元最強魔王の手違い転生

タカナ

文字の大きさ
45 / 50

第45話 ルール

しおりを挟む
 チャコの言葉にギルド内がざわめきが起こった。
「PPの奪い合い?何それ?」
「おい、どう言う事だ⁈」
「ちゃんと説明しろよ!意味わかんねーよ!」
 そんな困惑する勇者達を見渡しながら、チャコが笑顔で続ける。
「はーい。ちゃんと説明するよー!一回しか言わないから、良く聞いてねー!まずみんな、PPは当然知ってるよね?はい!そこの人!PPってなーんだ?」
 チャコはそう言うと、前列に佇んでいる、がたいの良い大斧を担いだスキンヘッドの男を指さした。
 スキンヘッド男が仏頂面で口を開く。
「あ?お前、くだらねぇ質問すんじゃねぇよ。クエスト受注の基準になる各クラスに割り当てられてるポイントの事だろ?」
 スキンヘッド男の解答にチャコがニコリと微笑む。
「大正解!流石だね!さて、みなさんには今から〝これ〟をお配りしまーす」
 そう言って、チャコはローブの懐から金色に輝くチョーカーペンダントを取り出すと、高らかと掲げた。
「綺麗でしょー?このチョーカーペンダントにはちょっとした仕掛けがしてあるんだ。口で説明するより、見てもらった方が早いから、みんなよく見ててねー」
 そう言うと、チャコは先程やり取りをしたスキンヘッド男の元へ歩み寄り、彼の太い首に首にチョーカーを着けた。
 チャコがチョーカーを着け終わったその瞬間、彼の頭上に煌々と金色に輝くボウリングの玉ほどの大きさの球体が出現した。
「な、なんだぁ?アレ?」
「魔法?」
「どうなってんだ?」
 不可解な現象に、ギルド内のさわめきが大きくなる。そんな騒つく勇者達を見渡しながら、チャコはニコリと微笑んだ。
「心配しなくて大丈夫ですよー。このチョーカーペンダントは特別製で、着けた人のクラスを教えてくれるものなのですー。今、金色の光が出ていますので、このお兄さんのクラスはゴールドクラスと言う事になります!合ってますか?」
「お、おう」
 スキンヘッド男が困惑した表情を浮かべる。そんな彼の顔を満足げに見つめながら、チャコが続ける。
「みなさんには、制限時間内にパーティー同士で、このチョーカーペンダントの奪い合いをして貰います。相手からチョーカーペンダントを奪う事で、奪った相手のPPを自分の物にする事が出来ます。そして、最終的に一番多くPPを稼いだパーティーが勝者となります!」
 チャコの言葉に血気盛んな勇者達は次々と雄叫びをあげ、ギルド内がより一層ざわつき始めた。
「おお!面白そうだ!」
「良いねぇ、奪い合いってのが実に良い」
「こりゃあ、オレ達のパーティーが頂きだな!」
ガヤガヤと騒がしい空気の中、俺は静かに手を上げ、チャコへと尋ねた。
「なあ、〝一番多くPPを稼いだパーティーが勝者〟って事は一次予選を抜けれるのは、一組だけって事か?」
 勇者達の視線が一斉に俺へと向けられる。
 チャコと目が合った瞬間、彼女は嬉しそうにニコリと笑った。
「ああ!良い質問ですね!ええっと、このギルド内から二次予選に行けるのは一組だけです。ただ、メルンでは他の場所でも一次予選が行われていますから、メルン全体で見れば、二次予選に進めるパーティーは複数組みとなります」
「なるほどね。因みに、さっき言ってた〝制限時間内〟って具体的にどの位の時間なんだ?」
「もぉー、マオさんはせっかちですね。ちゃんとこれからルールの詳細をお伝えしますってば」
「俺の名前を……やっぱりお前、あの時神殿に居た……」

ーーバンッッ!!

