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コトのはじめは静かに
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俺の名前は霧島直哉。25歳フリーター、そして彼女いない歴イコール年齢で童貞である。好きな事はアニメ鑑賞、声優ラジオ聴くことぐらい、一人暮らし…こちらに来てからの友人なし。20歳の時に九州の田舎から地方都市の企業に就職したものの職種が自分と合わず2年後に辞職、しかし地元に帰るのは嫌だと感じ、だらだらとフリーター生活を送っているのが、今の現状である。
「あーあ、もう今期のアニメ終わりかよ、pv見るのだりー」
1kのアパートの1室で俺はぼやいた。アニメは、特に深夜アニメは大体ワンクール12話くらいで区切りがついて観たいアニメをpvや作風が好きな製作会社を調べてピックアップしないといけない。全部見るなんて出来ないし、時間の無駄である。やはり人生というものは選択の積み重ねだと思うのだ。
俺はテレビを地上波放送に切り替えて聞き流しながらpvを無料動画投稿サイト内で探すことにした。テレビでは芸能人の不倫や、地球温暖化について何かの権威っぽい人々が議論を交わしていた。相変わらずだ、ナイススタンダード。
「あった、あった。じゃあまずはパート1から行くか。」俺はスマホを横向きにしてpv集を視聴した。
…んー、いいのは1個ぐらいしか無かった。10個くらいアニメpvを観終わったが収穫が少ない。ゲームアプリ原作のアニメや、女性をターゲットにした「はい出ました、イケメンに囲まれてる私」枠アニメ。最近は女性向けアニメがえらく作られている気がする。イケメンと水泳、イケメンとアイドル、イケメンと吸血鬼、イケメンと…どれにつけてもイケメンは金になるらしい。このままだとイケメンで決済する日がきてしまうのかもしれない。俺はコンビニでイケメン払いでと顔面をタッチする客を想像して、一人で笑った。俺は出来ないだろうな、エラーが起きてチャージじゃなくて整形を勧められるかも知れない、コンビニ店員に。きて欲しくないその日をぶんぶんと振り払い、改めてpvから見たいものをピックアップする作業に戻る。剣と魔法、ロリっ子喫茶店、妹ゴリ押し物、料理ものと見せかけて実はラブコメ…今期は中々自分と合うものがない。個人的にはシリアスならシリアス、ラブコメならひたすらラブコメに没頭してほしいのである。なんでも欲張って多要素なものにすると何が主体なの?キャラ?みたいな出来になってしまうのだ。中身のないアニメはすぐ消えてしまう。円盤も売れないし、例えそれをを好きになっても少数派の中の少数派で共感してもらえる機会が限りなく少ない。ラブコメといったらこれだよねとか、そのジャンルの代名詞になるようなアニメが見たい、作画崩壊が無く、しかしCGに頼りきりじゃない、人が書いてるんだ感があるアニメに出会いたいんだ。まあ、とか言って好きな声優さんでてたら即全話見ちゃうんだよな。俺はpv集2、pv集3を
続けて見た。その中でふつふつとある事が俺を苛立たせた。その名は異世界○○。そう、リアルだと社会不適合な引きニートor精悍な自宅警備員の主人公どもが死んで、召喚という形で異世界に行き、好待遇でやりたい放題、やれば出来るんだけど本気出さなくていいかなぁ、あぽーつっ、みたいなものである。出たよ、出た出たやっちゃったよ異世界モノ!!
バン!と俺は机をリモコンで叩いた。「んだよ、チキショウ、チッ」マジで腹が立った。またか、という気持ちとこんなものを面白いと思っている輩が未だにいる現実をどうか嘘であってくれと思う。何が面白いんだ、どれもやる事は同じじゃないか、異世界入場、神様に貰ったクソチートでハイレベルなメス共を侍らせハーレム形成、ちょっと困った時には努力もしないでスキル?を習得し万事解決し、社会的地位まで手に入れ万歳。終わり際になると僕は穏やかな日常が好きなんだとか言う調子こいて主人公…て言う流れなんだろ。走りになった作品のぞいたらあとはパクリじゃねーか。ヒロインが可愛い、戦闘シーンがすごいみたいなもので特徴作っているが内容ははみ出す事なく同じである。そんなことをジャンルだからって流してアニメ制作だと?ムリ、ムリムリ、中2から深夜アニメを見てきた俺からするとクソ過ぎである。こんなものはやがてMADの素材になって消費されていくのだ。はぁ、異世界より魔法少女ものとかの方がまだ見応えがあるのにな。
結果、今期見るアニメは7本くらいになった。ロリバスケ、メカ専門の学園が舞台のラブコメ、etc…。まぁこんなもんだろと自分をなぁなぁで納得させ、俺はHDDの中身を整理して準備を済ませた。時計を見るとバイトの時間が迫っているので急いで支度をし、原付に乗ってアパートから離れた。今日も8時間、働くぞ、おー!
