19 / 44
19話 やりたい放題
しおりを挟むしばらく進んだ街で、エルフの国のことを探るつもりだ。
エルフ国に近づくと何か情報も入るかもしれない。
それに、王子様が行くへ不明なのに、何も起きていないわけでがない。
執事さんによると、王子様の捜索はされているのだそうだ。
だが、その捜索は他国任せで、自国のエルフを派遣することはしていない。
エルフが動くと目立つのもあるらしいが、どうも、動きが鈍い。
それは、王子様の性格にも由来する。
王子様は、エルフでは珍しい冒険者なのだ。
冒険に憧れて国を出て、放浪する性格は有名らしい。
王子様自身が強い事もあり、エルフの国では、行くへ不明になっても、いつものことのように考えているかもしれない。
ただ、王子様曰く
「国で何か起きているやもしれない。一度帰って情勢を見極めたい。」
とのことだ。
先ほども述べていたように、王子様は強い。
その王子様を罠にかけて奴隷にしたのが、お嬢の継母だけの考えならいい。
だが、それだけで済まないようなら・・・
済まないような・・・気がする。
だって、この王子様、猫被りの腹黒さんだ。
「デティ王子様、着きました。物資を手に入れる事も考えて、この街に2・3日宿泊しようと思いますが、お泊まりは、どうされますか?」
なんて言ったって、冒険者の王子様だ。
街々に自分の行きつけの宿泊先が、あるかもしれない。
「ああ、それなら、大通りをまっすぐ行った突き当たりのホテルを頼む。あそこは、セキュリティーがいい。少し高いが、そこに泊まらせてもらおう。」
費用は、こちら持ちである・・・高級宿泊先を選んでくるとは・・・
「では、我々は近くに泊まらせてもらいます。護衛が別行動でもよろしいでしょうか?」
「ならば、クリスさんとポピ、ミルは、女性だしこちらで預かろう。うちの愛妾達と仲良くなったようだしね。あそこは、広い部屋があったはずだよ。そこでいいだろう?」
「わかりました。ポピ、ミルは新米なので、伝言板にお使い下さい。」
・・・なんか、下心見え見えのような気がするのは気のせいか?
俺達は、高級宿泊先の隣にある、馬車小屋の近くにある倉庫を借りた。
見た目はただの小屋だ。
中は、近未来風に繋がる扉を設置。
扉から先を空間魔法を応用して作った。
適度に必要な宿泊先を描いていく。
俺達はそこから一息ついた。
「まあ、クリスに王子様は任せよう。ポピ、ミルが心配だが、クリスが教育をよくしてくれているから、王子様の魅力に負けることはないはずだよ。」
「まあ、見せかけの魅力より、リヒトの能力の方が、魅力的だしな。」
キルトとサービスが心配する俺に気がつき声をかけてきた。
「でも、こちらの腹探りは、してくるはずだよな~、きっと・・・」
サービスが、疲れたように話す。
「主の能力を見せて、懐柔してしまえばよろしいのでは?」
レンゲが、身の蓋もないことを言う。
「無理だよ~、旅の間はいいかもしれないけど、エルフ国に着いた途端に俺、洗脳や奴隷化やら色々仕掛けられて散々働かされて、最後は実験材料にされそう・・・」
「あり得る」「ありだな、あの感じだと・・・」「主の安全が第一ですね。」
レンゲも同じ穴の狢だぞ・・・おそらく。
「クリスさんとポピ、ミルには、この旅では窮屈な思いをさせるかもしれない。」
「まあ、息抜きに交代で報告に来てもらおう。」
「だな~、ここは天国だぜ~」
掘りコタツに足を入れて、4人でほのぼのとミカンを食べる。
テレビには、何故か?王子様達が写っていて、ドラマを見ているような状態だ。
奥に台所、隣に寝室、寝室の奥にトイレと風呂場を作り、風呂場の横にコインランドリーがある。
コインランドリーは、服を手早く洗い、乾かしたかったのだが、みんな、そう思っていたらしくて、全自動の洗濯機では足りなくて、それ専用の施設を描いてしまっただけである。お金は、もちろん入れるが、こちらのコインで動くようだ。
「勝手に洗濯してくれるだけでも、時間が余って助かります。」
「面倒だから、食事も、チンしようと思う。」
「チン?任せる。俺ではわからない。」
「食べ終わったら、ベテラン組と新米組に分かれて、外に出よう。情報を集めたい。これここのカードキーね。無くしてもいいけど、無くしたら言ってくれよ。登録番号変えるから。」
「なんだ?そのベテラン組と新米組って?」
「ビギナーズラックっていうだろう?俺とレンゲは普通に買い物して、観光するから、二人はこの予算内で、自由に探索してよ。思いがけない情報は、俺とレンゲが集めるサ・・・まあ、集まらないとは思うけどね~期待はしないでよ。」
「こんだけありゃ、情報屋に行けるしな・・・途中から合流するゼ、観光。」
「了解。レンゲ、魔法で、連絡を取り合ってくれよ。」
「わかりました。」
「じゃあ、飯にするか。」
実は、今朝のポイントがかなり良かった。
レアらしい・・・あの王子様。
王子様ポイントだけでも5000000ポイントは、稼いだ。
「ギルドマスターより高いのは、許せないよな~」
