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始まった高校一年生の夏。僕が君に選ぶ花は⋯
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七月、海開きが行われた海は、毎年のようにたくさんの海の家で賑わいだし、観光客や海水浴客なんかもチラホラと姿を見せ始めた。
今年も暑い、夏が来た。
そんな僕らは、今日プール開き前のプール掃除第一弾を行っていた。この学校は毎年恒例、毎学年プール掃除をするのだが、一年生が一番汚れたプールを掃除して、二年生がその後、三年生が仕上げの掃除をする決まりになっている。
「うわー、汚ぇ!」
みんな文句を言いながらも、汚れたプールをデッキブラシで磨いてゆく。
これは⋯結構大変そうだ!
僕は汗を拭いながら、体育着をまくり上げて、一生懸命にプールの底を磨いた。磨くというより、藻みたいな緑色の何かを排除する、という方が正しいだろうか?
「蓮、こっち向いて!」
突然柊に呼ばれて、僕は振り向く。と、思い切りホースで水をかけられた!
「あー!やったな!」
僕は柊からホースを奪い取ろうと、揉み合う。その時、二人して、濡れたプールの底に尻もちをついた。
数秒の沈黙⋯その後僕らは爆笑した!
「お前、大人しそうな癖して、よくやってくれたな!」
柊の言葉に
「そっちこそ、ホースで水かけるとか、反則だよ!」
と笑いながら怒った。
それから僕らはちょいちょいちょっかいを出し合いながらも、しっかりと掃除をした。そしたら段々と、美しい青いプールの底が見えて来た!
「綺麗だね!早くプール、入りたいな!」
それに柊は
「気が早いな、蓮は!」
と笑うと、ホースで綺麗に虹を作って見せた。
僕らは綺麗になってきたプールに足だけ浸かって、少し涼んで、楽しんだ。
みんな水を掛け合って、遊んでいた。それが眩してくて、目が眩んだ。
夏だなー!
って思った。
そしたら僕にも柊が水をかけた。
僕も柊に、水をかけ返した。
僕らはみんな、バカだった。無邪気に水掛け合って、逃げて遊んで、転んで、水浸しになって⋯本当に、大バカ!
でも楽しかったんだから、仕方ないよね?
ねぇ、柊、キラキラしてるね、水も、空も、僕らも⋯何もかも!いつかこういうの全部、眩しかったなって思う日が来るのかな?今は全然、信じられないや!だって、楽しくって仕方ないんだもん!
その日僕らは下着まで濡れたせいで、その後の授業、なんか気持ち悪く過ごすはめになった。それでも、夏はあっという間に濡れた下着も乾かしてしまった。
僕は相変わらず放課後家の花屋を手伝うことに使ったけれど、週に一度は、部活に使うことにした。華道部に入部をしたんだ。
華道部はあまり部員はいなくて、同い年の部員は沢村 梓さんという女の子だけだったのだけど。なんかその静かな感じが、良かった。
その日の放課後は、週に一度の華道部の活動の日だった。僕は教室を出て、華道部の部室に向かおうとした。その時、柊に話しかけられた。
「蓮、今日も花屋?」
それに僕は首を振る。
「華道部に、入ったんだ!だから今日は、部活!柊は⋯バンド?」
それに柊は
「おー、華道部いいじゃん!花いけるんだっけ?作品作ったら見せてよ?俺はこれからバンド!お互い楽しもうな!」
柊はそう言うと、ヒラヒラと決して捕まらない蝶の様に去って行った。
僕も自分の活動場所へと向かった。
「田畑くん、今日もお花、ありがとうね!」
華道部の顧問の先生が、僕が持って来た花にお礼を言ってくれた。
「いえ、それ、ロスフラワーなので⋯放っておくと廃棄になっちゃうんです!だから⋯使って貰えて寧ろありがたいです!」
僕は心を鎮めて、ゆっくりと心のままにに花をいけてゆく。
彩りや、バランスなど色々考えて⋯でもあまり考え過ぎずに、直感も大切に!
その時、心に柊の姿が浮かんで来る。華やかな笑顔に佇まい。
あんな花をいけられたなら、いいな?素敵だな⋯!柊に似合う花は何かな?柊は⋯大きなヒマワリが似合うな!
その時、沢村さんが
「田畑くん、何か素敵なことあった?いい表情、してる」
と微笑んだ。
それに僕は
「えっ、僕笑ったりしてた?恥ずかしいな⋯」
それに顧問の先生も
「あら、何?いいじゃない?素敵なこと、教えて?」
それに僕は少し照れながら
「好きな、人ができて⋯その人に、似合う花を考えていて⋯そしたら、幸せに、なりました⋯」
と言って笑った。
それに顧問の先生と沢村さんは、手を取り合って
「素敵ー」
と微笑んだ。
「で、なんの花が似合うの、その人?」
顧問の先生のその質問に、僕は
「それは⋯秘密です!いつか⋯いけます!その花を使って!いけ花します!」
と僕は微笑んだ。
それに顧問の先生と、沢村さんは、楽しみね!って笑ってくれた。
僕はその日、そこまでやると、満足して、部活を終えて、帰ることにした。
今年も暑い、夏が来た。
そんな僕らは、今日プール開き前のプール掃除第一弾を行っていた。この学校は毎年恒例、毎学年プール掃除をするのだが、一年生が一番汚れたプールを掃除して、二年生がその後、三年生が仕上げの掃除をする決まりになっている。
「うわー、汚ぇ!」
みんな文句を言いながらも、汚れたプールをデッキブラシで磨いてゆく。
これは⋯結構大変そうだ!
