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4話 ドローイングはチートでした。
しおりを挟むお姉さんの名前が言えないので、結局「ロッチィ」と呼ぶことになりました。
「ごめんなさい。」
「いいのよ。小さい子は自分の名前をわかっていない時もあるし、大きくならないと、正しい発音もできないのよ。」
・・・人族の成人は16だと、言っていたのに・・・俺は完全に子供扱いだ。
納得いかねー
名前を覚えられねーけど
「ロッチィ・・・言いにくいですけど、ダークエルフの村に行ってはダメですか?」
少し考えていたロッチィだが、すぐに顔をあげて。
「本来ならば、絶対に連れて帰らないですが、リヒトはダークエルフ神の加護持ちですから、多分平気でしょう。」
多分?・・・大丈夫かな?平気だよね。
「ここに、置いていくことも出来ません。」
「ありがとうロッチィお願いします。」
こうして、ロッチィに連れられて、ダークエルフの村にやってきた。
ダークエルフは警戒心が強い。
ロッチィが説明をしてくれる間
ずっと、睨みつけられていた。
大方話が終わったが、村に入れたくないらしい。
困った。
村の男が出てきた。
「力を示せ。」
端的に話しているが、それ難しいです。
「どうすればいいですか?」
剣をいきなり抜いた。
「戦え!」
襲ってきた。
精神異常耐性凄いわ。
襲われても冷静に対処する。
身体強化をかける。
ほぼ感覚。
魔力らしいものを身体中に循環して纏わせる。
相手の攻撃をギリギリでかわす。
アイテムボックスの中を探る。
武器になりそうなもの・・・
筆?が出てくる。
空中に絵が描けるみたい?
感覚で魔力を添わせる。「ドローイング」
できるだけ簡単に狼を描く。
狼は本物になり、相手に襲いかかる。
「固有魔法か!?」
相手が、怯む。
浮遊を使い、身を軽くして
身体強化で、駆け抜ける。
相手の後ろに周り
俺は
膝カックンを浴びせる。
説明しよう。膝カックンとは油断している人の膝の裏を自分の膝でカックンと、折りまげる行為を言う。
かなり間抜けな感じで、相手は倒れた。
身体強化してやったため、思いの外、強すぎたらしい。
相手は何が起きたかわからずに、放心状態である。
「ぐわはははは」
笑い声が聞こえた。
「面白い・・・力は示した。客人と認めよう。」
ダンディーマッチョダークエルフが、偉そうにみんなに語りかけた。
ロッチィは、安堵した顔で近づき、俺の頭を撫でた。
「頑張ったね」
早く大人に見られたい
切実だ。
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