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第一部 三章
第三十五話 四大貴族との対面
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「いきなり突撃して大丈夫?」
「大丈夫だ。さすがに私がいるそばで事を起こそうとは思うまい」
城内見学に行ったミーミルを送り出したアヤメとオルデミア。
二人はマキシウスが泊まっているという部屋に向かっていた。
部屋に向かっているのはマキシウスと交渉する為である。
不毛な殺し合いを避けるには、仲間に引き入れるしかない。
「具体的にはどんな感じで仲間に?」
「そうだな。相手の出方次第ではあるが、味方になるメリットを提示していくのが基本だ」
「メリットかぁ」
ミゥンを傀儡にして、帝国を裏から操る以上のメリット。
そんなものがあるのだろうか。
アヤメは不安を覚えながらオルデミアの後についていく。
やがてマキシウスが泊まっているという部屋に到着した。
「アヤメは適当に話を合わせるだけでいい。基本的に話は私がする」
「うん」
元よりそのつもりだった。
アヤメが頷くのを確認したオルデミアは、部屋のドアをノックする。
「誰ですかな」
部屋の中から男の声が聞こえる。
マキシウスの声だった。
「オルデミアです。少々、お話したい事がありまして」
「おお、そうか。少し待て」
中でゴトゴトと何かを片付ける音がする。
少しして音が止むと、ドアが開いた。
「おっと――これは閃皇様。おはようございます」
部屋から出てきた男はアヤメに向かって深く頭を下げる。
その男こそ南部帝国領統括責任者マキシウス・ジェイドその人だった。
「中へどうぞ」
部屋の中は片付いていたが、少し酒臭かった。
今も酒の臭いが残っているという事は、遅くまで飲んでいたのかもしれない。
机の上には空のコップが二つと、乾いた植物の茎みたいなものが皿の上に乗っていた。
「いや失礼。昨日は遅くまでイゾルデと飲んでおりましてな。まだ少し酒が抜けておりません。ご容赦下さい」
そう言ってマキシウスは豪快に笑う。
アヤメは二メートル近い巨躯の持ち主を見上げながら、愛想笑いを返す。
その姿からはとても毒殺なんてセコい事をやりそうには見えない。
「さ、立ち話も何ですから」
アヤメは奥の席を案内され座る。
マキシウスは向かいの席に、オルデミアはアヤメの隣に座った。
「何か飲まれますか? 食べ物はつまみ程度しかありませんが」
「いえ、結構です。食事も済ませてきています」
オルデミアがマキシウスを制す。
「ふむ、閃皇様はお急ぎかな?」
「いえ、閃皇様の身を案じているだけです。暴飲暴食で体に障ってもいけないですからね」
「オルデミア団長は、また厳しいな。そんな真面目では閃皇様も気が休まらんぞ」
そう言ってマキシウスは、また豪快に笑った。
ひとしきり笑い終えると、マキシウスはオルデミアの方へ向き直る。
「では話とやらを聞こうか」
その一言で、アヤメは『始まった』と思った。
オルデミアはアヤメの顔を見る。
アヤメが無言で頷くと、オルデミアはマキシウスの方へ向き直った。
この動作は実は打ち合わせの通りだ。
オルデミアがアヤメの命で動いているのだと思わせたいらしい。
それが何を意味するのかは分からないが、後はオルデミアに任せるのみだ。
「実は――剣皇様と、閃皇様に少々問題が起きていまして」
「問題、とは?」
マキシウスは首を傾げる。
「どうも良からぬ輩が、お二人に危害を加えようとしているようなのです。その事について、マキシウス様に助言を頂こうと思いまして」
「何と。皇帝に刃を向ける輩がいるとは――不敬ですな。その輩の目星はついているのですかな?」
「いえ、今は何の情報もありません。それでマキシウス様に助けを得ようと」
「何故、ワシに助けを?」
「マキシウス様だけではありません。他の四大貴族の方々にも、助けを得ようと思っております」
「ふむ……」
そう言ってマキシウスは顎を撫でた。
「それは得策とは言えぬな。その皇帝に弓引く輩が、四大貴族の手の者とも限らん」
