指切りの彼

藤咲 ふみ

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高校二年生の冬の訪れ。それぞれの進路と突然のデート?の誘い。

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 文化祭を終えた学校は、なんか日常を取り戻し、それに加え、進路なんかも考えるように言われるようになった。
 僕はなんとなく、実家からも通える、同じ県内の大学を受験しようかな?と考えていた。
 柊に聞いたら

「俺は都内の大学、受験しようと思ってる!」

 とあっさりと言われた。

 これは⋯柊とは高校でお別れってことなんだね?

 僕はそう思って、なんか切なくなった。

 そんな僕は、なんとなく志望校を決めて、少しずつ受験勉強を始めた。
 そんな今年も、段々と寒い季節が近付いて来る。
 店番や近所の子と遊ぶこと、部活以外を勉強に使っていたら、今年もあっという間に潮風が冷たい、冬がやって来ていて、カレンダーも残すところあと一枚、十二月を迎えた。
 今年はクリスマス、どうするのかな?と気になった。そしたら柊が僕を呼び出して言った。

「クリスマスさ、一緒に展望台のイルミネーション、見に行かない?ちょっと寒いと思うけど⋯」

 それに僕はイルミネーションという響きにときめいて

「うん!行く!なんか綺麗そう!」

 と、瞳を輝かせた。
 でも⋯それって⋯

「二人で行くの?」

 それに柊は照れくさそうに、コクンと頷いた。
 僕はそれにちょっぴり照れて、でも嬉しくて、今から何を着ようか迷った。

  それからも日々は流れ、部活の日に、沢村さんが僕にまたそっと教えてくれた。

「前に話した好きな人とね、両想いになれたの!クリスマス、一緒に過ごすんだ⋯幸せ!」

 沢村さんは、とても幸せそうだった。
 それに僕は

「おめでとう、良かったね!何がきっかけだったの?」

 と聞いた。
 すると沢村さんは

「文化祭終わり辺りから、なんかお互いに意識してるのは分かってて⋯でもなんか怖くてお互いに踏み込めなかったんだけど⋯でも、言っちゃえって、えいっ!て踏み込んだの、私が!そしたら相手も同じ気持ちで⋯それで、めでたしめでたし!もしも田畑くんも迷ってるなら、えいっ!て飛び込んじゃえ!」

 沢村さんは拳を前に突き立てて、えいっ!とやって見せた。
 それに僕は

「沢村さんは、勇気があるね!凄いね!僕は⋯真似できないや!えいっ!か⋯頑張れたら、いいな⋯」

 と、僕は微笑んだ。
 でも飛び込まないと、どの道柊とは離れ離れになってしまうんだよな⋯。ならいっそのこと、飛び込んでみようかな?クリスマスに二人で、出かけることにもなってるし。

 僕はその日の帰り、たまたま会った柊と一緒に歩きながら、くだらないことを話して笑い合う。

 冬の冷たい海に二人で駆けて行って、寒いってと言っては戻るのを繰り返して、二人で追いかけっこした。僕らは何年生になっても、バカなままだね!

 そうして、僕らは別れて、それぞれの家に向かって歩いた。
 家に着くと、少しずつ始めた受験勉強をした。
 今はテストもあるから、そっちの勉強もする。
 テストを終えたら、柊との楽しいお出かけが待っていると思ったら、頑張れた。
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