僕は汗を拭いながら、体育着をまくり上げて、一生懸命にプールの底を磨いた。磨くというより、藻みたいな緑色の何かを排除する、という方が正しいだろうか?
「蓮、こっち向いて!」
突然柊に呼ばれて、僕は振り向く。と、思い切りホースで水をかけられた!
「あー!やったな!」
僕は柊からホースを奪い取ろうと、揉み合う。その時、二人して、濡れたプールの底に尻もちをついた。
数秒の沈黙⋯その後僕らは爆笑した!
「お前、大人しそうな癖して、よくやってくれたな!」
柊の言葉に
「そっちこそ、ホースで水かけるとか、反則だよ!」
と笑いながら怒った。
それから僕らはちょいちょいちょっかいを出し合いながらも、しっかりと掃除をした。そしたら段々と、美しい青いプールの底が見えて来た!
「綺麗だね!早くプール、入りたいな!」
それに柊は
「気が早いな、蓮は!」
と笑うと、ホースで綺麗に虹を作って見せた。
僕らは綺麗になってきたプールに足だけ浸かって、少し涼んで、楽しんだ。
みんな水を掛け合って、遊んでいた。それが眩してくて、目が眩んだ。
夏だなー!
って思った。
そしたら僕にも柊が水をかけた。
僕も柊に、水をかけ返した。
僕らはみんな、バカだった。無邪気に水掛け合って、逃げて遊んで、転んで、水浸しになって⋯本当に、大バカ!
でも楽しかったんだから、仕方ないよね?
ねぇ、柊、キラキラしてるね、水も、空も、僕らも⋯何もかも!いつかこういうの全部、眩しかったなって思う日が来るのかな?今は全然、信じられないや!だって、楽しくって仕方ないんだもん!
その日僕らは下着まで濡れたせいで、その後の授業、なんか気持ち悪く過ごすはめになった。それでも、夏はあっという間に濡れた下着も乾かしてしまった。
僕は相変わらず放課後家の花屋を手伝うことに使ったけれど、週に一度は、部活に使うことにした。華道部に入部をしたんだ。
華道部はあまり部員はいなくて、同い年の部員は沢村 梓さんという女の子だけだったのだけど。なんかその静かな感じが、良かった。
その日の放課後は、週に一度の華道部の活動の日だった。僕は教室を出て、華道部の部室に向かおうとした。その時、柊に話しかけられた。
「蓮、今日も花屋?」
それに僕は首を振る。
「華道部に、入ったんだ!だから今日は、部活!柊は⋯バンド?」
それに柊は
「おー、華道部いいじゃん!花いけるんだっけ?作品作ったら見せてよ?俺はこれからバンド!お互い楽しもうな!」
柊はそう言うと、ヒラヒラと決して捕まらない蝶の様に去って行った。
僕も自分の活動場所へと向かった。
「田畑くん、今日もお花、ありがとうね!」
華道部の顧問の先生が、僕が持って来た花にお礼を言ってくれた。
「いえ、それ、ロスフラワーなので⋯放っておくと廃棄になっちゃうんです!だから⋯使って貰えて寧ろありがたいです!」
僕は心を鎮めて、ゆっくりと心のままにに花をいけてゆく。
彩りや、バランスなど色々考えて⋯でもあまり考え過ぎずに、直感も大切に!
その時、心に柊の姿が浮かんで来る。華やかな笑顔に佇まい。
あんな花をいけられたなら、いいな?素敵だな⋯!柊に似合う花は何かな?柊は⋯大きなヒマワリが似合うな!
その時、沢村さんが
「田畑くん、何か素敵なことあった?いい表情、してる」
と微笑んだ。
それに僕は
「えっ、僕笑ったりしてた?恥ずかしいな⋯」
それに顧問の先生も
「あら、何?いいじゃない?素敵なこと、教えて?」
それに僕は少し照れながら
「好きな、人ができて⋯その人に、似合う花を考えていて⋯そしたら、幸せに、なりました⋯」
と言って笑った。
それに顧問の先生と沢村さんは、手を取り合って
「素敵ー」
と微笑んだ。
「で、なんの花が似合うの、その人?」
顧問の先生のその質問に、僕は
「それは⋯秘密です!いつか⋯いけます!その花を使って!いけ花します!」
と僕は微笑んだ。
それに顧問の先生と、沢村さんは、楽しみね!って笑ってくれた。
僕はその日、そこまでやると、満足して、部活を終えて、帰ることにした。
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