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day1
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飛び込んで見えたものは無数の線だった。俺の進む方向に向かって不規則に伸びる、おびただしいあの魔法陣と同じ色をした線なのか立体的なのかすらわからないそれ。それに進んでいるというよりは落ちている感覚が近かった。物凄いスピードで落ちている、正直パニックになりそうだ。後ろ、感覚としては上なのだが見てみると想像していた通りあの2人はおろか先程まで見えていた事務室の風景の1片すら見えない、在るのは俺と白い中に伸び放題の無限のラインだけだった。その時ふと俺は思った、アレ?もしかしてこれは幻覚で、実は森永さんに1杯盛られていたんじゃないか?それならこの状況も納得いく。おかしいんだよ、なんだよスクリーンにダイブしてパラレルワールドで悪いことをしてる奴がいるからそいつら殺して来い、金はやるからって、くそぉ!なんて日だ!
「これだから童貞はって言われる事例、また作っちまったじゃねーか!意識が戻った暁には一発お見舞いして警察に突き出してやる。」
しかし数秒後に俺は後悔する事となった。悪態ついた後、目の前に強く光る穴という表現が合っているかわからないが、そのようなものが見えて、近づいてくるにつれ、それが出口となる魔法陣だということが分かったのだ。
「ゴメンよ森永さん、帰ったら…思いっきりハグしちゃるけん!」
生還する理由までくれる森永さん有能と思ったと同じくらいに俺は魔法陣から出ることとなった。
バタっと無様に地面に投げ出される形で俺はううっとうめく。魔法陣に目をやると、高さは事務所でくぐったぐらいの高さにキラキラしたソイツは陣のみで存在しており、向こうの景色がそれを通しても見えた。どうやらここはターゲットとなる人物の拠点から離れるために郊外を選んだ結果らしい。大勢の人がいるところに無様に投げ出される自分も見てみたいとふと思ったが、それはパニックになるし、ターゲットになんの準備もなしに急接近するから駄策だよなと自論を展開するのはやめた。
辺りを見渡すと林の中にポツンと出来た原っぱとゆう感じで見通しは悪いようだ。と、一つの建物らしきものがあった。もしかしてこれ、俺の拠点か?
見たところ、社会の教科書にでてくる竪穴住居ぽいのだが…?
俺は早速連絡をかけた。かけるのには苦労しなかった。だってボタン3つくらいしかないもん!
ちなみにボタンの種類は呼び出し、切り、オン/オフ、である。
「もしもし?」
「はいこちら、タケイです。ご用件は何でしょうか?」
「あの、霧島ですが?」
「あ、ゴメンゴメン、ご用件は何でしょうか?オーバー?」
「いや、オーバーいらんわ!」
「それで如何なされたのですか?霧島さん」
「あの、俺の現地の拠点なんだけど、どこにあるんですか?」
「え?目の前にあるでしょ、竪穴住居みたいなヤツ」
「え、あれ?」
「自信作です、えっへん!」無線機の向こう側で森永さんが自信満々で威張る姿が容易に想像できた。
「そこまで溶け込まなきゃならないんですか?」
「ううん、その時代風景としては、中世ヨーロッパ辺りだと思うからむしろ浮いてるかも。」
「あんたアホか!」
「年上にそんなこと言っちゃダメだゾ。」
「もーいーっすわ。」プッと切りボタンを押し俺は立ち尽くした。まさか、こんなところを拠点にしないといけないなんて。俺が電撃文庫のあの人だったら叫んでいるぞ。
「不幸だ」
呟くことでいくばくか気持ちを誤魔化し、俺は中に入ることにした。素人丸出しのその住居の入り口は分かりづらく、藁をかき分け掻き分けやっとドアらしきものに到達した。取っ手をひねり、開けてみると、中は外見とは明らかに違う仕様になっていた。
10畳ほどの広さに、靴を脱ぐスペースがあり、そこに踏み入ると勝手に照明がつき、はっきりと室内が見えた。玄関のようなところから先はフローリング、左端には調理場のようなものがあり、真ん中のスペースに2メートル、幅60センチ程の折りたたみ式の机とパイプ椅子が1脚、左にベッドソファーといった感じである。プレハブに毛が生えた感じの住居空間と外から見たものとは差が付きすぎて俺は感動に近い気持ちになった。