ひたすらに乗せていく、それが俺に許された唯一の作業である。コンビニで売られるであろうミートパスタのうえに俺はひたすら透明な蓋を被せていく作業を任されている。太鼓の達人ならコンボ数は半端ではない。俺もコンボ数えてるだけで飯をくっていきたいドン。
「キリシマさーん、タバコよ」
「俺、タバコ吸わないから。休憩っていってよ、ダンさん。」
同じくバイトであるベトナム人のダンさんが、休憩のお知らせをしてくれた。このバイトには日本人の方が少ない、少し高時給でシフトの幅が広いところが外国の方に受けがいいみたいだ。ダンさんの他にカイさん、チョウさんと知っているだけで3人のベトナム男性がいる。ちなみに日本語は3人ともある程度喋れて、俺はバイトに入った当初、彼女いないんですか、やっぱりねと言われた。嘘でもいるといえば良かった、この後悔は今でも俺の中で根強く残っている。
ダンさんとバトンタッチをして休憩所に入り休憩を取った。ミートの次は明太子ソースぬりぬり、その後は漬物を載せてまたコンボを稼がなければならない。あー、だりーわ。
先程入口のそばで買ったコーラを飲み干し、天井を仰ぐ。ずっと俺はこのままなのだろうか。じじいになるまでずっと音ゲーじみたライン作業…泣ける。いや1周まわって笑けるわ。
「バイト…変えたいなぁ」
そもそも外国人に囲まれて作業してるとすごく心細いんだよ、これは天啓に近いものがあるに違いない。俺はバイトを探すことにした。
バイトを終えて原付に乗り、近くのコンビニに寄ることにした。
「腹減ったし、なんか食べるかな」
時刻は8時前くらいで晩御飯の時間だが、食材はあるので軽いものを食べることする。
「コロッケかな、それともからあげかな」
「私だったら、アメリカンドッグ一択ですな」
突然、知らない中年男性に話しかけられてしまい、俺はビクっと仰け反ってしまった。
「なんですか急に。」
「迷ってるようだから、選択肢を推してみたんです。ほらもし知らないダンス踊らないといけない時、前の人がいたらその人のまね、するでしょ」
「それとあなたが俺に話しかけるのは別件だと思いますが。」
でも俺はアメリカンドッグを選んで食べることにした。後ろに列が出来ていたから焦ってしまったのである。
会計を済ませば先程の男は、見なくてもからるが得意そうな顔である。しかしほらやっぱりなんて事を言うでもないので、俺も何も言わないことにした。男はドラえもんかと突っ込みたくなる真っ青なスーツに真っ赤な蝶ネクタイ、蛍光色の派手なスニーカーというチグハグな格好だった。そこに得意げな顔がくれば…ドラえもんやないか。
「どうしたんだい」
いや、その後にはのび太くんて言わへんのかいと内心思ったが飲み込み、俺はこのヘンテコな中年に悪戯なこころを遊ばせることにした。
「あのさおじさん」
「なんだい」
だからその後にはのび太くんだろうが!
