二十代最後の最低最悪波乱万丈な私の十二ヶ月

一月は前途多難な始まり

一月十一日（日曜日）

　ほんとは今日は弘也と出掛ける予定だったのに、二日酔いからの夜更かしで結局昼過ぎまで起きてこないからまたおひとり様だよ！
　予定が合わないのは仕方ないけど予定を合わせようとしてくれないのはなんなの？　そんなに私わがまま言ってるかなぁ？
　仕方ないから一人で映画に行った。といっても弘也が見たがってた超大作ではなく「食べて、祈って、恋をして」。少し前の映画なんだけどミニシアターで上映するって言うから。
　すんごい良かった。
　ライターの主人公が離婚して、旅に出る。イタリアで美味しいものを食べ、インドで祈り、バリで恋をする。こう書いてしまえばそのままだけど、このままでいいのかな？　と自分探しにでる気持ちはよく分かる。
　もちろんそれが簡単に出来ないけれど、今の私も似たようなものかも。
　離婚はしてないけど。

　慣れない仕事に四苦八苦しながら必死でついていった一年目。
　厚顔不遜な先輩社員に蛇蝎のごとく嫌われた二年目。
　突然付けられたデキル部下に慇懃無礼に扱われた三年目。
　二人三脚を押し付けられた新人とのプロジェクトに追われた四年目。
　孤立無援の日々に壊れかける自分を認識しだした五年目。 
　そして四面楚歌で迎えた六年目。やっとこの仕事が好きではないことに気付いた。
　能力があっても、それをこなせても、これを一生続けられる仕事かと言われたら違ったのよね。
　スキルは生かしたいけど。

　来月くらいはのんびりしようかしら？　旅に出るのは無理でも自分探し、してみる？