「その通りです。ですので、まずマキシウス様へ第一に話を、と思いまして」
「ワシに一番に話とは――何か理由でも?」
「最も長く帝国を護ってきた方だからです。それだけ人との繋がりも深く、帝国に対しての影響も一番だと考えております」
「ははは。とんでもない。ワシなどカカロ様の足元にも及ばんよ」
「カカロ様は中央においては素晴らしい方ですが、マキシウス様は中央だけではありません。他の四大貴族に顔が効くのは、マキシウス様だけです。一つの場所だけを治める方ではなく、広い場所を治める方が必要なのです」
「随分と持ち上げてくれるのはいいが――」
マキシウスは机に置いてあったコップに、水差しの水を注ぐ。
「剣皇様と閃皇様が狙われているという情報は初めて聞いた。残念だがワシの力も及ばぬ所で事が進んでいるかもしれん」
そう言ってマキシウスはコップの水を一口含み、飲み干す。
「そもそもお二人が表舞台に立ったのは、先日の事だ。そんな短期間で危害を加えられる人間がいるとは思えん。危害を加えようとしている動きは本当なのか?」
「はい。間違いありません」
オルデミアはマキシウスの疑問にはっきり頷く。
「どんな方法でお二人は狙われたのだ?」
「――先日の夕食に、実は毒が盛られていたのです。お二人が持っていた解毒薬で、事なきを得たのですが……危うく毒見をした私が死ぬ所でした」
「何と!」
マキシウスはコップを机に置くと、思わず腰を上げる。
「信じられん。何という事だ。大丈夫だったのか?」
「はい。運が良かったようです。普通では死んでいた毒でした」
オルデミアは苦笑する。
「毒は何が使われたのだ?」
「コグナ複合毒です」
シシルの実に入っていたのはコグナ複合毒という特殊な毒物だった。
即効性の致死毒を三種混合した凶悪な毒物である。
それぞれに症状が違い、薬や血清での対処も三種類同時に行わねばならない。
この毒を治すには、一人で三種の解毒法術を同時に使用するか、三人の医者でそれぞれの毒に対応した解毒法術を使用するしかない。
ちなみに三種の全ての解毒法術を同時に使える医者は、帝国には存在しない。
「そうか――とにかく無事で良かったわい。それにしても、昨日の時点ですでに動いていたとは……。相手は相当な権力者か、やり手のようだな」
コグナ複合毒は手に入れ辛い致死毒を、三種も揃えねばならない毒だ。
一般人どころか貴族ですら、簡単に手に入れられるような毒ではない。
四大貴族に繋がりがある人間か、それとも四大貴族自身か。
「ただ強力な毒ゆえに、出所は楽に見つけられそうだ」
「だといいのですか」
恐らく簡単にバレるような下手は打っていないだろう。
王位継承権争いでも使われ、コグナ複合毒によって第二皇女リリム・ノーグロードは命を落としている。
その時も結局、四大貴族の誰かが使ったのは間違いないが、誰が使ったかまで判明しなかったのだ。
「それでワシに何を協力して欲しいのだ?」
マキシウスが本題に入ってくる。
オルデミアは一つ呼吸を置くと、こう答えた。
「閃皇様と、剣皇様を南部領地で保護して頂きたいのです」
「――!」
「えっ」
マキシウスの顔が強張るのと、アヤメが声を上げたのは同時だった。
「中央に置いておいた方がいいのではないか? その方が安全であろう」
「私達もそう思っていました。ですが私達は王族を中央に置いて守り切れなかったのです。騎士団に王を守る力など無い。そう痛感しました」
王を護る為の騎士団。
それをまとめる騎士団長の言葉とは思えなかった。
「本気で言っておるのか?」
「本気です。あの時、我々は手を尽くしましたが、何の意味も成しませんでした。今回も同じです。事実、お二人を危うく暗殺されてしまう所だったのですから」
「……ふむ」
マキシウスは顎に手を当てて考え込んでしまった。
しばらくの間、室内を沈黙が支配する。
「ワシの所に置いたからといって、安全が保障されるとは限らんぞ。ワシの領地には蛮族の地がある。現神の関係で治安も他より良いとは言えん」
「ですが中央よりはよっぽど安全です。現神も森に入らなければ問題はありません」
うつつがみ?
