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第三巻『その痩躯から 死が分たれる その時まで。』(RoGD Ch.4)
Verse 2-18
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後ろの林がざわめく。人もまばらになった午後二時半、理恵は散歩がてらに回っていた湖の近くで、ベンチにぐったりしている零を見つけた。
「あら、起きた?」
ダークグレーのワンピースの裾を直していると、零が薄っすらと目を開いた。結果から言えば、零の体は正常そのもので、理恵はそこで昼寝をしているのだと取り敢えず決めつけた。
「いくら夏でもこんな所で寝てたら風邪をひくわよ。」
「別に寝たくて寝てたんじゃ……。」
目をこする。言葉に反して体も頭も重かった。緊張を抜こうとため息を吐くと、理恵が突然首元に顔を近付けてきた。いや、彼女の目的を汲んでいうのならば、鼻を、だ。
「何だ……?」
零も慌てて手首のあたりの香りをかいだ。甘い香辛料の香りが鼻に入る。
「どこかで嗅いだ事ある香水の香りだわ。なにかしら……。」
少なくとも、理恵の周囲ではこのような甘ったるい香水をつける人物はいなかった。清張も継子も使うのは香木だし、久志はもっとさっぱりとした香水をつける。零に関していえば、そもそも香水をつけるような男ではなかった。
「……確か――」
理恵が思い出そうとした言葉を遮って、零が慌てて立ち上がる。いたいた、と久志が片手を上げて歩いてくる。
「そろそろ帰ろうって。悠樹さん達待ってるよ。」
腕時計を見ると、数時間は時計の針が巡っているのに気付いて零は頭を振った。
「気にしなくても大丈夫だよ。悠樹さんも話が終わったのついさっきだったし。」
「今まで永遠と話してたのか。」
色んな人とね、と久志は背を向けた。
史興が運転する車の中で、清張は継子に手を出した。
「招待状を貰った。」
「……また?」
ポーチから出てきた手紙を追いながら、零は鬱陶しげにそう呟いた。
「明宏殿から。」
零の身が強張り、理恵が前のめりになった。封筒から淡い金のカードが出てくる。
「それで、お受けなさるんですか? お父様。」
「まだ決まってはないが、久志と史興とに色々協力して貰った結果、一つ面白い噂が流れている事が分かった。」
カードにはクレーターまで写実的に描かれた月が四角いエンボス枠を突き抜けて煌めいている。清張は言葉を続けた。
「明宏が銀承教の幹部であるという話だ。」
カードを渡され、零はむすっとした顔で中を見た。なんの変哲も無い招待状である。日程はゴールデンウィークが終わった数ヶ月後だった。
「俺が受けるとしてもお前は来るなよ。」
表と裏を返して、零は理恵に招待状を回した。
「足手纏いだから?」
空が焼けるにはまだまだ時間がかかるようで、車窓の向こうには相変わらずの晴天が見える。
「……。少し休め。」
その言葉を言う前に、清春は一度だけ深く空気を吸い込んだ。零と理恵が気にした香水の香りが鼻につく。朝の車では一切香らなかった香りだった。目を細めて、清春は小さくなった別荘の塀を見る。その香りは紛れもなく、帝國で嗅いだ覚えのある香りだった。
* * *
青白い壁と白いレース模様が描かれた家だった。少し青々とした屋根を見上げつつ、零は旧式のベルを鳴らす。
「どちら……あぁ、お前か。さ、入ってくれ。部屋を決めてもらわなくちゃな。」
軽井沢での日程を終えて、零はジークフリートが悠樹家から借り受けた洋館に踏み込んだ。ここまで送ってくれた島田の車は当の前に走り去っており、そこには零一人しかいなかった。
「えっと……。久し振り、ジーク。」
「ん……そうだな、久し振りだ。」
どうしたんだ急に、とジークフリートは微笑んだ。改まって挨拶した零が面白かったのか、ジークフリートは肩を震わせた。
「一番日当たりが良くて広いのはここだ。多分夏は暑いぞ?」
