描くは現(うつつ)

しろがね白昼夢

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崩落事件の解決法

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「ふんふーん」

 描くは何だって楽しい、例えグレー1色だろうがー

 いや、そんな事無い!壁一面のキャンパスが目の前に在るのに!ホントは色鮮やかな色で描きたい!!

「その調子だ頑張れ、鼻歌はいいが煩くするなよ」

 しかし厳しい補佐官様が許す訳もなくやむなく作業している、夜遅くだが鼻歌ぐらい許して欲しい

 現在、遊園地のしかも地下の壁の強化の為にチタンの塗装中、手元に在るのパレットに乗っているのはただの水性絵の具の筈のが私が描くと何故かしっかり分厚くチタンが塗布されてしまう

 どういう原理だと私の能力を検査に携わるった研究者に騒がれた、ようは私の想像力次第と言う見解で幕を閉じこの件は私の安全の為闇に葬られた

 想像力次第って私の能力万能過ぎるですが!

 ホントはチタン加工されてるけど、私が塗装すると色んな物がすごく丈夫になる(チタン加工されるかあたり前)という能力の位置決めになっている

 だからって遊び盛りの年頃の少女に夜に遊園地に赴き壁の塗装をさせるなんてひどい

「ねー連さん、終わったら少し遊んでいっても良い?」

「閉園時間までなら構わない、但し終わったらな」

「やったー!よ~し一気に終わらすんだから!!」

「急ぐのはいいが雑にするなよ」

 しっかり連さんが釘を差してきたが構わない、俄然やる気を出した私は閉園の時間1時間前に作業を終わらせた

「やったー終わったーっ!!」

「終わったな、随分ハイペースで疲れてないか?」

 連さんの心配をよそにこちらは元気いっぱいで、何なら全力で遊んでも大丈夫だよ

「全然!約束どうり今から遊んで良いよね!」

「あぁ良いぞ、但し目の届く範囲にいる事」

「は~い」

 早く!と言い連さんの背を押しながら地下から地上の遊園地へ向かう

 賑やかな音楽と人楽しげな騒がしい声に迎えられると期待していたが残念な事に現実はそんなに都合良く行かないみたいで

「何これー!!」

 思わず叫んだ、お仕事頑張ったのに、せいいっぱいあそぶ為にー!!

 楽しむ事を楽しみにやって来たのに訪れた遊園地は悲鳴と避難を呼び掛けるサイレンとアナウンスによって騒がしく、楽しげな想像力の真逆の状況に包まれていた
 
 こんな騒がしさ求めてないのよ、ショックで持ち上がったテンションと一緒にガクッと肩が落ちた

「どうやらジェットコースターの足場が急に崩落したらしい、しかもその崩れかけた丁度真上で乗客を数名乗せたコースターが止まっている」

 私が放心している内に連さんは状況を聞いて来たみたいで、何処かに電話をしている

「よし、祐奈たった今緊急任務が入った」

「はぁ、それで内容は?」

「コースターに取り残された人の救出だ」

 そんな気がしましたよ、人命がかかってるしやりますが!

「了解しました、一応確認するけど私達以外の救助は?」

「救助隊やそれに特化した現創士が到着するのに30分は掛かるそうだ、待ってる間に全ての足場が崩れる危険性がある」

 救助が来るまで持たせるか、その前に救出するかが、私達に求められている課題で

 簡単なのは新しい足場を描く事、でもそれだと目立ってしまう・・・日々の平穏(既に過去目立つ行動を沢山やった後なので無いに等しい)が脅かされるので極力こっそりがいいよね、何時も連さんに自重しろと言われてるし

「連さん何か案は?もちろん足場を新しく作った駄目でしょう?」

「そんな事言い出すなんて成長したな、、、あの祐奈が!」

 お~い、連さん感動してないで何か考えてよ!声が涙声になってませんか?!そんな感動する事言ってませんよ?そりゃあ出会った始めはそれは迷惑かけたけど

「あの~、連さん時間がないんでしょ!」

「あぁ、済まない思わず感動してしまった、そうだな避難が進み一般人の数は減ったみたいだが今の状況だとまだ隠れて行動する必要があるな完全な死角もしくは人目の届かない高い所なら問題無い」

 死角もしくは高い場所、私は辺りを見渡し見つけた

「連さん、あれ!あの一番上なら周りから見えないよね!」

 そう言い私が指差したのは観覧車、見たところ止まっているみたいだがあの上なら問題無い私達が問題があるとすれば少し遠いぐらいかだ

 この遊園地はそこそこ広く端から端へ移動すると歩きで小1時間かかる、観覧車の場所は事故の起きたジェットコースターを越したその先に位置にあり私の足で間に合うかどうか

「問題なのは少し遠いから走って間に合うかなんだけど」

「ああ問題無い!大丈夫だ任せろ」

 そう言い連さんは何時もかけているサングラスに手をかけ外し自信たっぷりに笑い、私に近づくと私を架づいだ

「はいっ!何すんの!!」

 急な事にパニクり暴れる

「あんまり喋ると舌を噛むぞ」

 一瞬意味が解らず降ろせと文句を言おうと口を開けた瞬間に理解する

「いぎゃーーーーー」

 次の瞬間自分口から飛び出たのは文句では無く悲鳴だった

 約5分後私と連さんは観覧車の上に着いた、連れて来られたあっと言う間に

 連さんが猛スピードで走り、飛び途中に見えた過去の景色はもしかしたら走馬灯と言うものだろうか

「何とか間に合いそうだな」

「そう、だねぇぇ、」

「大丈夫か?走って無いのに疲れてないか?」

 逆に何で疲れて無いんでしょうね貴方は?!自重しろと何時も言う人が一番自重してない気がする!これは私が知らないだけで常識の範囲とか?いいや違うよね?通り過ぎた時すれ違う人が皆驚いた顔してたもの

「祐奈、疲れてるだろうが早くしてくれ!」

「分かってるよ、言いたい事が色々あるけど!」

 左にパレット、右手に絵筆を

 丈夫に決して崩れ無いように頑丈な足場をイメージしながら補修する、崩れそうというイメージそのものを上塗りしていく

 私は描き出すカラフルで強固な安全という傑作を

「完成!」

「まあ、上出来じゃないか派手だけどな」

 先程まで崩れ落ちるそうだった足場の鉄筋の骨組みは何処かへと消え、その場には真っ赤な体にピンクの花模様のチタン製の象がそびえ立っている

 象の頭から鼻へコースターが滑り降りる造りとなっている

 崩落の危険性が無くなった為か急に変貌を遂げた為なのか分からないが気づくと遊園地の中では大きな拍手喝采が起こっていた

 こうして崩落事件は負傷者ゼロで幕を閉じた

「そういえば、遊園地で遊ぶ約束は!?」

「もう閉園時間だ、残念だったな」

「そんな~、あんなに頑張ったのにーーー」

 私の悲鳴は歓喜に沸く人達の耳には届く事は無かった
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