ダークエルフに愛の手を

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12話 裏切りは意外なところから

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事情を詳しく聞くこともない。

「急いで、準備しなくちゃね。」


ダークエルフ長に相談をする。


「わかった。解放か、連絡か・・・リヒトはどうしたい?」

「解放かな。解放後に何か起きたら大変だから、送っていく必要もあるけど・・・」


「連絡にしない根拠は?」

「誰が持っていっても、信用は出来ないでしょう?ダークエルフも、俺も、奴隷にされた面々もね。」

「解放するならば、誰が連れていく?」

「俺かダークエルフ長さんでしょうね。」


「頼まれてくれるか?リヒト。」

「いいですよ。でも、解放後に残りたいメンバーもいると思うので、よろしくお願いしますね。」

「・・・そのことだが、1度全員連れて行って、故郷に説明した方がよいと思うのだが・・・いきなり攫われて、泣き寝入りしているとは、思えん。わしならば、冒険者組合に依頼も考える。違うか?ダークエルフの依頼は受けてはもらえなかったが・・・」



うわーーー!?


いい人

いいダークエルフ!

その通りです。

そうしましょう。

「まだ、暮らしも安定していないから、連れていくなら今のうちでしょうね。」


「それがいい。家族も安心するだろう。」

満遍の笑みで、嬉しそうなダークエルフ長。

他人事にこんなに親身になれるなんて・・・

いいダークエルフ!






家に帰り、そのことを、みんなに話す。

「あたいらは盗賊だから、解放後は、商人しながらここに恩返しでもしようと思う。」

盗賊達が、解放後は町で商人ギルドに入る算段をしている。

「それはよい心がけですね。口添えいたしましょう。」

執事が、盗賊達の後押しをした。

「街までは、俺たちが、護衛をしようと思う。リヒトの護衛はいらなそうだが・・・」

「ありがとうございます。よろしくお願いしますね。」

お嬢が、冒険者達にお礼を言っている。

「私どもも、1度町や村に連れて行っていただけること、ありがとうございます。村があの後どうなったか、気になっていたのです。」

「お礼は、ダークエルフ長に言ってくれよ。マジあの人できた人だよね。」

「はい、ここに帰った時には、必ず・・・」

涙ぐむ人達・・・

俺は、奴隷解放をして、明日からの旅の準備をする。




「ロッチィ、危険な旅だ。連れて行けない。わかっておくれよ。」

「はい、お待ちしています。」


「・・・」


正直、ついて行くと駄々こねて欲しかったが、こんなあっさり言い返されると言葉が出てこない。


「どうされました?」

「・・・うん、待っててね。」

「はい、ご無事を・・・」

きっと、外の世界にはいい思い出ないから、行きたくないんだよね・・・


奴隷のみなさんに聞くと、ダークエルフは、最低な種族としか思われていない。

ここ数日の付き合いだけれど、そんな最低な種族という印象はない。

むしろ、周りの種族の方が、最低だ。


きっと、ダークエルフが、警戒心が大きいから、他の種族と打ち解ける前に、先入観から他の種族が避けているだけだと思う。


「帰って来たら・・・かわいがってあげるね。」

「はい、お願いします。・・・ぽっ・・・」

かわいい・・・うちの嫁・・・最高です。





帰る前から、かわいいがってあげましたよ。

・・・寸止めだけどね。







俺らは、ダークエルフ達に見送られ、里・・・塞を後にした。


「いいのでしょうか?ロッチィさん連れてこなくて・・・」

「なんでですか?あそこが、一番安全でしょう?」

「安全と言ったら、リヒトさんの近くにいた方が、安全でしょう?」

「そうそう、安全なところを離れる理由がある?」

「もしかしたら、周りの種族にさげすまされるのが嫌なのかもしれない。」

「でもね~、新婚でしょう?」

「みんなどうしたの?何が言いたいの?」



?を飛ばす俺を憐れむ目線・・・


「里にいた時は気になりませんでしたが、精神阻害でも受けていたかもしれないですね。」

「精神阻害?なぜに?必要ないっしょ?」

「手に入れるものを手に入れて、いらないものは・・・なんて・・・ないですよねー。」


「・・・・」


俺は不安で、称号を見つめた・・・




「ステータス」






名前・リヒト

性別・男

年齢・15

レベル・30

HP・15000

MP・133000

力・3500(1)

防・3500(1)

早・3500(10)

知・144400(1000)

運・10

属性・闇、空、重、無、冥

スキル・闇(精神異常耐性《極》、鑑定《良》、モンスター調教《微》、契約魔法《微》、誘惑耐性《微》)、空(アイテムボックス《極》、モンスター小屋《微》、地図《極》、空半把握《良》、空間支配《微》、測量《良》)、重(浮遊《良》、計量《良》、飛行《微》)、無(身体強化《良》、異世界言語《良》、異世界読み書き《良》、モンスターテイム《普》、念話《微》、計算《良》)、冥(ドローイング《極》、ネット通販《良》、神々の祭壇《良》)

加護・地球の神々の友愛、ダークエルフ神の最愛、ドワーフ神の親友、多種族の神々の友、エルフ神の情け

装備・武器  筆(1)、 頭  なし 、体  普通の服(1)、 足  異世界の運動靴、アクセサリー  スマホ (1000)

持ち物  アイテムボックスに入っているのでわかりません。

テイム・ギン

嫁・なし

称号・女に騙された男、チートゲット、寸止め童貞、お笑い攻撃、神々に賄賂を贈る男、建築士、デザイナー、画家、一種族に騙された男、純粋純朴、お笑い人生、知力を生かしきれない男、尽くす男

奴隷・なし






・・・ハイ、ありがとう称号さん・・・


「ロッチィだけでなくて~!一族全体に騙されたよおおおおおおお~~!!」



俺の声が、情けなくこだました・・・





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