階段を上がって一番最初の部屋を開けると、零がするりと間を縫って入ってくる。空っぽの本棚は少し焼けていて、ベッドにさんさんと日光が当たる。初夏にして、むっとした空気が顔に直撃した。
「ジークの部屋は?」
これは駄目だとばかりに零は頭を振って廊下に出た。よく見れば、扉も廊下側と部屋側ですっかり色が変わっている。
「僕の部屋は一番奥だ。」
廊下に面した窓の方向を指を差す。ジークフリートは零を自室へ案内した。
「そんなに綺麗にしてないんだが……。」
真鍮のドアノブを回して、ジークフリートは自室への扉を開ける。ベッドのタオルケットは剥がされたままだが、柄の揃った白い家具達が零を迎えた。
「ここにするか? ……なーんてな。」
零の顔のすぐ横で悪戯っぽく囁くと、ジークフリートは零の視線を逃れるようにして部屋を出た。
「あそこが嫌なら後は真ん中の部屋しかないんだ。」
廊下に面した扉は三つで、そのうち中央の扉をジークフリートは開けた。ジークフリートの部屋とさして殆ど大きさは変わらないが、家具の置き方は左右反対であった。
「シャワーは僕の部屋の向かいの扉だ。普通の日本のお風呂だぞ。」
「ありがとう。えーっと……このダンボールは俺の?」
廊下の扉を避けて置いてある二つのダンボールを見て、零は屈んでダンボールを開けた。
「あぁ、それが本で、右にあるのが洋服だ。制服と教科書もそれぞれのところに入ってる。」
扉を挟んで置いてあるもう一つのダンボール箱を開けて、ジークフリートは洋服であると分かりやすいように少しだけ布地を出した。
「まだ話す事が……そうだ。学校はどうするんだ? 車で送ったほうがいいのか?」
「え、自転車で行くよ……。」
本のダンボールを引きずりながら部屋に引き込むと、零はジークフリートの前に置いてあった洋服のダンボールも持ち上げて向かい合った。
「遠慮しなくていいんだぞ。って言ってもまあ、目立つのは嫌か……。」
「それもあるけど、佐藤達と一緒に登校してるから。」
そうか、と少し残念そうな顔をして、ジークフリートは零のものになった部屋をもう一度覗いた。
「夕食は何がいい? 今から買ってこようと思ってたんだ。」
ズボンポケットからVWのロゴが入ったカーキーを出して、投げたり受け止めたりするのを繰り返す。
「んーと……。トマト煮込んだ料理。」
「トマト? 分かった。考える。じゃあ行ってくるから……キッチンの紅茶とかジュース、勝手に飲んでいいからな。水分補給するんだぞー。」
階段を降りて、玄関扉の閉まる音が聞こえた。やがて車のエンジンがかかって、家の前を走り去る音が遠ざかっていく。
「……はあ。」
部屋に入って、零はベッドに仰向けになる。時刻は夕方の四時を少し過ぎた頃だ。ぐるりと顔を巡らせて、どんな家具があるのか確かめる。衣装箪笥の引き出しと、縦に細長いクローゼット、ライティングデスクだ。ジークフリートの部屋の方が少し広いようだが、彼の部屋のクローゼットは部屋に埋め込まれているタイプのものだった筈だ。
(取り敢えずは制服をハンガーにかけよう。)
零は脚を振ってベッドから立ち上がると、洋服が飛び出たダンボールを開ける。紺色と薄い水色のジャケットを取り出して、クローゼットの木製ハンガーにかける。続いて細かいチェックのグレースラックスを取り出してこれもまたハンガーにかけた。
(後は教科書と……。)
いい紙を使っているだけあって、零は腕に力を入れて教科書の束を持ち上げた。蓋をされたライティングデスクの上に置くと、一息つく。
(他になに持ってきたっけ。)
本のダンボール覗き込むと、箔押しの表紙がきらりと陽の光に輝いた。
(これ持ってきたっけ?)
今までに受け取った、バスカヴィルの著書二冊である。零は首を傾げながら、二つの重い本をベッドの上に載せる。自分の部屋に置いてきたかと思っていたが、いつの間にか段ボールに入れていたらしい。結局、あの悪夢を見てから一度も開いていない。
「うーん……。」
表紙を開いてすぐのページを抜かして目次へページを送る。なにを書いてあるかさっぱりで、零はしかめ面をしながらベッドに寝転ぶ。
(操作、学? 占学……占いかな。催眠学……夢学……?)
