10 / 21
受験よりも難しいもの。
第十話 持たざる国の天使より 修学旅行First eps.
しおりを挟む
12月17日。来たる明日は修学旅行。中学校生活の一大イベント。3泊4日のイベントは大阪の宿舎で泊まり、奈良、京都、兵庫を旅する。その中で笑いあり、涙あり恋愛ありを過ごす。そういうのが大好きなお年頃の学生にはいかにこのイベントを待ち望んでいただろうか。
「もう寝るね!おやすみー!」
親「はーい。しっかり寝なさいよー。」
ベットの中に潜る。最初はやっぱり冷たい。
ある程度経って体温であったまった布団がある寝室の明かりを消す。目を瞑って寝ようとするけど、考え事してる脳がいて寝れないや。
柚愛が部屋に来て、布団の中で…ああ、やばい考えたくないけど…もう!!!
そんなこと繰り返して、1時間か経って、ようやく寝れた。
『ピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!』
アラームの轟音が僕を起きさせてくれる。もう準備万端すぎるリュックを眺めて、朝食を取る。もう一度リュックを眺めてる。そうやってもう出発する時間。
『行ってきまーす!!!』
小学生の時の修学旅行は親と離れるのが恋しくてしょうがなかった。中学生は楽しみしかない。胸の高揚をそのまに軽快な足取りで学校へ。
「榎本ーー!」
榎本「社!おはよ!」
「おはよう!早く行くぞ!」
榎本「お、おう。」
今日の僕はいつにも増して気分がいい。いつまでこの楽しみが続くのだろう。
榎本「社、ちょっとはえーよ!お前今日すげえ別人みたい。」
「ほら、もっとペース上げて!」
榎本「早い!」
学校に着く。僕と榎本以外にいる人はいなかった。TOPワンツーゴール。
3分すると、ぼちぼちと人が集まってきた。僕らの班員もちょびちょび。
柚愛「こーたろー!おはよっ!」
「あー!柚愛!おはよー。」
柚愛「時間なかったから髪の毛整えきれてないけど大丈夫かな?」
左の方が少し跳ねてた。こういう時どうしよう…
「う、うん。大丈夫だよ!全然。ぜんぜん。」
柚愛「何?なんか変なの?」
「wwwwww。うん。ぜんぜんw」
柚愛「なんかあるでしょ!」
「なんも?!」
柚愛「もう!こーたろー!」
榎本「お前ら、らぶらぶやな。見てて可愛い。」
『可愛くねえよ!』
榎本「ww。はいはい。』
気づいたら7時半。もうバスも着いて、座席の乗る時。
『バスに乗るぞー!』
僕は中林、陣内の前で、柚愛と伊丹さんの後ろ。隣は榎本。
『行ってきまーす!』
バスが出発し、豊川の見慣れた景色から、高速に乗っていき見慣れない景色に変わる。朝、晴天の夜空に高速道路。気分がさらに高揚する。
榎本「あ、そーだ!俺トランプ持ってきたからトランプしようぜ!」
「OK!」
柚愛「私もやる!」
伊丹「私も!」
修学旅行名物、トランプで幕が開ける。ババ抜き、セブンブリッジとかしたけど、ほとんどぼろ負け。だけど心は晴れ晴れ。
ちょっとすると、映画が流れた。『天気の子』。みんな首あげて画面見てる。
見ていると、外は雪が降っていた。おそらく今は滋賀県。
ちょうど天気の子が終わると、ビル群立ち並ぶ大阪になっていた。
大阪に着くともうお昼。1日目の昼は大阪のお好み焼き屋。
元大阪住みの榎本がお好み焼きをひっくり返す。
「あっつ!これやばい!」
岡村「うわ!あっついな!」
榎本「うん、こんなもんだな。我ながら力作。」
「榎本すげえ。」
お昼を食べると、歩いて宿舎へ移動する。そしてこの日は日本一高いビル、あべのハルカスへ行く。
この歩いてる時間でさえ無駄にしたくない。
宿舎に着き、荷物を下ろす。
みんな他のところに行ってると。こんこんとノックオンがした。
「おお。柚愛!」
柚愛「こーたろーもう来ちゃった。」
2人っきりの部屋で寝そべり、語る。
柚愛「なんか、もう終わっちゃうんだって思うよね。」
「わかる。もっと一緒にいたい。」
柚愛「私も。」
弱く抱き合った、あの時間。
I wanna be with you.