じゃなくてだな、
「俺さ、バイトを探してるんだよ、いいバイト知らない?」
「バイト?君は大学生なのかい?」
「フリーターです。でも今やってるバイトはなんか詰んでて。もっと、刺激的なものがしたいんだ。そんでなんかアイデアないかなって」
すると男はがばっと俺の肩を掴むと、目をランランに輝かせ、ニヤリと笑った。なんだこのおじさん、キモい。
「それなら、いいのがあるよ。君今から付いて来ないか。私は今丁度バイトを探してたんだ、内容は後で話す、けどこれだけは保証できる…すごく刺激的なバイトでさ、飽きなんてこない、君にうってつけなんだ。」獲物を見つけた肉食獣のような男の食いつきぶりに、俺はメンタルで負けたのかもしれない。
それとも刺激的で飽きの来ないなんていう魅力的な言葉が俺を惑わせたか、俺は男の車の後ろについて行く形で原付に乗り、話を聞く事にした。
「あーあ、もう今期のアニメ終わりかよ、pv見るのだりー」
1kのアパートの1室で俺はぼやいた。アニメは、特に深夜アニメは大体ワンクール12話くらいで区切りがついて観たいアニメをpvや作風が好きな製作会社を調べてピックアップしないといけない。全部見るなんて出来ないし、時間の無駄である。やはり人生というものは選択の積み重ねだと思うのだ。
俺はテレビを地上波放送に切り替えて聞き流しながらpvを無料動画投稿サイト内で探すことにした。テレビでは芸能人の不倫や、地球温暖化について何かの権威っぽい人々が議論を交わしていた。相変わらずだ、ナイススタンダード。
「あった、あった。じゃあまずはパート1から行くか。」俺はスマホを横向きにしてpv集を視聴した。
…んー、いいのは1個ぐらいしか無かった。10個くらいアニメpvを観終わったが収穫が少ない。ゲームアプリ原作のアニメや、女性をターゲットにした「はい出ました、イケメンに囲まれてる私」枠アニメ。最近は女性向けアニメがえらく作られている気がする。イケメンと水泳、イケメンとアイドル、イケメンと吸血鬼、イケメンと…どれにつけてもイケメンは金になるらしい。このままだとイケメンで決済する日がきてしまうのかもしれない。俺はコンビニでイケメン払いでと顔面をタッチする客を想像して、一人で笑った。俺は出来ないだろうな、エラーが起きてチャージじゃなくて整形を勧められるかも知れない、コンビニ店員に。きて欲しくないその日をぶんぶんと振り払い、改めてpvから見たいものをピックアップする作業に戻る。剣と魔法、ロリっ子喫茶店、妹ゴリ押し物、料理ものと見せかけて実はラブコメ…今期は中々自分と合うものがない。個人的にはシリアスならシリアス、ラブコメならひたすらラブコメに没頭してほしいのである。なんでも欲張って多要素なものにすると何が主体なの?キャラ?みたいな出来になってしまうのだ。中身のないアニメはすぐ消えてしまう。円盤も売れないし、例えそれをを好きになっても少数派の中の少数派で共感してもらえる機会が限りなく少ない。ラブコメといったらこれだよねとか、そのジャンルの代名詞になるようなアニメが見たい、作画崩壊が無く、しかしCGに頼りきりじゃない、人が書いてるんだ感があるアニメに出会いたいんだ。まあ、とか言って好きな声優さんでてたら即全話見ちゃうんだよな。俺はpv集2、pv集3を
続けて見た。その中でふつふつとある事が俺を苛立たせた。その名は異世界○○。そう、リアルだと社会不適合な引きニートor精悍な自宅警備員の主人公どもが死んで、召喚という形で異世界に行き、好待遇でやりたい放題、やれば出来るんだけど本気出さなくていいかなぁ、あぽーつっ、みたいなものである。出たよ、出た出たやっちゃったよ異世界モノ!!
バン!と俺は机をリモコンで叩いた。「んだよ、チキショウ、チッ」マジで腹が立った。またか、という気持ちとこんなものを面白いと思っている輩が未だにいる現実をどうか嘘であってくれと思う。何が面白いんだ、どれもやる事は同じじゃないか、異世界入場、神様に貰ったクソチートでハイレベルなメス共を侍らせハーレム形成、ちょっと困った時には努力もしないでスキル?を習得し万事解決し、社会的地位まで手に入れ万歳。終わり際になると僕は穏やかな日常が好きなんだとか言う調子こいて主人公…て言う流れなんだろ。走りになった作品のぞいたらあとはパクリじゃねーか。ヒロインが可愛い、戦闘シーンがすごいみたいなもので特徴作っているが内容ははみ出す事なく同じである。そんなことをジャンルだからって流してアニメ制作だと?ムリ、ムリムリ、中2から深夜アニメを見てきた俺からするとクソ過ぎである。こんなものはやがてMADの素材になって消費されていくのだ。はぁ、異世界より魔法少女ものとかの方がまだ見応えがあるのにな。
結果、今期見るアニメは7本くらいになった。ロリバスケ、メカ専門の学園が舞台のラブコメ、etc…。まぁこんなもんだろと自分をなぁなぁで納得させ、俺はHDDの中身を整理して準備を済ませた。時計を見るとバイトの時間が迫っているので急いで支度をし、原付に乗ってアパートから離れた。今日も8時間、働くぞ、おー!
