指切りの彼

藤咲 ふみ

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高校二年生の体育祭。君と僕が選ばれたのは二人三脚。

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 今年もそろそろ六月が見え始める。そう、体育祭の季節だ!
 僕はあまり運動は得意でなかったけど、去年の楽しかった記憶のせいか、体育祭は楽しみだった。

「今年の種目決めします!」

 休み時間に実行委員が話し出す。みんなやりたい種目に手を挙げる。
 その時、二人三脚で

「はい!私男子の二人三脚、柊と田畑くんがいいと思います!二人去年から仲良しだから!」

 その提案に、僕と柊は驚いて、照れたけど⋯その提案にはたくさんの拍手が集まった。

「そんなに、みんな応援してくれるんじゃ⋯ね?」

 柊が僕の方を見る、やんちゃそうな笑顔で。

「うん、ちょっと、頑張っちゃう?」

 僕もニッと笑う。
 こうして僕らは、手と手をがっしり握り合った。

「やるからには、最強コンビ、目指すぞ!」

 それに僕大きく頷く。

「勿論!とことんやろ!」

 こうして僕らは今年の体育祭、二人三脚出場に向けて、練習を開始した!放課後とか、休み時間とか、二人の時間が合う時には、できるだけ練習した。

「左足から出すぞ!せーの!」

 柊の掛け声に合わせて、僕らは縛った足で駆け出す。

「一、二、一、二⋯」

 順調な時もあったけど、転ぶ時もあって、僕らは常に膝に絆創膏を貼っていた。でも、楽しかったから、そんなのはどうだって良かった。

 そのうちに旗作りも始まった。僕達は黄色団だったから、絵の上手い子が黄色いキャラクターをたくさん描いて埋めつくしてゆく。
 僕は今年もフェルトで、ヒマワリみたいな黄色い花をたくさん切って作った。
 今年も柊は絵が描けなくても、みんなの中心にいた。ムードメーカーっていうのかな?なんかそんな感じ?

 二人三脚の練習をする僕らの写真を、デジカメを持っている子が撮ってくれた!僕らは足が繋がったまま、仲良く肩を組んでピースして笑った。

「うん!いい写真!後で現像してあげるね!」

 その子は笑って手を振った。

「さて、もういっちょ行きますか!」
 僕らは西日が差し出したグラウンドを、元気よく二人で一人になって走り出した。楽しく笑って。

 ねぇ、柊、楽しいね!駆け抜けてゆくこの一瞬一瞬を僕絶対に、忘れない!

 そして旗も賑やかに、綺麗に仕上がった頃、体育祭本番がやって来る。
 六月某日、今年もよく晴れたいい日、体育祭本番。
 僕は今年も緊張をした。でも今年は一緒に走ってくれる柊がいる!だから

「楽しみだな!」

 僕はそう言って、微笑んだ。開会式に次いで、準備体操を行うと、競技が始まる。
 僕達黄色団は三位のポジションで競技が進んでいた。
 せめて、二位の青団はここら辺で抜いておきたいな!
 と僕は思う。
 それはみんな同じようだった。
 声援に自然と力が入る。

「いけー、黄色団!」

 その他にも様々な声援が、響き渡る。
 そんな中、黄色団が徒競走で大健闘し、青団をあと少しまで追い詰めた!

「よし!黄色団あと少しだ!」

 僕達は盛り上がる!
 そしてその盛り上がりのまま、次は僕と柊が出場する、二人三脚の番になる!

「柊、蓮、頑張れ!」

 男子に背中を叩かれ、僕らは送り出された!
 僕達は二人で揃ってピースすると、笑って入場門に向かった。
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