「もう寝るね!おやすみー!」
親「はーい。しっかり寝なさいよー。」
ベットの中に潜る。最初はやっぱり冷たい。
ある程度経って体温であったまった布団がある寝室の明かりを消す。目を瞑って寝ようとするけど、考え事してる脳がいて寝れないや。
柚愛が部屋に来て、布団の中で…ああ、やばい考えたくないけど…もう!!!
そんなこと繰り返して、1時間か経って、ようやく寝れた。
『ピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!』
アラームの轟音が僕を起きさせてくれる。もう準備万端すぎるリュックを眺めて、朝食を取る。もう一度リュックを眺めてる。そうやってもう出発する時間。
『行ってきまーす!!!』
小学生の時の修学旅行は親と離れるのが恋しくてしょうがなかった。中学生は楽しみしかない。胸の高揚をそのまに軽快な足取りで学校へ。
「榎本ーー!」
榎本「社!おはよ!」
「おはよう!早く行くぞ!」
榎本「お、おう。」
今日の僕はいつにも増して気分がいい。いつまでこの楽しみが続くのだろう。
榎本「社、ちょっとはえーよ!お前今日すげえ別人みたい。」
「ほら、もっとペース上げて!」
榎本「早い!」
学校に着く。僕と榎本以外にいる人はいなかった。TOPワンツーゴール。
3分すると、ぼちぼちと人が集まってきた。僕らの班員もちょびちょび。
柚愛「こーたろー!おはよっ!」
「あー!柚愛!おはよー。」
柚愛「時間なかったから髪の毛整えきれてないけど大丈夫かな?」
左の方が少し跳ねてた。こういう時どうしよう…
「う、うん。大丈夫だよ!全然。ぜんぜん。」
柚愛「何?なんか変なの?」
「wwwwww。うん。ぜんぜんw」
柚愛「なんかあるでしょ!」
「なんも?!」
柚愛「もう!こーたろー!」
榎本「お前ら、らぶらぶやな。見てて可愛い。」
『可愛くねえよ!』
榎本「ww。はいはい。』
気づいたら7時半。もうバスも着いて、座席の乗る時。
『バスに乗るぞー!』
僕は中林、陣内の前で、柚愛と伊丹さんの後ろ。隣は榎本。
『行ってきまーす!』
バスが出発し、豊川の見慣れた景色から、高速に乗っていき見慣れない景色に変わる。朝、晴天の夜空に高速道路。気分がさらに高揚する。
榎本「あ、そーだ!俺トランプ持ってきたからトランプしようぜ!」
「OK!」
柚愛「私もやる!」
伊丹「私も!」
修学旅行名物、トランプで幕が開ける。ババ抜き、セブンブリッジとかしたけど、ほとんどぼろ負け。だけど心は晴れ晴れ。
ちょっとすると、映画が流れた。『天気の子』。みんな首あげて画面見てる。
見ていると、外は雪が降っていた。おそらく今は滋賀県。
ちょうど天気の子が終わると、ビル群立ち並ぶ大阪になっていた。
大阪に着くともうお昼。1日目の昼は大阪のお好み焼き屋。
元大阪住みの榎本がお好み焼きをひっくり返す。
「あっつ!これやばい!」
岡村「うわ!あっついな!」
榎本「うん、こんなもんだな。我ながら力作。」
「榎本すげえ。」
お昼を食べると、歩いて宿舎へ移動する。そしてこの日は日本一高いビル、あべのハルカスへ行く。
この歩いてる時間でさえ無駄にしたくない。
宿舎に着き、荷物を下ろす。
みんな他のところに行ってると。こんこんとノックオンがした。
「おお。柚愛!」
柚愛「こーたろーもう来ちゃった。」
2人っきりの部屋で寝そべり、語る。
柚愛「なんか、もう終わっちゃうんだって思うよね。」
「わかる。もっと一緒にいたい。」
柚愛「私も。」
弱く抱き合った、あの時間。
I wanna be with you.
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
雪の日に
藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。
親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。
大学卒業を控えた冬。
私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ――
※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。
P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ
汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。
※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる