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11、私と戦闘
しおりを挟むいつもそうだ…
彼は、一人でカタをつけようとして単独になる。
誰かがそばにいれば、素早く助けも求められるのに…手助けだって出来る。
でも、いつも一人で戦いに行ってしまうのだ。
今だって…そうなのだから…
「現実でさえ変えられないの?」
終焉の神からもらったチートは、全てあなたを守る為に手にしたものなのに…転生してから、出会いぐらいしか役立った試しがない。
ドラゴンとの戦いに、私が参加できたのは、一度だけだ。
ゲームの一番始めの時…
何もわからず…ドラゴンに襲われたところをあなたが助けてくれた。
今でも…あの時のショックはトラウマだ。
死にゆくあの人に私は、マジでキレたのを覚えている。
「なんで自分を犠牲にしたのか⁈」
ドラゴンを倒して…私のせいで毒にやられて倒れる彼に…
「たかが毒!戦闘中のメイン攻撃キャラが攻撃にも参加できないモブキャラを庇って倒れるなんて!ドラゴンが倒せたからいいものの!倒せなかったらどうするつもりだったの⁈戦闘中に非効率的な行動をする馬鹿が何処にいるのだ!!」
それを聞いた彼は、楽しそうに笑ったんだ。
「ありがとう」
と言えばよかったのに…
それも言えずに…
ただ、笑顔のまま…
私の腕の中で…
彼の命がきれるのを…見守っていただけだ。
だから…いつも…全クリした時には必ず転生を願った。
最終エンディングがあるのに…
私は記録を消さずに…
彼を助けに行く。
そのせいなのか?
彼も前回の戦闘を覚えていて、同じ行動はしなかった。
私を見つけては
「次こそは、死なない」
そう言って…私に約束するのだ。
でも、ゲームの彼は…いつも嘘つきで…
生きて帰った試しがない。
それもまた、私が意地になってゲームをするキッカケでもあった。
そのうち…私は、ゲームを進める度に…次の対策を練りながら、ゲームを生きた。
私の行動は、ゲーム内で有名になり…協力者も増えた。
でも、彼は…忌々しいドラゴンの毒に…身を滅す。
誰がわざと彼に会いに来いと言っているかのように…
永遠のループの中…あなたはゲームで私を待っていた。
そう、シトラール様が…助かることが一度でもあったら…私はこのゲームにこんなにハマってしまうことはなかった⁈
繰り返し…やる程のゲームでもないのだ。
新しいゲームは世の中に溢れていた。
私の兄も…違うゲームに移行していた。
私が…こだわっていた理由は…シトラール様が助けられないせいだった。
でも…この世界では…転生はない。
シトラール様が死んだら…もう、会えないのだ。
「せっかくチート!今使わずに!いつ使う!!」
私は、屋敷を飛び出した。
ドラゴンは、巨体なので…屋敷の屋上からよく見えた。
「あそこにシトラール様もいる?」
体が震えて…恐怖した。
今回は…死なせやしない。
私は、防御壁を展開して、ワープする。
何故か…シトラール様より先に…ドラゴンと対峙した。
「ワーォ!一番始めの時みたい!」
今度はヘマはしない。
土地に毒を撒き散らすドラゴンの注意を私に向ける為、攻撃をする。
「今の私が出来る最高の魔法を喰らいなさい!」
魔王にとどめを刺した伝説の魔法だった。
ドカーーーーン
「ぎゃあああっ⁈」
「アレ?」
ドラゴンは、一撃で…そこに倒れていた。
「嘘でしょ?こんなに簡単な敵なの?」
「今のララだから…一撃なんだよ?」
シトラール様の声がした。
「さあて、どうするか…毒性の高いドラゴンを…こんなところで倒してしまったから…」
「へ?」
私は周りを見回した。
畑のど真ん中
毒を撒き散らすドラゴンの遺体
「ハウー⁈しくじった?」
「そうだねー!もう少し…山の方に誘導したかったかなぁ?」
「畑に埋めるしかないか…この土地は封鎖せんとな…」
「お父様?」
「うーん、浄化剤の開発が必要だねー!」
「シトラール様?」
「だから…妻に…娘を押さえておくように託したのだが…無駄だったか…」
「時間との勝負でしたから…仕方ありませんよ…お義父さん」
「ごめんなさい」
私は、帰ってから…みんなに、淑女の嗜みを教育されることになりました。
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