 ギルドの扉が勢いよく開かれ、そのけたたましい音が、俺の言葉をかき消した。
 扉の方へ視線を向けると、腕組みをして仁王立ちしているブジャーと、その横に厳つい青色の甲冑を見に纏い、黒いロン毛を靡かせている細身で目つきの悪い男が佇んでいた。
 ロン毛男は、他の勇者達には目もくれず、闊歩しながらチャコの元へと近づくと、徐に腰に携えている長剣を抜き、その鋒を彼女の額へと突きつけた。
「我が名はバンツ。事の顛末はブジャーから聞いた。お主のせいで我のグランドフェス出場資格が取り消されたそうだな」
 バンツの登場に、ギルド内が再び響めき始める。
「おいあれ、プラチナクラスの勇者『蒼狼のバンツ』とその相棒、武闘士のブジャーじゃないか⁈」
「マジかよ⁈あいつアレだろ?この前、エアフ大河周辺の魔物を討伐したって聞いたぜ!」
「うわぁー、すげぇ勇者に出会えたもんだ」
 そんなざわつきを意に返さず、チャコはニコリと笑い、口を開いた。
「あれぇ、そうでしたっけ?それは私のせいじゃなくて、お宅の無礼な武闘士のせいじゃないんですかぁ?」
「おい、お前!調子に乗るなよ!あの時、泣きそうな顔をして怯えてたくせに!そんな奴が〝審査員様〟だって⁈ふざけやがって!また泣かせてやろうか⁈」
 ブジャーがづかづかとチャコへと歩み寄り、大声で怒鳴った。そんな彼の蛮声にチャコは笑顔を返す。
「それで?あなた達はどうして欲しいのですか?」
「我とバンツの不参加を取り消せ。我々も予選に参加させろ」
「ああー、そう言う事ですか。うーん、困りましたねぇ。あなた達はウエン様直々に参加権を抹消されていますからねぇ……。うん!無理です!諦めてください!」
「何を戯けた事を。我等はプラチナクラスの勇者ぞ。あまり戯言を並べるでない。さもなくば、斬って捨てるぞ」
 バンツの剣に殺気が込められる。
「うーん、どうやら脅しでは無さそうですねぇ。仕方ない……」
 チャコはそう呟くと先程までの笑顔をピタリと止め、真っ直ぐにバンツの目を見つめた。
「〝グランドフェス審査員要綱第ニ項第一節〟『進行の妨げになる物は速やかに排除すべし』」
「戯言を……ならば死ねぃ!」
 バンツは突き立てていた剣を振り上げ、力一杯チャコの額へ向けて振り下ろした。

ーーパキンッ!!

「なっ⁈」
 乾いた金属音が耳を抜けると同時に、バンツは驚愕の表情を浮かべながら、自らが振り下ろした鋒を見つめた。
 彼のその見開かれた眼に映ったのは、チャコが剣の鋒を左手の人差し指と中指で挟み込み、自分が全力で放った一撃を軽々と受け止めているという、信じ難い光景であった。
「バ、バカな⁈指先だけで、我の剣を⁈」
「軽い剣ですねぇ。さて、時間も押しているので、さっさと済ませますよぉ」
チャコが右手の拳を握り、そしてーー

ーーッッッッドォゴォッ!!!

