召喚されたら聖女ではないと言われました

n-n

文字の大きさ
19 / 38

19話 戦いの日々

しおりを挟む

初めは、偉い人からの招待状が届く程度でした。
お断りの文章を丁寧に書いて送り対応していたが……。
直接に、勧誘するようになり、断ると逆ギレ……。
次に、誘惑なのか?良い見た目の若い男を寄こすところもあれば、貢物を持って来るところもある。……それらは、まだ良い方だ。

「……サカエは、必ず我々3人の誰かと一緒にいること」
オズワルドが、暗殺者を捕まえてきた。元同僚らしい。…だから見つけられたと言っていた。殺さずに、情報だけを貰って帰す。…任務を失敗した暗殺者は、逆に命を狙われる立場になるらしいです。……何とも言い難いです。

「外に出る時は、みんなで出かけよう」
この間、買い物にウナが一人で出た時に、兵士に囲まれたらしい。素早く逃げて来たらしいが……手を出すと因縁つけられて、捕まるらしいです。……何それ、恐怖しかないですよね?

「……この町は、それなりに恩を売っているから、味方をしてくれるが、迷惑をかけ過ぎると裏切りもあり得る」
悲しいことを、ハドラーがいう。……経験があるのだろう。なのに…怖がる私を気にして、優しく撫でてくれる。

「……どうしたらいいの?」

項垂れる私に、オズワルドが何時もの笑顔で私に優しく問う。

「……我々には、幾つかの選択肢がある。
一つは、このまま逃げる旅をする。
一つは、誰も入らない秘境に新天地を探す。
一つは、どこかの国へ入り、守ってもらう。
一つは、このままこの町で足掻く。
一つは、異世界に行く。」

ん?
異世界に行く??

「……異世界に行けるの??」

「……行けるのではないですか?サカエの魔法は、おかしいから……ふふ」
笑うオズワルド。

酷いよ!人が真剣に考えているのに!?……でも、行けるかもしれない??
最近作った移動魔法は、行ったことある場所なら、何処へでも行けた。

「……私の故郷も、ここのようにわずわらしいことが待っているかもしれない。でも、離れたくないから……一緒に来てくれる??」

「喜んで!」
「サカエの故郷を見たいですね」
「いつまでも一緒だ。何かあっても、共に乗り越えよう」

こうして、私は日本に飛ぶことにした。
成功するか?わからないけれど…みんなと一緒なら、どうにかなりそうだ。
変な自信が、湧き出てくる。

向こうでの暮らしが成り立たなくなったら…戻って来ようと思う。
その時は、秘境に逃げようかな?


この時は、同時期に召喚の儀式をしていることなど、全くわかっていなかった。


日本に飛ぶイメージをしている時に、足元に召喚の魔方陣が浮かぶ。






「ようこそ、ミリアムへ…………??……そなたは??」

は??

頭が割れるように痛い。

ボーッとする。

私は、はじめにみんなが……オズワルドとウナとハドラーが近くにいることを確認してホッとする。

「大丈夫か?サカエ……」
私と同じく、頭を痛そうにしているオズワルド。
「ここは…人間の国??……日本ではないな」
意識を保ってから……ハドラーが状況把握をする。
「サカエ……僕達の後ろに……」
ふらふらだが…警戒心マックスのウナが、私をみんなで囲むように守る。

意識がハッキリしてきて、目の前を見ると……皇太子殿下様ですね。
未だに名前を知りません。

「……君が、初めから、私の聖女なのか?」

二回目ですけれど、誤解しないでください。
私は聖女ではないですよ。
しかも、あなたのものではありえませんね。

まだ、声が出て来ない。

ハッキリ否定したいのに…
あなたは私の敵ですよ?
ラスボスに近いです。

「……サカエというのですか?今回は、名乗らせてください。私は、クラーク・セナ・ミリアムです」

それが何か?少年よ大志を抱けって??

「……印は確か腰でしたよね」

ゾッとした。
腰が違和感あるのはわかるが、もう一つ感覚がある。

お腹だ。

オズワルドに隠れながら、お腹あたりを触る。
……印は増えていました。
最悪ですよね。

私の利用価値が増えた??
今更、どうして??

全身が震える。

「……我が国が、私があなたを守りましょう。運命を感じました。共に生きましょう」

皇太子殿下が近づいてくる。

「いや~!」

やっとで声が出た。
冗談ではない。
ここで、ざまぁさせていただきます。
戦って見せましょう。

その前に、王や宰相さん達も呼んで頂きましょうか?
あなたたちのプライドを粉砕してやる!!

しおりを挟む
感想 77

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...