アヤメは聞きなれない単語に首を傾げた。
「閃皇様は、それで本当によろしいのですか?」
「う?」
いきなり話を振られ、アヤメは思わず声を上げる。
答えを求めてオルデミアの顔を見ると、オルデミアはゆっくりと頷いた。
これはとりあえず頷くしかない雰囲気だ。
「はい……大丈夫です」
アヤメはオルデミアに頷き返しながら答えた。
「しかし、また責の重い案件だな。ワシの領土で何かあれば、ワシの沽券に関わる」
「もちろんマキシウス様には礼をさせて頂きます。剣皇様や閃皇様の名声は、全国民に及んでおります。そのお二人を護れば、マキシウス様の名は帝国史に大きく残るでしょう」
「ふむ……」
オルデミアの知るマキシウスは、名声に固執する男であった。
戦場でも真っ先に先陣をきり、名を挙げようとする。
大仰で豪快な行動も、勇猛な武人を演じている感があった。
自分の息子にも、帝国貴族男子として厳しい訓練をさせていると聞いている。
しばらく考えていたマキシウスは軽くため息をつくと、笑顔になった。
「わかった。出来る限り手を貸そう」
「ありがとうございます」
オルデミアはマキシウスに手を差し伸べる。
マキシウスはオルデミアの手を握り返す。
「この貸しは大きいぞ?」
「心得ております」
二人はそう言って、お互いに笑みを浮かべたのだった。
「大丈夫だ。さすがに私がいるそばで事を起こそうとは思うまい」
城内見学に行ったミーミルを送り出したアヤメとオルデミア。
二人はマキシウスが泊まっているという部屋に向かっていた。
部屋に向かっているのはマキシウスと交渉する為である。
不毛な殺し合いを避けるには、仲間に引き入れるしかない。
「具体的にはどんな感じで仲間に?」
「そうだな。相手の出方次第ではあるが、味方になるメリットを提示していくのが基本だ」
「メリットかぁ」
ミゥンを傀儡にして、帝国を裏から操る以上のメリット。
そんなものがあるのだろうか。
アヤメは不安を覚えながらオルデミアの後についていく。
やがてマキシウスが泊まっているという部屋に到着した。
「アヤメは適当に話を合わせるだけでいい。基本的に話は私がする」
「うん」
元よりそのつもりだった。
アヤメが頷くのを確認したオルデミアは、部屋のドアをノックする。
「誰ですかな」
部屋の中から男の声が聞こえる。
マキシウスの声だった。
「オルデミアです。少々、お話したい事がありまして」
「おお、そうか。少し待て」
中でゴトゴトと何かを片付ける音がする。
少しして音が止むと、ドアが開いた。
「おっと――これは閃皇様。おはようございます」
部屋から出てきた男はアヤメに向かって深く頭を下げる。
その男こそ南部帝国領統括責任者マキシウス・ジェイドその人だった。
「中へどうぞ」
部屋の中は片付いていたが、少し酒臭かった。
今も酒の臭いが残っているという事は、遅くまで飲んでいたのかもしれない。
机の上には空のコップが二つと、乾いた植物の茎みたいなものが皿の上に乗っていた。
「いや失礼。昨日は遅くまでイゾルデと飲んでおりましてな。まだ少し酒が抜けておりません。ご容赦下さい」
そう言ってマキシウスは豪快に笑う。
アヤメは二メートル近い巨躯の持ち主を見上げながら、愛想笑いを返す。
その姿からはとても毒殺なんてセコい事をやりそうには見えない。
「さ、立ち話も何ですから」
アヤメは奥の席を案内され座る。
マキシウスは向かいの席に、オルデミアはアヤメの隣に座った。
「何か飲まれますか? 食べ物はつまみ程度しかありませんが」
「いえ、結構です。食事も済ませてきています」