 バンツの身体がくの字に折れ曲がりながら吹き飛ばされ、凄まじい勢いで壁に叩きつけられる。
「ぐほぉあ」
 バンツは短くそう呻くと、力無くその場にへたり込んだ。
 プラチナクラスの勇者を一撃で制圧したチャコ。そんな彼女を俺はまじまじと見つめた。
(拳を握ってから、その先の動作が殆ど見えなかった。しかも、打撃音が打撃そのものよりも遅れて聞こえてきやがった……音より速え拳ってことか……コイツ何者だ?)
 チャコがゆっくりとブジャーへ冷たい視線を向ける。
「それで?何の用でしたっけ?」
「な、何でもありません!失礼しました!」
 ブジャーはそう叫ぶと、泡を吹いて気絶しているバンツに目もくれず、一目散にギルドから走り去った。
「ふぅーっ」
 チャコはゆっくりと息を吐くと、俺達の方へと向き直り、再びニコリと微笑んだ。
「ええっと、失礼しました。それでは再び、盛り上がっていきましょー!」
 拳を突き上げる彼女のテンションとは裏腹に、プラチナクラスの勇者を軽々ぶっ飛ばしたチャコに喫驚した勇者達は、その場に立ち尽くし、ギルド内は水を打った様に静まり返った。
「あれぇ?何でみなさん、そんなテンション低いのですか?」
 不思議そうに周りを見渡す彼女に、俺はため息をつきながら口を開いた。
「そりゃあお前、いきなりあんなの見せられたら、みんな引くだろ?」
「マオさんもそうなんですか?」
「いや、俺は別に。てか、俺だったら避けてるし」
 俺の言葉を聞いたチャコが嬉しそうにニヤリと笑う。
「そうですよね!流石、ウエン様が認めた男ですね!」
「ウエンって……やっぱりお前、俺が申請に行った時に居た女神官だな。あの時と全然キャラが違うじゃねぇか」
「いやー、あの時は猫かぶってたんで」
「自分で言うなよ。てか、お前、マジで何者だよ?」
「まあまあ、それは予選を勝ち上がってからのお楽しみって事で。まあ、マオさんが予選を無事に抜けられたらの話しですけど」
「オッケー。意地でも勝ち上がってやるよ。ほら、時間が無いんだろう?さっさと予選の説明を続けろよ」
「ああ、そうでした。それでは……」
 チャコは一度咳払いをして、辺りを見渡しながら続けた。
「それでは、改めまして予選の説明を続けます。これからみなさんには私達の転移魔法で〝とある森の中〟に移動してもらいます。そこで、先程説明したチョーカーペンダントの奪い合いを行います。」
「ある森の中?」
「はい。ここで予選を行っては、メルン在住の勇者に地の利がありますからね。フェアな勝負をする為に場所を変えさせて貰いまーす」
「なるほどね」
「それと、もう一つ大事な事があります」
 そう言ってチャコが頭上を指差すと、そこに大きな地図がホログラムの様に映し出された。
「これは後ほど、みなさんにお配りする〝森の地図〟です。これに魔力を流すと、自分の現在地が分かる様になってるので、使ってくださいね。それと、ココ分かりますか?バツ印の付いてるところ」
 チャコの頭上に浮かぶ地図の北側のエリアに赤いバツ印が一つ描かれている。
「このバツ印は何だ?」
「このバツ印の書かれている所が〝ゴール〟になります」
「ゴール?」
「はい!今回の予選では、最後にこのゴールを潜る事で初めてPPの獲得が認められる様になっています。なので、どれだけPPを集めても、時間内にゴールを潜れなければ、PPを獲得した事になりませんので、ご注意くださいねー」
「つまり幾らPPを奪っても、ゴールを潜らないうちは、本当の意味でPPを獲得した事にはならないって事か」
「その通りです!因みに、一度ゴールしてしまったら、『ゴールした際に所持していたPPがそのパーティーの確定PPになる』ので、ゴール後に再びPPを集めてポイントを伸ばす事は出来ませんし、逆にPPを奪われてゴール時に所持していたPPが減ると言うこともありません」
「ゴールする事は実質このPP争奪戦からの〝アガリ〟になる訳か」
「はい。ただ、自分達がゴールした後で、自分達よりも多くPPを獲得したパーティーがゴールした時点で、予選敗退が決定しますので、いつまでPPを集め、どのタイミングでゴールするかが、この予選のキーになるところですかね。」
「制限時間は?」
「ああ、それはですねぇ……秘密です」
「は?おいおい、制限時間が分からねぇと、作戦の立てようがないだろう」
「制限時間が非公開な事も、駆け引きの要素の一つですから」
「ふーん、まあいいけどね。他にルールは?」
「そうですねー。あと禁止事項が多少ありす。これを破ると即失格です」
「おいおいおい、そう言う大切な事は早く言ってくれ」
「すみませーん。では、禁止事項その一、参加者を殺してはいけません。その二、自分のチョーカーペンダントを自分、若しくは自分以外のパーティーメンバーの手によって外す事は出来ません。その三、他パーティーとの連携、同盟及びそれらに準ずる行為は禁止です。今言った項目を破ると即失格となりますので注意してください」
「それだけか?」
「はい?」
「今お前が言った以外の事なら問題ないんだな?」
「はい。問題ないですよ」
「オッケー、最後にもう一度この予選のルールについて確認するぞ。『今から森に移動して、首にかけたチョーカーペンダントを奪い合い、奪った相手のPPを得ることが出来る。そして、ゴールを潜る事で正式にそのパーティーの獲得PPが決定する。幾らPPを稼いでも、制限時間内にゴールを潜らなければ、そのパーティーの獲得PPは0となる。制限時間は非公開。一度ゴールすれば、その後予選が終わるまで獲得PPが変動する事は無い。人を殺したり、自分や味方がチョーカーペンダントを外す事は出来ない。また他のパーティーと協力する事も禁止』って感じで大丈夫だな?」
「はい。ざっくり言うとそんな感じです。他に質問のある方は?」
 チャコがギルド内を見渡す。
「……居ないみたいですね。では、チョーカーペンダントと森の地図をみなさんにお配りいたします」
 チャコがそう言い終わると、カウンターの奥から白いローブを纏った神官達が数名現れ、参加者達にチョーカーペンダントと地図を配り始めた。
「楽しみにしてますよ。マオさん」
 チャコはそう言うと、笑顔で俺にチョーカーペンダントと地図を手渡した。