こんな技術が秘匿されているなんて俺は無知だな、笑えてくるわ。
と、長机の上に書類らしきものが置いてある。これからどうするかも決めかねているので目を通すことにした。
ふむ、どうやらここの時代設定は森永さんの言う通りの中世ヨーロッパで、魔法と剣、ドラゴンにエルフ、ドワーフ、王族、奴隷が存在するファンタジー小説にありがちな設定盛り合わせな世界らしい。
ターゲットはいうと名前をクラウス・リーファーと、いうらしい。因みに前世の名は伊藤智一で、千葉出身の日本人だそうだ。
25歳の頃に交通事故で亡くなっており、転生する際、異世界転生を希望、更に神に特殊能力、前世の記憶の保持等を要求し、現在伊藤さん改めクラウスさんはこの世界の代表的な勇者として日々を過ごしているとのことだそうだ。
そんで重要なことだが、なぜ今回彼は神に削除されるべきとされたのかという理由、それは…
「特殊能力の余りある濫用、前世の記憶により当代にあってはならない生活仕様の布教、民荒らし、か。」
どれも別世界から来た人間しか起こし得ない被害だが、この場合、特に問題としているのは民荒らしと当代にはあるはずのない生活仕様の布教、だと思う。布教と書いてあるが、そろらく強要に近い方法、そうでなくても楽なことを国民にアピールしたと思う。
さて次に俺の潜入衣装はどんなものか、見ていこう!
今回は小汚いビンテージ調にアレンジされた小僧スタイルの、要は町の鍛冶屋のお弟子さんに紛れ込むためにあてがわれたお召し物となった。
「これは…ひどい。」
鏡がないので全貌を見る事は無かったが自分ではまず着ないダメージ具合の衣服はとても新鮮だった。
働き先は国一番の鍛冶屋のお弟子さん5人のうちの1人ですでに親方には事情が知らされており、承認されたとのこと。お弟子さんには洗脳をかけている状態、3日のうちに殺害してくれというミッションだ。
ターゲットの拠点となる町は歩いて数分のところにあるようなので早速潜入する事にした。
しばらく歩いていると段々と賑やかな声が聞きえきて、やがてポツリポツリと民家が現れ、小さな店が現れ、気づいたときには画面の向こう側でお馴染みの始まりの町的な風景が広がっていた。さてそれじゃ僕のマップスキルでアポーッツ、なんちゃてー(笑)。
そんなご都合主人公いてたまるかよ、ふざけんなよマジではらわた煮えくり返るわカスが!なんで異世界でもスマホなんだよ、アプリってなんだよ、そうゆうことになるのはそれしか思いつかないからだろ、そうゆう時こそ聞き込みだろうがよ、はじめから便利な道具使うとか新人に許されると思ってんのかよ足で稼げ足で!!…誰に文句言ってんだろ、我輩。
とりあえず親切に教えてもらえそうな人に聞いてみることにした。お、中年で足の遅そうな肥え豚みっけ(オス)。
「すいません、この町一番の鍛冶屋は何処ですかね?」
「あんた見ない顔だね、よそから来たの?」
ちっ、洗脳が全ての国民、当世界に行き渡っていないことが仇になった瞬間かよクソ。
「いや、そんなことないんですけど、俺すごく忘れものが多くてうっかり小僧なんですよ、てへ☆」
「だらしねぇな、しっかりしろよ」笑いながらスパーン!
叩いてくるスタイルだった。
「達者でやれよ、じゃあな」
「あ、あの道、え、おーい、おーい、おおおおおい」
オイイイィ!道を教えろや、何で叩いてワッハッハそんじゃなで行くんだよ、叩かれ損じゃねーか!
仕方ないな、じゃあもう次、次!
ポチ
「どうしたんだね、霧島君。緊急事態かね?」
「すいません、道が分からないんですけど、ナビゲートしてもらえませんか?」
「え、君はじめから人に頼っちゃうタイプ?足で稼がなきゃだめじゃん、これだからゆとりは、fooo」
いいか、道具はこうやって使うんだよ、わかったな!ドヤァ。
松山さんと相談した結果、松山さんから神官、神官から神、神から現地の神官、それから親方に連絡してもらい、お弟子さんが迎えに来てくれることになった。
「よう、お前何世話焼かすんだよトム」
トム!?誰トム?もしかして…俺なん?