オルデミアがマキシウスを制す。
「ふむ、閃皇様はお急ぎかな?」
「いえ、閃皇様の身を案じているだけです。暴飲暴食で体に障ってもいけないですからね」
「オルデミア団長は、また厳しいな。そんな真面目では閃皇様も気が休まらんぞ」
そう言ってマキシウスは、また豪快に笑った。
ひとしきり笑い終えると、マキシウスはオルデミアの方へ向き直る。
「では話とやらを聞こうか」
その一言で、アヤメは『始まった』と思った。
オルデミアはアヤメの顔を見る。
アヤメが無言で頷くと、オルデミアはマキシウスの方へ向き直った。
この動作は実は打ち合わせの通りだ。
オルデミアがアヤメの命で動いているのだと思わせたいらしい。
それが何を意味するのかは分からないが、後はオルデミアに任せるのみだ。
「実は――剣皇様と、閃皇様に少々問題が起きていまして」
「問題、とは?」
マキシウスは首を傾げる。
「どうも良からぬ輩が、お二人に危害を加えようとしているようなのです。その事について、マキシウス様に助言を頂こうと思いまして」
「何と。皇帝に刃を向ける輩がいるとは――不敬ですな。その輩の目星はついているのですかな?」
「いえ、今は何の情報もありません。それでマキシウス様に助けを得ようと」
「何故、ワシに助けを?」
「マキシウス様だけではありません。他の四大貴族の方々にも、助けを得ようと思っております」
「ふむ……」
そう言ってマキシウスは顎を撫でた。
「それは得策とは言えぬな。その皇帝に弓引く輩が、四大貴族の手の者とも限らん」
「その通りです。ですので、まずマキシウス様へ第一に話を、と思いまして」
「ワシに一番に話とは――何か理由でも?」
「最も長く帝国を護ってきた方だからです。それだけ人との繋がりも深く、帝国に対しての影響も一番だと考えております」
「ははは。とんでもない。ワシなどカカロ様の足元にも及ばんよ」
「カカロ様は中央においては素晴らしい方ですが、マキシウス様は中央だけではありません。他の四大貴族に顔が効くのは、マキシウス様だけです。一つの場所だけを治める方ではなく、広い場所を治める方が必要なのです」
「随分と持ち上げてくれるのはいいが――」
マキシウスは机に置いてあったコップに、水差しの水を注ぐ。
「剣皇様と閃皇様が狙われているという情報は初めて聞いた。残念だがワシの力も及ばぬ所で事が進んでいるかもしれん」
そう言ってマキシウスはコップの水を一口含み、飲み干す。
「そもそもお二人が表舞台に立ったのは、先日の事だ。そんな短期間で危害を加えられる人間がいるとは思えん。危害を加えようとしている動きは本当なのか?」
「はい。間違いありません」
オルデミアはマキシウスの疑問にはっきり頷く。
「どんな方法でお二人は狙われたのだ?」
「――先日の夕食に、実は毒が盛られていたのです。お二人が持っていた解毒薬で、事なきを得たのですが……危うく毒見をした私が死ぬ所でした」
「何と!」
マキシウスはコップを机に置くと、思わず腰を上げる。
「信じられん。何という事だ。大丈夫だったのか?」
「はい。運が良かったようです。普通では死んでいた毒でした」
オルデミアは苦笑する。
「毒は何が使われたのだ?」
「コグナ複合毒です」
シシルの実に入っていたのはコグナ複合毒という特殊な毒物だった。
即効性の致死毒を三種混合した凶悪な毒物である。
それぞれに症状が違い、薬や血清での対処も三種類同時に行わねばならない。
この毒を治すには、一人で三種の解毒法術を同時に使用するか、三人の医者でそれぞれの毒に対応した解毒法術を使用するしかない。