「みなさん、チョーカーペンダントと地図は行き渡りましたね?それでは、転移魔法を発動します」
 配布物が行き渡った事を確認し終わったチャコが合図を送ると、神官達が手を合わせながら呪文を唱え始めた。
 それと同時にギルドの床から赤い光が放たれ、勇者全員の足元に転送用の魔法陣が展開された。
 緋色の光を浴びながら、チャコが優しくニコリと微笑んだ。
「では、みなさん御武運を」
 チャコがそう言い終えた瞬間、辺りの景色か白く塗りつぶされた。


「ここは?」
 気がつくと、俺は深い深い森の中に居た。まだ昼間であろうにも関わらず、鬱蒼と茂る樹々が陽の光を遮り、辺りはまるで夕刻を思わせる薄暗さに包まれていた。
「ねぇ、マオ」
 背後から声が掛かる。振り向くと、ラリアとソーファが神妙な顔つきで俺を見つめていた。
「何だよ二人とも。そんなしょぼくれた顔して。腹でも痛いのか?」
「違うわよ。ただこの予選、私達のパーティーが一番不利だなと思って」
「不利?何で?」
「だって、他の参加者達はゴールドクラス以上が殆どよ」
「私達のパーティーはゴールドクラスのラリアが100ポイント。私とマオはシルバークラスで50ポイントずつの、合計PPは200ポイントです」
「もし、プラチナクラスの勇者三人パーティーがいた場合、300ポイントが三人で900ポイント。スタートの時点で600ポイントも差があるのよ」
「そうです。制限時間も分かりませんし、リスクはありますが、とにかく私達は高いクラスのパーティーを狙っていくしか……」
「は?何言ってんの、お前ら?ポイントなんて関係ないだろ?」
 唐突な俺の発言にラリアとソーファが怪訝な表情を浮かべる。
「いや、〝何言ってんの?〟はマオの方でしょ?私達、今ぶっちぎりで最下位なのよ?」
「そうです!だから、一刻も早くポイントを集めないと」
 焦りながらまくし立てる二人へ俺は交互に視線を送る。
「あれ?もしかして、二人とも気付いてないのか?」
「??」
 眉をひそめる二人を見ながら、俺は一呼吸置いて続けた。

「この一時予選の〝攻略法〟」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...