「何キョトンとしてんだよ、行くぞ」
そう言って迎えに来てくれたのはガタイのいい、推定年齢13歳くらいの男性だった。もしや、お弟子さんてみんな若いんじゃないか?だとしたら相当俺浮くんじゃない?大丈夫かな、我輩?
「トム!まだ気にしてんのか、自分が老けて見えるからっていつまでも落ち込んでんじゃねーよ。」
変なところで気を回してんじゃーよあの2人、余計な洗脳設定にしやがって。
「うう、でもこれじゃ女の子に相手にしてもらえないよぉ」
はい、こう言えばいいんでしょ!これでいいかな!!
「大丈夫だよ、男は経済力と腕っぷしの強さがあればモテるって。だからお互いいい鍛冶屋になれるように頑張ろうぜ」
何処の世界でも金は権力を持つらしい、メモしておくよ13歳。
「これだから童貞はって言われる事例、また作っちまったじゃねーか!意識が戻った暁には一発お見舞いして警察に突き出してやる。」
しかし数秒後に俺は後悔する事となった。悪態ついた後、目の前に強く光る穴という表現が合っているかわからないが、そのようなものが見えて、近づいてくるにつれ、それが出口となる魔法陣だということが分かったのだ。
「ゴメンよ森永さん、帰ったら…思いっきりハグしちゃるけん!」
生還する理由までくれる森永さん有能と思ったと同じくらいに俺は魔法陣から出ることとなった。
バタっと無様に地面に投げ出される形で俺はううっとうめく。魔法陣に目をやると、高さは事務所でくぐったぐらいの高さにキラキラしたソイツは陣のみで存在しており、向こうの景色がそれを通しても見えた。どうやらここはターゲットとなる人物の拠点から離れるために郊外を選んだ結果らしい。大勢の人がいるところに無様に投げ出される自分も見てみたいとふと思ったが、それはパニックになるし、ターゲットになんの準備もなしに急接近するから駄策だよなと自論を展開するのはやめた。
辺りを見渡すと林の中にポツンと出来た原っぱとゆう感じで見通しは悪いようだ。と、一つの建物らしきものがあった。もしかしてこれ、俺の拠点か?
見たところ、社会の教科書にでてくる竪穴住居ぽいのだが…?
俺は早速連絡をかけた。かけるのには苦労しなかった。だってボタン3つくらいしかないもん!
ちなみにボタンの種類は呼び出し、切り、オン/オフ、である。
「もしもし?」
「はいこちら、タケイです。ご用件は何でしょうか?」
「あの、霧島ですが?」
「あ、ゴメンゴメン、ご用件は何でしょうか?オーバー?」
「いや、オーバーいらんわ!」
「それで如何なされたのですか?霧島さん」
「あの、俺の現地の拠点なんだけど、どこにあるんですか?」
「え?目の前にあるでしょ、竪穴住居みたいなヤツ」
「え、あれ?」
「自信作です、えっへん!」無線機の向こう側で森永さんが自信満々で威張る姿が容易に想像できた。
「そこまで溶け込まなきゃならないんですか?」
「ううん、その時代風景としては、中世ヨーロッパ辺りだと思うからむしろ浮いてるかも。」
「あんたアホか!」
「年上にそんなこと言っちゃダメだゾ。」
「もーいーっすわ。」プッと切りボタンを押し俺は立ち尽くした。まさか、こんなところを拠点にしないといけないなんて。俺が電撃文庫のあの人だったら叫んでいるぞ。
「不幸だ」
呟くことでいくばくか気持ちを誤魔化し、俺は中に入ることにした。素人丸出しのその住居の入り口は分かりづらく、藁をかき分け掻き分けやっとドアらしきものに到達した。取っ手をひねり、開けてみると、中は外見とは明らかに違う仕様になっていた。
10畳ほどの広さに、靴を脱ぐスペースがあり、そこに踏み入ると勝手に照明がつき、はっきりと室内が見えた。玄関のようなところから先はフローリング、左端には調理場のようなものがあり、真ん中のスペースに2メートル、幅60センチ程の折りたたみ式の机とパイプ椅子が1脚、左にベッドソファーといった感じである。プレハブに毛が生えた感じの住居空間と外から見たものとは差が付きすぎて俺は感動に近い気持ちになった。
こんな技術が秘匿されているなんて俺は無知だな、笑えてくるわ。
と、長机の上に書類らしきものが置いてある。これからどうするかも決めかねているので目を通すことにした。
ふむ、どうやらここの時代設定は森永さんの言う通りの中世ヨーロッパで、魔法と剣、ドラゴンにエルフ、ドワーフ、王族、奴隷が存在するファンタジー小説にありがちな設定盛り合わせな世界らしい。
ターゲットはいうと名前をクラウス・リーファーと、いうらしい。因みに前世の名は伊藤智一で、千葉出身の日本人だそうだ。
25歳の頃に交通事故で亡くなっており、転生する際、異世界転生を希望、更に神に特殊能力、前世の記憶の保持等を要求し、現在伊藤さん改めクラウスさんはこの世界の代表的な勇者として日々を過ごしているとのことだそうだ。
そんで重要なことだが、なぜ今回彼は神に削除されるべきとされたのかという理由、それは…
「特殊能力の余りある濫用、前世の記憶により当代にあってはならない生活仕様の布教、民荒らし、か。」
どれも別世界から来た人間しか起こし得ない被害だが、この場合、特に問題としているのは民荒らしと当代にはあるはずのない生活仕様の布教、だと思う。布教と書いてあるが、そろらく強要に近い方法、そうでなくても楽なことを国民にアピールしたと思う。
さて次に俺の潜入衣装はどんなものか、見ていこう!
