おにぎり食堂「そよかぜ」~空に贈る手紙~

如月つばさ

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深夜の珈琲と雨の針仕事

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 しとしとと、雨滴が窓を滑る。
 
 ぽた、ぽた、ぽた、とリズム良く低い雨音は、雨どいを伝い落ちる雫でしょうか。

「さて」
 
 窓辺にある文机の座布団に座り、木籠に仕舞った綿のランチョンマットを手に取ります。

 これは葉子さんに街で買ってきて頂いたものです。

 食堂用にする予定のシンプルな生成りのランチョンマット数枚に、刺繍をしていこうと思っています。

 食堂のランチョンマットに刺繍を施すのは、毎年のお仕事となっています。

 まぁ、仕事と言っても完全に私の趣味なのですけれど。
 
 首から下げている銀縁の老眼鏡を掛け、刺繍糸を纏めているクリアケースから淡いピンク色の糸を一本抜いて刺繍針に。

 目も悪くなった私は、小さな針穴と糸先に全神経を集中して、何度か針穴から糸を滑り落としてはまた集中して――

「ふぅ」
 
 糸が抜け落ちないように指でしっかり摘まんだまま、珈琲のマグカップに手を伸ばしました。
 
 ほろ苦い珈琲と、ふくよかな香りが、肩の力をすぅっと抜いてくれます。
 
 よし、と背筋を伸ばして、膝の上に生地を伸ばして、刺繍枠をはめます。

 今回は生地の四隅に下絵を施しています。左上から時計回りに、春、夏、秋、冬。

 それぞれの季節をイメージする花や植物。一枚一枚違うデザインです。
 
 いま私の手にあるのは、桜、ひまわり、紅葉、雪の結晶。

 籠の中に入っている二枚目の生地には、つくしの親子、水面を泳ぐ金魚、どんぐりの子供たち、ゆきだるまと、可愛らしいポップなデザイン。

 他にも、春にはウグイス、夏には風鈴と蝉、秋にはリス、冬にはマフラーを巻いた猫など。

 ちょっと変わった物で、珈琲、市松模様のクッキー、コーヒーミルと珈琲豆、開いた本というデザインもあります。

 デザインをしている時は楽しくて、つい欲張って色々と考えてしまいます。

 これを刺繍していくのが大変なのですが、凝りだすと切がなくなってしまうのは性分かもしれません。
 
 一針、一針、下書きした線からはみ出ないように。

 根気と、お尻の痺れとの闘い。

 ときどき、座る位置や姿勢を変えてみたり。
 
 気力も体力も使う作業ですが、これが意外と手元が慣れて来ると気にならなくなってくるのです。

 静かな部屋の中に囁く時計の針の音を遠くに感じながら。

 目の前の桜の花びらに糸で色を付けていきます。
 
 小さな図案なので縫う面積は小さいとは言え、その分神経を使う作業。

 直線状に糸を通して面を埋めていく基本的なステッチで桜の花びらを塗ります。

 黄色で雄しべ雌しべを塗り、赤茶色でガクを塗っていきます。

 ハートにも似た花弁は可愛らしくて、一枚完成するごとに思わず頬がほころびます。

 ようやく二輪の桜と三枚の舞い散る花弁を刺繍し、針を針山に休ませて、腰をうんと伸ばします。

 凝り固まった筋という筋が全て伸びていく気持ち良さに、無意識に声が。
 
 珈琲をひとくち。

 少しぬるくなっていますが、私の心を癒すには充分。

 もう一度、針を持ち、今度は右上のひまわりに取り掛かる為に、黄色い糸を通しました。

 カリッ 
 
 何か、硬いものが当たる音が。
 
 カリッ カリッカリッ

「何かしら」
 
 抜け落ちないように長めに糸を通して、針山に戻して音のする方に耳を集中します。
 
 ふん ふんふん ふんふんふん
 
 まぁ。鼻息でしょうか。

「ふぅ~ん あうぅ~ん」
 
 甘えたような、甲高い声。

 あらまぁ、これはこれは。
 
 文机に両手を付きながら座布団から立ち上がり、ドアを開けてやると嬉しそうに尻尾をぶんぶんと振ったぽんすけが見上げていました。

「いらっしゃい。どうしたの、寂しくなった?」
 
 いつもは食堂の入り口に置いてあるクッションの上で眠っているぽんすけ。

 寒いこの時期は毛布も敷いています。
 
 いそいそと部屋に入って来ると、匂いを嗅ぎながら部屋を一周。

 やがて私の布団の上に座ると、前足を布団の上に滑らせながら伏せのポーズ。

 顎をその上に乗せて、ぺろり、と口周りをひと舐めして満足気な表情を浮かべています。

 今夜はここで眠るつもりなのでしょう。 
 
 私は再び座布団に座り、ひまわりの刺繍に取り掛かります。