今朝の俺の独り言だ。
新機能も判明した。
ポイントをこちらのお金に課金できるようになったのだ。
1ポイントなんと100ゴールド
100ゴールドで、パン一つ買える。
一般的な宿泊が、一泊4000ゴールド
高級宿泊、一泊40000ゴールド
1ゴールド=銅貨コイン
100ゴールド=銀貨コイン
1000ゴールド=金貨コイン
10000ゴールド=大金貨コイン
100000ゴールド=白金貨コイン
1000000ゴールド=大白金貨コイン
となっていて、買い物をするようになったら、課金ができるようになったらしい。
だから、今、王子様が高級宿泊施設を使っていても、全く、ダメージはない。
明日は、誤魔化すために、ギルドクエストを受けてみようと思っている。
お金があり過ぎても、怪しまれそうだしね~
その為の小屋製作でもある。
「しかしながら、この王子様・・・昼間からよくやるなぁ・・・」
「クリスさん達が気が付いてないと思っているのでしょうか?」
「わざとじゃあね~か?ほら、ポピがいたたまれない顔してるぞ。」
「下賎がやる方法だな。さりげなく、感覚を麻痺させて、これが日常のように仕向ける。女の警戒心がいつも間にか?気が抜くとなくなるらしい。」
「コワッ!?どこのプロだよ・・・」
「確かに、ハーレム作っているだけあるよね~」
「でもさ~・・・この愛妾達、エルフ国に帰ってもいいことなさそう。」
「奴隷行きだよな。おそらく。」
「王子様の腹黒さ知っているのに、よくもまあ信じられるよね~この娘達。」
「信じてないかもしれない。腹の探り合いしているかも・・・」
「コワッ!?マジで!?純心そうで・・・女って怖い。」
「それは?経験談か?リヒト」
「うわ~人の心の傷えぐらないでよー」
会話をしながら、食事を終えたら、ポピが来たので、カードキーを渡す。
ポピの食事を用意して、出かける。
「コインランドリーは適当に使って、説明書きあるからわかると思うけどね。」
ポピは、女性メンバーの洗い物を始めた。
王子様達の荷物もあるようだ。
ポピは幼く見えるので、雑用係のようだ。
本人はそれに安心している。
「身の危険を感じたらすぐに逃げろよ。」
ポピには、よーく言い聞かせて、買い物に出た。
買いたいものがあるらしく、王子の愛妾の一人が付いてきた。
出かけることを王子に報告して出たからだ。
王子の愛妾は、吸血鬼のゾラが来た。
ゾラは賢い系のお姉様風美女。
チームリーダーの俺をターゲットにしているらしく・・・
腕にまとわりついてきた。
「や、やめてくださいよ。王子様にバレたら怒られますよ。」
「反応が可愛いわ。このくらいで王子様は怒らないわよ。どうせなら、もっとあててあげる。」
形の良い胸が、暖かく俺の腕を包む。
「勘弁してください。ゾラさん。最近、歳上女性にフラれて、参っているのに・・・」
「あら、かわいそう。王子様が居なければ、もっと深く慰めてあげるのにね~。」
「・・・はあ、何買いに行きますか?お姫様?」
「あら、わかってるじゃない。雑貨屋に行きましょう。みんなにも、頼まれているものあるのよね~。」
「ハイハイ、付き合いますよ。美しいお姫様。」
好ましい感触を感じながら、俺達の買い物は進む。
本当に日用品を買っているので、高級石鹸を忍ばせて全額おごってあげた。
「あら、オマセさん。ありがとう」
気が付いて、お礼を言ってくれる。
「次は、薬師の薬屋か植物屋かしら?」
植物屋は知らないので、興味のある店だ。なんとなく予想はつくが・・・
「これあるかしら?」
メモを見せて、薬師に商品を頼む。
薬屋は薬を売って、植物屋は薬の材料を売っているらしい。
「デティは多芸よね。彼、ポーションは自分で製作するのよ。私達の肌のケア品も、化粧品も彼が製作しているのよ。」
街中では、王子様という単語は使わないようにしている。
王子様からの命令だ。
「ポーションは我々も買っておきましょう。」
レンゲに言われるがままに購入していく。
「それにしても、たくさん入るアイテムボックスね~。魔力高いのね~。偉いわ。こんなに若いのに。」
ゾラさんは、何を思ったのか?俺の頭を撫でた。よくわからない行動なので、後で、レンゲに聞いてみようと心で思った。
一方、俺の魅了耐性は強くなっている模様。
ゾラさんの魅了に屈せずになんとか、目的の買い物を終えた。
「リヒト!そっちも楽しそうだな。」
声をかけられて振り向くと・・・
キルトとサービスを見ると、女ずれになっていた。
「大変だったよ。彼女達が、襲われていてね。名前は?」
「南です。こっちは幼馴染の千里と言います。」
見るからに、日本人の女子学生がそこにいた。
神様・・・ヤりたい放題ですね。
俺は心で、神様に文句を言った。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
愛を騙るな
篠月珪霞
恋愛
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる