きぐるみ♡女神伝

きぐるみんZ

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第1章.母 Ⅱ

017縫.決意の旅立ちです!

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 女神になる覚悟を決めて、父を追いかけて異世界に入る決意をした朱璃。
これから先、異世界で朱璃を待ち受ける「運命」とは一体……?


《京子の想い》

「ま、でも容易に想像出来るわね。
朱璃、『お父さんにはあるモノ』が決定的に無いんですもの……
それを集める旅になるんでしょうね。」

 京子は目を閉じました。
そして、かつて『キュルミー大戦』でニックと冒険した日々を思い返していたんです。

 さぁ、前回の旅とは違って今回は完全に裏方に回りましょ!
朱璃のバックアップをするからねっ♪


《朱璃の想い》

「『天界』への道、それはお父さんの居場所に通じる道。
ワタシ、必ずお父さんに会いに行くからね!」

 朱璃は目を閉じました。
そして、先ほどニックを通して父と交わした会話を思い出して、まだ見ぬ父への恋慕の想いを募らせていたんです。


《ニックの想い》

「キョウコさまー、奇しくも同じ “ 運命の道 ” をお姉ちゃんも歩む事になりそーだよー。
キョウコさまー、お姉ちゃんを見守ってあげててねー。」

 ニックは目を閉じて……ぽへー。
頭の中は花盛はなさかり、お菓子がいくつもフワフワと浮いてダンスを踊っています。

 ニック、お花畑から戻っておいで~♪


 京子、朱璃、ニックがそれぞれ3者3様の想いを乗せ、それぞれがこれから「運命」に立ち向かう決意を新たにします。

「あっ、そうだわ……」

 京子には、言い忘れていた事があった様です。

「朱璃、あともう1つ……
必ず伝えておかなくちゃって思っていた事があるの。」

 京子のまっすぐな目が朱璃の瞳を捉えます。

「先ほど私、過去を振り返った時に
『テイムモンスターの “ テイムちゃん ” に気の力を送って、自分の代わりに魔法をかけてもらう』
って言ったわよね?」

 ツカツカとニックの方へ歩み寄ります。

「それが原因になっているのか、実は “ テイムちゃん ” ってテイムした宿主マスターの気の力を栄養にして成長するのよ。」

 そして、京子は朱璃を指差して言いました。

「ニックをアナタに託した時、
『アナタならニックの強さを最大まで引き出せそうな気がする』
って言ったわよね?」

 朱璃はコクンと頷きました。

「 “ テイムちゃん ” にはね、強さを最大まで引き出せたら姿が激変する種類もいるの。
先の大戦で、旅の末に辿り着いた『真実』のひとつなんだけど……
フェアリーバードも、確かその種族のハズなのよね。」

 そして京子は優しくニックの頭を撫でながら、言葉を続けます。

「ニックも私の霊力を栄養にして成長し、共に闘ってくれたわ。
でも……結局最後までフェアリーバードのままだったの。」

 京子は腕を組み、左腕の肘から上だけ出して手のひらを顎に当てます。
うーん……

「どうしてニックの姿が変わらなかったのか、私なりに分析もしてみたわ。
そして辿り着いた結論は、たった1つだけ。
それでも姿が変わらない理由は、栄養にする気の力の『質』だと思うのよ。」

 京子は組んだ腕を解き、片手はグー、もう片手はパーでポンと叩きながらニヤリと笑いました。

「人間の気『霊気』はダメだったけど、女神の気『神気』ならどうかしら?
……コレが、私がアナタにニックを託した最大の理由なの!」

 どうやらニックを朱璃の女神の気、『神気』に委ねるつもりの様です。
京子は、ニックの嘴をツンツンとつつきながら言葉を続けます。

「しかも、ニックはアナタの事を “ お姉ちゃん ” って最初からなついてくれているもの。
私の時はこのコ、最初はなかなかなついてくれなかったのよ?」

 ね?って顔をして、朱璃とニックに微笑みかけました。

「最高のパートナーじゃない!」

 母のその言葉に、朱璃もニッコリと微笑んでコクンと頷きました。

「これからも末永く宜しくお願いします、ニック……」
「お姉ちゃん、こちらも宜しくねー!」

 アカリは、ニックをキュッと優しくハグしてあげたのでした……


 さぁ、休憩時間は終わりです。
京子はふぅとひと息つき、腕捲りして言いました。

「さぁニック、アナタどこからこの世界に突入したのか、突入地点を教えてちょうだい!
そこに、おそらく “ 次元の歪み ” があるハズだからね。」


しゅるるるっ……ファサッ……!


 京子は戸棚から蛇腹に折り畳んである地図を持ち出し、それを空中で伸ばしながらテーブルに広げました。


 なんかお母さん、カッコいいです!
お母さんの脳、久しぶりに『冒険者モード』にシフトしたみたいですね……


 京子は、ニヤッと笑いながらニックにこう宣言します!

「さぁニック、私達で朱璃を異次元へ送り出してあげるわよ!」


















 みんな、決意の一歩を踏み出しました。
いよいよ、住み慣れた我が家に別れを告げる時が来た様です。

 ……いや、生きてまたもう1度この家に戻るんです!

 朱璃は流れる涙を我慢しながら、京子といつまでも家を見ていたのでした……






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