 ひまわりの花びらは細長く沢山あります。

 一度深呼吸してから、てっぺんの花びらに針を通しました。

 食堂の周りで鳴く秋虫の恋歌も、時計の音も。ぽんすけの鼻息すらも遠くになって。

 私の意識は目の前のひまわりの花びらに集中します。

 中心部の茶色も、糸を縦と横に交差させるように描き、茎はストレートステッチという、糸を真っ直ぐに這わせていくシンプルな刺繍。

 葉っぱは、光の加減を表現するために所々色を変えたり、糸自体がグラデーションになっているものと使い分けたり。
 
 夢中で作業を続けていて、ふと顔を上げると、机の隅にある丸い置時計は零時を指していました。
 
 少しぬるくなってしまった珈琲を口に含み、針山に針を休めて。

「あらまぁ、ふふっ」
 
 ぽんすけの顎が、いつのまにか私の枕に乗っています。

 枕の下に前足を入れて、すぅ、すぅ、と寝息を立てるぽんすけ。

 壁際には、行き場と役割を失った振袖が両手を広げて静かに佇んでいます。
 
 暗い部屋のなか、月明りにぼんやりと浮かび上がる江戸紫の振袖。

 私と夫で選んだ、大切なもの。
 
 おもむろに文机に向き直し、ひまわりと桜の刺繍を終えた布を丁寧に畳んで木籠に戻し、刺繍糸や針を仕舞いました。
 
 机の上にある三段式の桐の小物入れの一番上を開け、手にしたのはレターセット。

 先日、雑貨屋さんで買ったものです。
 
 便箋の上部には、秋らしい赤とんぼと青空、ぷかぷかと浮かぶ綿雲が色鉛筆のような柔らかなタッチで描かれています。

 右下には、風に揺れるススキ。

 罫線の背景には淡い色合いの紅葉がデザインされているものです。

 一目惚れで買ったこの便箋を一枚。

 ペンを取り、一番上に、この手紙を宛てる人の名前を書きました。
 
 今はもう天国にいる、私の愛する娘の名前。そして――
 
 一文字目を書いたところで、こみ上げてきた無数の想いが胸につかえて、ペンを持つ手が小さく震えてしまいました。

「あぁ、駄目ね」

 震える声を必死で抑えるように、顔を上げて笑顔を作ってみるも、やっぱりまだ駄目みたいです。 

 気を取り直してもう一度ペンを持ってみても、次の文字が書けない。

 胸が苦しくて、かたかたと小刻みに震える手は、いう事をきいてくれません。
 
 家族を亡くしてからというものの、私は必死で今まで生きてきました。

 きっと、自分でも気付かないようにして来た感情、想いもあったのかもしれません。

「いい加減、強くならないと明宏さんにも呆れられちゃうかしら」
 
 そんな風に言ってみては、やっぱりそんな事無いわと頭を振ります。

 夫は私がどんなに落ち込んでいても、ネガティブになってしまう事があっても、呆れるような人ではないのです。

 いつだって、自分のペースで行けばいいと言ってくれる人。

 人間は落ち込んで、落ち込んで。

 それでまた少し元気になって、笑顔になれる時に笑えば良いのだと。

 もし君が自分を責める事があったとしても、僕は君を責めたりはしない。君のそばにいるから。

 そう言ってくれる人でした。

「でも明宏さんはもういない――」

 この世界中、どこを探しても。あの人の優しい笑顔は、ここにしか――。
 
 木枠の写真立ての中で笑う夫と娘の写真。

「姿は見えなくても、傍で見ていてくれるかしら」
 
 ぽつりと呟いた言葉は、静かな闇のなかに溶けて消えてしまいました。

 ぶしゅんっ

 ぽんすけが盛大なくしゃみをして、薄目を開けてこちらを見ています。

 ぱたり、ぱたり、と尻尾で布団を叩いたぽんすけは「まだ寝ないの?」と言っているかのよう。

「そろそろ寝ましょうか」
 
 老眼鏡を外し、書きかけの手紙を小物入れに戻しました。
 
 枕はぽんすけに譲って、私は予備の枕を隣に置いて布団に入りました。
 
 隣で満足気に眠りにつくぽんすけの体温を感じながら、秋の終わりの静かな夜はゆっくりと更けていきます。



 銀の細口ジョウロから流れる水が、ひらひらと閃きながらシクラメンの植木鉢に降り注ぎます。
 
 ちょうどこのシクラメンのある場所は、食堂のひさしで陰になっている場所なので、夜の雨には当たらなかったようです。
 
 濃いピンク色に花びらの縁にかけて白いシクラメン。

 ハート型の葉っぱも可愛らしく、食堂の玄関前を可憐に彩ってくれています。
 
 底冷えの朝。

 ぴんと張りつめたような澄み切った空気の早朝。

 空まだ藍色ですが、村を囲む山々の稜線にかけて、藍色から白、黄色、赤みががかったオレンジ色、とグラデーションになっています。
 
