイントでもパラメーターを上げようと頭を捻ったものだが、
何故か今はその辺りの拘りが殆ど無い。
逆に以前は無かった ”見栄え重視” の傾向が強くなっている。
当面はレイドボスとかの重戦闘は避けスキルアップや工作活動に専念するからな。
( ”最強セット” はもっと強力な装備が集まったら考えればいいや )
「よし、終了!」
クロゼットを閉じて西の方向を眺めると広大な森林が目に映る。
ゲルプ平原は西端のデリドールで終わる。
デリドールの更に西側は人の侵入を拒む ”グリュン大森林” だ。
「・・・さて、今度は ”木登り” だな!」
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