目次を辿るだけでも、うつらうつらと船を漕ぎ始める。他にもずらずらと、魔術の分類が書かれていたが、零の脳は既に限界に達していた。眠い、と思う間もなく、すとんと意識が落ちて行く。
「あら、起きた?」
ダークグレーのワンピースの裾を直していると、零が薄っすらと目を開いた。結果から言えば、零の体は正常そのもので、理恵はそこで昼寝をしているのだと取り敢えず決めつけた。
「いくら夏でもこんな所で寝てたら風邪をひくわよ。」
「別に寝たくて寝てたんじゃ……。」
目をこする。言葉に反して体も頭も重かった。緊張を抜こうとため息を吐くと、理恵が突然首元に顔を近付けてきた。いや、彼女の目的を汲んでいうのならば、鼻を、だ。
「何だ……?」
零も慌てて手首のあたりの香りをかいだ。甘い香辛料の香りが鼻に入る。
「どこかで嗅いだ事ある香水の香りだわ。なにかしら……。」
少なくとも、理恵の周囲ではこのような甘ったるい香水をつける人物はいなかった。清張も継子も使うのは香木だし、久志はもっとさっぱりとした香水をつける。零に関していえば、そもそも香水をつけるような男ではなかった。
「……確か――」
理恵が思い出そうとした言葉を遮って、零が慌てて立ち上がる。いたいた、と久志が片手を上げて歩いてくる。
「そろそろ帰ろうって。悠樹さん達待ってるよ。」
腕時計を見ると、数時間は時計の針が巡っているのに気付いて零は頭を振った。
「気にしなくても大丈夫だよ。悠樹さんも話が終わったのついさっきだったし。」
「今まで永遠と話してたのか。」
色んな人とね、と久志は背を向けた。
史興が運転する車の中で、清張は継子に手を出した。
「招待状を貰った。」
「……また?」
ポーチから出てきた手紙を追いながら、零は鬱陶しげにそう呟いた。
「明宏殿から。」
零の身が強張り、理恵が前のめりになった。封筒から淡い金のカードが出てくる。
「それで、お受けなさるんですか? お父様。」
「まだ決まってはないが、久志と史興とに色々協力して貰った結果、一つ面白い噂が流れている事が分かった。」
カードにはクレーターまで写実的に描かれた月が四角いエンボス枠を突き抜けて煌めいている。清張は言葉を続けた。
「明宏が銀承教の幹部であるという話だ。」
カードを渡され、零はむすっとした顔で中を見た。なんの変哲も無い招待状である。日程はゴールデンウィークが終わった数ヶ月後だった。
「俺が受けるとしてもお前は来るなよ。」
表と裏を返して、零は理恵に招待状を回した。
「足手纏いだから?」
空が焼けるにはまだまだ時間がかかるようで、車窓の向こうには相変わらずの晴天が見える。
「……。少し休め。」
その言葉を言う前に、清春は一度だけ深く空気を吸い込んだ。零と理恵が気にした香水の香りが鼻につく。朝の車では一切香らなかった香りだった。目を細めて、清春は小さくなった別荘の塀を見る。その香りは紛れもなく、帝國で嗅いだ覚えのある香りだった。
* * *
青白い壁と白いレース模様が描かれた家だった。少し青々とした屋根を見上げつつ、零は旧式のベルを鳴らす。
「どちら……あぁ、お前か。さ、入ってくれ。部屋を決めてもらわなくちゃな。」
軽井沢での日程を終えて、零はジークフリートが悠樹家から借り受けた洋館に踏み込んだ。ここまで送ってくれた島田の車は当の前に走り去っており、そこには零一人しかいなかった。
「えっと……。久し振り、ジーク。」
「ん……そうだな、久し振りだ。」
どうしたんだ急に、とジークフリートは微笑んだ。改まって挨拶した零が面白かったのか、ジークフリートは肩を震わせた。
「一番日当たりが良くて広いのはここだ。多分夏は暑いぞ?」
階段を上がって一番最初の部屋を開けると、零がするりと間を縫って入ってくる。空っぽの本棚は少し焼けていて、ベッドにさんさんと日光が当たる。初夏にして、むっとした空気が顔に直撃した。
「ジークの部屋は?」
これは駄目だとばかりに零は頭を振って廊下に出た。よく見れば、扉も廊下側と部屋側ですっかり色が変わっている。