 裏口に回って、さっき収穫しておいた人参と小松菜の入った籐の籠を手に、食堂へと戻りましょう。
 
 部屋に入る前に、簡易の手洗い場で手を洗うのですが、これがまた冷たいこと。

 吐く息が白いのも相まって、寒さも倍にかんじてしまいます。

 肩に掛けたモカ色のストールをきゅっと体に巻き付け、両手にふぅ、と息を吹きかけてこすり合わせて。

 よし、ともう一度籠を抱えて食堂へと入りました。 

「あら、ぽんすけ。おはよう」
 
 円筒ストーブに火を点け、エプロンを腰に巻き付けていると、後ろの階段を降りてくる小さな足音が。

 声を掛けると嬉しそうに耳を後ろに倒して、尻尾を軽く振っています。

「お水、そこに入れてありますからね。ご飯はもう少し待ってね」
 
 ぽんすけは玄関の傍にあるクッションに腰を下ろし、お皿に入ったお水をぺろ、ぺろと音を立てて飲んでいます。

 さて、まずは朝ごはんの用意です。

 今朝収穫したのは小松菜。

 青々としていて、張りがあってしゃきっとしている小松菜です。

 肉厚で、我ながら上手に育てられたと、わくわくしながら収穫していました。
 
 包丁を入れる度に、ざくっ、ざくっ、と良い音が食堂に響きます。

 ぽんすけも興味津々でクッションでくつろいだまま、頭をぐっとあげて穴が開くほど見つめています。
 
 ごま油を熱して、小松菜とちくわを炒めましょう。

 小松菜に火が通れば、お砂糖とお醤油で軽く味を付け、盛り付けの時に白いり胡麻を散らせば完成。

 朝いちばんの食堂にふわっと香るお醤油の焼き付く香りは贅沢ですね。
 
 可愛くてつい買ってしまった、桜色の花麩とお豆腐のお味噌汁。

 お鍋の中に、雲のようにすぅっと溶けていく田舎味噌のほんのりと甘い香り。
 
 自家製の梅をほぐして、炊き上がった土鍋ご飯でおにぎりを作る時。

 最初に純白に輝くご飯にしゃもじを入れる瞬間、さっくりとした音と、炊き立てご飯の香りと、艶々のお米に出会えるのは、何度経験しても幸せを感じます。
 
 軽く炙った海苔をそっとおにぎりに当てて。

 平皿にふたつ、梅のおにぎりと一緒に、昆布のおにぎり。

 小松菜とちくわの甘辛炒めと、桜色の花が咲いたお味噌汁をお盆に並べて。

「おっはよーございます。あぁ、良い匂い」
 
 さぁ、ぽんすけにも朝ごはんを準備し、ばっちりのタイミングで起きてきてくださった葉子さんと一緒に朝食です。

 大好きな人と食卓を囲み、しあわせな笑い声に包まれる朝。
 
 食後には、葉子さんが買ってきてくださった珈琲を淹れましょう。
 
 紙袋に「雨の日珈琲店」とかたつむりの可愛らしい絵のスタンプ。
 
 酸味が少なく、コクが深くて、苦みと甘みが丁度良いバランスのとても美味しい珈琲です。
 
 夜の間に白く曇ってしまった窓を拭いて、葉子さんは食堂のテーブルを拭いて。

 私が今日のおにぎり定食のメニューを考えている間に、葉子さんが表に食堂の立て看板を出してくださって。

 ぽんすけはその隣に出来た陽だまりで日向ぼっこ。

「ハルさん。今日も、よろしくお願いしますよっ」
 
 エプロンの腰ひもを結びながら、葉子さんが言います。

「えぇ、こちらこそ。宜しくお願いします」
 
 今日は、どんなお料理を作って皆様をお待ちしましょうか。
 
 どんなに落ち込んでも、どんなに悲しんでも、泣いても、悔やんでも。
 
 必ず朝が来るのです。
 
 雨が降っても、いつか必ず晴れるように。
 
 昨夜の刺繍のランチョンマットも、早く皆さんに見てもらいたいですね。
 
 赤とんぼの舞う秋空の便箋。
 
 ふと、顔を向けた窓の向こう。

 村へと続く道の先に、荷台を押しながらこちらへ向かってくる栗原さんと、籠を背負った河田さんの姿。

 何やら身振り手振りを加えながら言い合いながら。

 その後ろで、時折カメラを足元に向けながらのんびり歩くのは、日下部さんでしょうか。
 
 今日もこの食堂にはお客様が来てくださる。
 
 明日も、明後日も、私の毎日は続いていて、いつか、いつか、終わりが来る。

「今夜は、手紙が書けるかもしれない」
 
 そう思えたのは、日下部さんが私に気付いて大きく手を振って下さって。
 
 栗原さんと、河田さんが、わいわいと言い争いながらも楽しそうで。
 
 葉子さんが、ぽんすけが。今日も変わらない笑顔でここにいてくれて。
 
 雨上がりの瑞々しい空に、白い月と、雲を引く飛行機を見付けて、自分が今感じている幸せを、美しい風景を、あの子にも話したい。
 
 そう思えたからかもしれません。
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