ひたすらに乗せていく、それが俺に許された唯一の作業である。コンビニで売られるであろうミートパスタのうえに俺はひたすら透明な蓋を被せていく作業を任されている。太鼓の達人ならコンボ数は半端ではない。俺もコンボ数えてるだけで飯をくっていきたいドン。
「キリシマさーん、タバコよ」
「俺、タバコ吸わないから。休憩っていってよ、ダンさん。」
同じくバイトであるベトナム人のダンさんが、休憩のお知らせをしてくれた。このバイトには日本人の方が少ない、少し高時給でシフトの幅が広いところが外国の方に受けがいいみたいだ。ダンさんの他にカイさん、チョウさんと知っているだけで3人のベトナム男性がいる。ちなみに日本語は3人ともある程度喋れて、俺はバイトに入った当初、彼女いないんですか、やっぱりねと言われた。嘘でもいるといえば良かった、この後悔は今でも俺の中で根強く残っている。
ダンさんとバトンタッチをして休憩所に入り休憩を取った。ミートの次は明太子ソースぬりぬり、その後は漬物を載せてまたコンボを稼がなければならない。あー、だりーわ。
先程入口のそばで買ったコーラを飲み干し、天井を仰ぐ。ずっと俺はこのままなのだろうか。じじいになるまでずっと音ゲーじみたライン作業…泣ける。いや1周まわって笑けるわ。
「バイト…変えたいなぁ」
そもそも外国人に囲まれて作業してるとすごく心細いんだよ、これは天啓に近いものがあるに違いない。俺はバイトを探すことにした。
バイトを終えて原付に乗り、近くのコンビニに寄ることにした。
「腹減ったし、なんか食べるかな」
時刻は8時前くらいで晩御飯の時間だが、食材はあるので軽いものを食べることする。
「コロッケかな、それともからあげかな」
「私だったら、アメリカンドッグ一択ですな」
突然、知らない中年男性に話しかけられてしまい、俺はビクっと仰け反ってしまった。
「なんですか急に。」
「迷ってるようだから、選択肢を推してみたんです。ほらもし知らないダンス踊らないといけない時、前の人がいたらその人のまね、するでしょ」
「それとあなたが俺に話しかけるのは別件だと思いますが。」
でも俺はアメリカンドッグを選んで食べることにした。後ろに列が出来ていたから焦ってしまったのである。
会計を済ませば先程の男は、見なくてもからるが得意そうな顔である。しかしほらやっぱりなんて事を言うでもないので、俺も何も言わないことにした。男はドラえもんかと突っ込みたくなる真っ青なスーツに真っ赤な蝶ネクタイ、蛍光色の派手なスニーカーというチグハグな格好だった。そこに得意げな顔がくれば…ドラえもんやないか。
「どうしたんだい」
いや、その後にはのび太くんて言わへんのかいと内心思ったが飲み込み、俺はこのヘンテコな中年に悪戯なこころを遊ばせることにした。
「あのさおじさん」
「なんだい」
だからその後にはのび太くんだろうが!
じゃなくてだな、
「俺さ、バイトを探してるんだよ、いいバイト知らない?」
「バイト?君は大学生なのかい?」
「フリーターです。でも今やってるバイトはなんか詰んでて。もっと、刺激的なものがしたいんだ。そんでなんかアイデアないかなって」
すると男はがばっと俺の肩を掴むと、目をランランに輝かせ、ニヤリと笑った。なんだこのおじさん、キモい。
「それなら、いいのがあるよ。君今から付いて来ないか。私は今丁度バイトを探してたんだ、内容は後で話す、けどこれだけは保証できる…すごく刺激的なバイトでさ、飽きなんてこない、君にうってつけなんだ。」獲物を見つけた肉食獣のような男の食いつきぶりに、俺はメンタルで負けたのかもしれない。
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