ちなみに三種の全ての解毒法術を同時に使える医者は、帝国には存在しない。
「そうか――とにかく無事で良かったわい。それにしても、昨日の時点ですでに動いていたとは……。相手は相当な権力者か、やり手のようだな」
コグナ複合毒は手に入れ辛い致死毒を、三種も揃えねばならない毒だ。
一般人どころか貴族ですら、簡単に手に入れられるような毒ではない。
四大貴族に繋がりがある人間か、それとも四大貴族自身か。
「ただ強力な毒ゆえに、出所は楽に見つけられそうだ」
「だといいのですか」
恐らく簡単にバレるような下手は打っていないだろう。
王位継承権争いでも使われ、コグナ複合毒によって第二皇女リリム・ノーグロードは命を落としている。
その時も結局、四大貴族の誰かが使ったのは間違いないが、誰が使ったかまで判明しなかったのだ。
「それでワシに何を協力して欲しいのだ?」
マキシウスが本題に入ってくる。
オルデミアは一つ呼吸を置くと、こう答えた。
「閃皇様と、剣皇様を南部領地で保護して頂きたいのです」
「――!」
「えっ」
マキシウスの顔が強張るのと、アヤメが声を上げたのは同時だった。
「中央に置いておいた方がいいのではないか? その方が安全であろう」
「私達もそう思っていました。ですが私達は王族を中央に置いて守り切れなかったのです。騎士団に王を守る力など無い。そう痛感しました」
王を護る為の騎士団。
それをまとめる騎士団長の言葉とは思えなかった。
「本気で言っておるのか?」
「本気です。あの時、我々は手を尽くしましたが、何の意味も成しませんでした。今回も同じです。事実、お二人を危うく暗殺されてしまう所だったのですから」
「……ふむ」
マキシウスは顎に手を当てて考え込んでしまった。
しばらくの間、室内を沈黙が支配する。
「ワシの所に置いたからといって、安全が保障されるとは限らんぞ。ワシの領地には蛮族の地がある。現神の関係で治安も他より良いとは言えん」
「ですが中央よりはよっぽど安全です。現神も森に入らなければ問題はありません」
うつつがみ?
アヤメは聞きなれない単語に首を傾げた。
「閃皇様は、それで本当によろしいのですか?」
「う?」
いきなり話を振られ、アヤメは思わず声を上げる。
答えを求めてオルデミアの顔を見ると、オルデミアはゆっくりと頷いた。
これはとりあえず頷くしかない雰囲気だ。
「はい……大丈夫です」
アヤメはオルデミアに頷き返しながら答えた。
「しかし、また責の重い案件だな。ワシの領土で何かあれば、ワシの沽券に関わる」
「もちろんマキシウス様には礼をさせて頂きます。剣皇様や閃皇様の名声は、全国民に及んでおります。そのお二人を護れば、マキシウス様の名は帝国史に大きく残るでしょう」
「ふむ……」
オルデミアの知るマキシウスは、名声に固執する男であった。
戦場でも真っ先に先陣をきり、名を挙げようとする。
大仰で豪快な行動も、勇猛な武人を演じている感があった。
自分の息子にも、帝国貴族男子として厳しい訓練をさせていると聞いている。
しばらく考えていたマキシウスは軽くため息をつくと、笑顔になった。
「わかった。出来る限り手を貸そう」
「ありがとうございます」
オルデミアはマキシウスに手を差し伸べる。
マキシウスはオルデミアの手を握り返す。
「この貸しは大きいぞ?」
「心得ております」
二人はそう言って、お互いに笑みを浮かべたのだった。
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