「僕の部屋は一番奥だ。」
廊下に面した窓の方向を指を差す。ジークフリートは零を自室へ案内した。
「そんなに綺麗にしてないんだが……。」
真鍮のドアノブを回して、ジークフリートは自室への扉を開ける。ベッドのタオルケットは剥がされたままだが、柄の揃った白い家具達が零を迎えた。
「ここにするか? ……なーんてな。」
零の顔のすぐ横で悪戯っぽく囁くと、ジークフリートは零の視線を逃れるようにして部屋を出た。
「あそこが嫌なら後は真ん中の部屋しかないんだ。」
廊下に面した扉は三つで、そのうち中央の扉をジークフリートは開けた。ジークフリートの部屋とさして殆ど大きさは変わらないが、家具の置き方は左右反対であった。
「シャワーは僕の部屋の向かいの扉だ。普通の日本のお風呂だぞ。」
「ありがとう。えーっと……このダンボールは俺の?」
廊下の扉を避けて置いてある二つのダンボールを見て、零は屈んでダンボールを開けた。
「あぁ、それが本で、右にあるのが洋服だ。制服と教科書もそれぞれのところに入ってる。」
扉を挟んで置いてあるもう一つのダンボール箱を開けて、ジークフリートは洋服であると分かりやすいように少しだけ布地を出した。
「まだ話す事が……そうだ。学校はどうするんだ? 車で送ったほうがいいのか?」
「え、自転車で行くよ……。」
本のダンボールを引きずりながら部屋に引き込むと、零はジークフリートの前に置いてあった洋服のダンボールも持ち上げて向かい合った。
「遠慮しなくていいんだぞ。って言ってもまあ、目立つのは嫌か……。」
「それもあるけど、佐藤達と一緒に登校してるから。」
そうか、と少し残念そうな顔をして、ジークフリートは零のものになった部屋をもう一度覗いた。
「夕食は何がいい? 今から買ってこようと思ってたんだ。」
ズボンポケットからVWのロゴが入ったカーキーを出して、投げたり受け止めたりするのを繰り返す。
「んーと……。トマト煮込んだ料理。」
「トマト? 分かった。考える。じゃあ行ってくるから……キッチンの紅茶とかジュース、勝手に飲んでいいからな。水分補給するんだぞー。」
階段を降りて、玄関扉の閉まる音が聞こえた。やがて車のエンジンがかかって、家の前を走り去る音が遠ざかっていく。
「……はあ。」
部屋に入って、零はベッドに仰向けになる。時刻は夕方の四時を少し過ぎた頃だ。ぐるりと顔を巡らせて、どんな家具があるのか確かめる。衣装箪笥の引き出しと、縦に細長いクローゼット、ライティングデスクだ。ジークフリートの部屋の方が少し広いようだが、彼の部屋のクローゼットは部屋に埋め込まれているタイプのものだった筈だ。
(取り敢えずは制服をハンガーにかけよう。)
零は脚を振ってベッドから立ち上がると、洋服が飛び出たダンボールを開ける。紺色と薄い水色のジャケットを取り出して、クローゼットの木製ハンガーにかける。続いて細かいチェックのグレースラックスを取り出してこれもまたハンガーにかけた。
(後は教科書と……。)
いい紙を使っているだけあって、零は腕に力を入れて教科書の束を持ち上げた。蓋をされたライティングデスクの上に置くと、一息つく。
(他になに持ってきたっけ。)
本のダンボール覗き込むと、箔押しの表紙がきらりと陽の光に輝いた。
(これ持ってきたっけ?)
今までに受け取った、バスカヴィルの著書二冊である。零は首を傾げながら、二つの重い本をベッドの上に載せる。自分の部屋に置いてきたかと思っていたが、いつの間にか段ボールに入れていたらしい。結局、あの悪夢を見てから一度も開いていない。
「うーん……。」
表紙を開いてすぐのページを抜かして目次へページを送る。なにを書いてあるかさっぱりで、零はしかめ面をしながらベッドに寝転ぶ。
(操作、学? 占学……占いかな。催眠学……夢学……?)
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