異世界で全開に出す悪役令嬢の欲望!

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お嬢様は、日々ヒロインを無視する。

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「ガウザック学園?」

これから通う予定の貴族学校…その名を聞いたクローリアの中に、とある物語が思い出された。

「乙女ゲームなの?この世界のベースは…」

クローリアが思い出した物語は、乙女ゲームの一つ「悪役令嬢たちからイケメンを守る」のストーリーだった。

その名の通り、多数の悪役令嬢が登場する。
ガウザック学園は、その舞台である。
ヒロインは題名通りに、婚約者のわがままから虐げられているヒーロー達イケメンを助ける…ゲームである。
クローリアは、その中で、ラスボス的な存在だが…クローリア自身は、ゲーム内で何もしてこない。皇太子様の婚約者だから、ラスボスなのだが、クローリアは良い人で、ラストはあっけなく…婚約破棄を了承してくれる。

「何それ…泣き寝入りじゃん?」

クローリアの中で、フツフツと何かがこみ上げて来た。

「悪役令嬢?上等じゃない!やってやろうじゃない!!」

クローリアの中で、最悪な悪役令嬢の姿が描かれた。

「ふふふ、ヒロインにとって1番の最悪な展開を作ってあげるわ!」

ヒロインが学園に編入するのは、高等部の16~18までの間だ。
今は初等部…まだ8年ある。

「ようは、悪役令嬢を作らなきゃいいのよね!みんな婚約者とラブラブにすれば良いのよ!私って頭いいわ!」

クローリアは、使えるものは全て使う。

メイドに裏の情報を探らせ、執事には、上のクラスでの根回しをさせ、入学早々に学園の生徒会に入れるようにする。
弟と妹には、数年後に下のクラスでの根回しをさせる予定だ。
皇太子様には、生徒会で仲を深めて…
学生たちには、学校行事で交友を深めてもらい、次第にラブアクシデントを仕掛けることにする。婚約者同伴の行事も増やして、ヒロインが入る隙間を無くす計画だ。
大雑把だが、それくらいがちょうどいいだろう。
やりすぎると、クローリアがヒロインの立場に取って代わってしまう。
ミイラ取りがミイラになる的な感じは避けたい。

自主勉強は進んでいて、学園生活がつまらなく思っていたクローリアだが…生前に、出来なかった学園生活を面白楽しく過ごすために、思い出作りを1番の目的にしたようだ。

その行動が…悪役令嬢とはいかないが、本人はそれに気がついていない。








ーーーーーーーー




ヒロイン視点

「何で⁇攻略対象が…ヒロインに全くなびかないなんて」

イベントが発動しない?
どうして…?
誤算もいいところだわ!
転生を無理矢理ゲットしたのに!

ストーリーが始まるまでに、攻略対象と出会うイベントをする為にやってきた私の前に…
婚約者とイチャイチャする…攻略対象たちがいた。

「8歳のお披露目会…迷子の私と幼いストレスを抱えた王子たちが出会うシーンが…」

何で⁇
バグ⁈
…私と同じ…転生者⁇
居るのね!!
邪魔者!

「誰なの!?私の敵は…」

ヒロインの座を奪う人を探した。

ストーリーとは違う動きをする人が多い!
誰が転生者なのか見分けがつかない。

焦る私の前に…一人の天使が現れる。

「どうしたの?君は何処の家の子かなぁ?」

「皇太子様!?」

やっぱり運命は私を見捨てない。
だって、ヒロインですものね!

「ん?君は何処の家の子だい⁇」
「今日は子爵より上の身分の子のお披露目会ですよ?見たことないお嬢さんですね」
「皇太子様…お知り合いですか?」

メインの攻略対象たちが集まってきた。
何だ…心配ないじゃない!

「うん、今、家の名前を聞いているところだよ…何処の子だい?」

「あっ!はい!私は、ルビ・ネーブルと申します。ネーブル男爵家の末娘です。…ま…迷子になってしまいまして…ここは何処でしょうか?」

「…迷子」

なんだか…深刻そうな顔をする皇太子さま…

はあ…かっこいいわぁ…
この人が、私の一押しです。
聡明…かつ剣技もあり、魔法属性が7個中…4つもある。
この世界では、フォースクラスと言われる稀な才能を持っている。
魔法属性は、持っていない者が多い。
その中でも、貴族は血筋で…一つ二つの属性持ちが現れる。
王家は、トリプルクラス…3つが多い。
その中でフォースクラスの皇太子さまは、将来有望なのだ。

「不味いな…」
「警備の穴?」
「王宮だぞ?あってはならない」

ん?
不穏な空気?

でも大丈夫!
私はヒロインだから!

「ごめんなさい…男爵の身分の子は…ダンスホールのみまでのはずでしたのに…気分が優れず…外に出して頂いたのです。…すべては善意ある行為で…帰り道に迷った私が…悪いのです…決して警備のせいではありません」

ウルウルと美少女に見つめられたら、全てうやむやになるから!

「う…君のせいではありませんよ…ルビ嬢」
「そうだなぁ…これから、気をつける為にも…もう少しお話を聞かせてくれるかな?」
「皇太子さま…ココは我々に…」

えー!
皇太子さまともまだ居たいよ?

「きゃ」

一番近くにいる皇太子さまに、あざとく近づくため、躓いたフリをしてもたれかかる。

「大丈夫?」

わー!
8歳なのに、しっかりした身体つき⁇

私は周りの護衛たちが殺気を出していることも気がつかない。

「皇太子殿下!お茶が入りましたわ」

出た!
悪役令嬢…ラスボス!
善人の皮を被って、正体を最後まで暴けない黒幕。
ヒロインの最大の敵!!

「あー!今行くよ!…ネーブル男爵令嬢、また、会えるかはわからないけど…僕は失礼するよ。愛する婚約者様が待っているからね」

すっと身体を離して行ってしまう皇太子さま。

「後は、頼む」

「はい」
「わかりました」
「直ぐに片付けて参ります」

他の攻略対象たちは残ってくれるようだ。
でも、悔しくて、追いすがる私。

「待って皇太子さま…アレクさま!」

「愛称呼び!?」
「な!」
「不敬だぞ!」

「えっ?」

私は、周りにいた大人の警備兵に囲まれて、親であるネーブル男爵の元に連れて行かれました。

しばらく…謹慎処分。

でもね!
会えたから!
学園に入学する時には、覚えていてもらえれば十分だし!



ーーーーーーーーーーーーーーーー


ルビ・ネーブル男爵令嬢は、この時の些細な出来事から、皇太子さまとの距離を置くことが義務付けられた。

本人が、改心し…勉学に取り組めば…同じ学園に編入されたはずだったが…そこには、ヒロイン補正はなく。
皇太子さまの前に、二度と現れることはありませんでした。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「なんでよーーーーーーーー!!私がヒロインなのに!」

彼女は、頭をおかしくしたとかで…病人として田舎に送られて、ひっそりと暮らしたとさ…

めでたし
めでたし

「めでたくないわよ!絶対!王妃になるから!」

ルビ・ネーブルが出でくるのは、乙女ゲームではなさそうです。






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