今回は小汚いビンテージ調にアレンジされた小僧スタイルの、要は町の鍛冶屋のお弟子さんに紛れ込むためにあてがわれたお召し物となった。
「これは…ひどい。」
鏡がないので全貌を見る事は無かったが自分ではまず着ないダメージ具合の衣服はとても新鮮だった。
働き先は国一番の鍛冶屋のお弟子さん5人のうちの1人ですでに親方には事情が知らされており、承認されたとのこと。お弟子さんには洗脳をかけている状態、3日のうちに殺害してくれというミッションだ。
ターゲットの拠点となる町は歩いて数分のところにあるようなので早速潜入する事にした。
しばらく歩いていると段々と賑やかな声が聞きえきて、やがてポツリポツリと民家が現れ、小さな店が現れ、気づいたときには画面の向こう側でお馴染みの始まりの町的な風景が広がっていた。さてそれじゃ僕のマップスキルでアポーッツ、なんちゃてー(笑)。
そんなご都合主人公いてたまるかよ、ふざけんなよマジではらわた煮えくり返るわカスが!なんで異世界でもスマホなんだよ、アプリってなんだよ、そうゆうことになるのはそれしか思いつかないからだろ、そうゆう時こそ聞き込みだろうがよ、はじめから便利な道具使うとか新人に許されると思ってんのかよ足で稼げ足で!!…誰に文句言ってんだろ、我輩。
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「だらしねぇな、しっかりしろよ」笑いながらスパーン!
叩いてくるスタイルだった。
「達者でやれよ、じゃあな」
「あ、あの道、え、おーい、おーい、おおおおおい」
オイイイィ!道を教えろや、何で叩いてワッハッハそんじゃなで行くんだよ、叩かれ損じゃねーか!
仕方ないな、じゃあもう次、次!
ポチ
「どうしたんだね、霧島君。緊急事態かね?」
「すいません、道が分からないんですけど、ナビゲートしてもらえませんか?」
「え、君はじめから人に頼っちゃうタイプ?足で稼がなきゃだめじゃん、これだからゆとりは、fooo」
いいか、道具はこうやって使うんだよ、わかったな!ドヤァ。
松山さんと相談した結果、松山さんから神官、神官から神、神から現地の神官、それから親方に連絡してもらい、お弟子さんが迎えに来てくれることになった。
「よう、お前何世話焼かすんだよトム」
トム!?誰トム?もしかして…俺なん?
「何キョトンとしてんだよ、行くぞ」
そう言って迎えに来てくれたのはガタイのいい、推定年齢13歳くらいの男性だった。もしや、お弟子さんてみんな若いんじゃないか?だとしたら相当俺浮くんじゃない?大丈夫かな、我輩?
「トム!まだ気にしてんのか、自分が老けて見えるからっていつまでも落ち込んでんじゃねーよ。」
変なところで気を回してんじゃーよあの2人、余計な洗脳設定にしやがって。
「うう、でもこれじゃ女の子に相手にしてもらえないよぉ」
はい、こう言えばいいんでしょ!これでいいかな!!
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