9 / 21
受験よりも難しいもの。
第九話 中学生で居たくなる。
しおりを挟む
中学生生活の中で最も大規模なイベント。「修学旅行」まで残すところ後2週間となった。
しかし浮かれる訳にはいかない。というかいけない。なぜなら高校受験が控えているからだ。僕は彼女と一緒の高校に行くという思いで偏差値66の県立、明保野中央高校を目指しているため、1日5~7時間は机に向かっている。
だからこの前の塾の模試も偏差値61、明保野中央C判定まできた。B判まで来ればいいんだけど…
ある日の金曜日のこと。5時間目の保健体育の時間。男子は長距離走で、女子は走り高跳びをする予定だった。
着替えて玄関に行くと、柚愛が玄関前にいた。
「あ、やっほー!」
柚愛「やっほー!あのさ、今度の土曜日、服買いに行かない?」
「う、うん。いいよー。1時駅前ね!」
柚愛「うん!またね!頑張ってね~。」
榎本「服買いにデート!?頑張れよ社!」
「うるせぇなぁ!頑張るよ⭐︎」
こんな中学生らしくしてるのも後数ヶ月か。そう思うとなんだか悲しくなってくる。
5キロを全力で走る。結構走ってヨロヨロになってきていた。
柚愛「こーたろー!頑張ってぇ!!」
首を縦に振る。最後のラストスパートをかける。
伊丹「社くん頑張ってるよ。柚愛も積極的だねぇ。」
柚愛「まあね。こーたろーあんな走り方だらしないよ!」
伊丹「こーたろーのこと好きすぎじゃない?」
柚愛「んもぅー。」
1番、2番と続々にゴールしている。あと一周で僕もゴールできる。必死に足を動かす。息がさらに荒くなる。
『社、ゴール。17分55秒。』
え?18分切り?まじで言ってる?普段の僕は運動が苦手なのでこれは奇跡としか言えない。
榎本「社、すげえ頑張ったじゃん。ちな俺は16分33秒ね。」
「はやー!でも、頑張ったでしょ!」
立てるのがやっとな状況の中で、柚愛の方見てピースサインを送った。そしたら、ピースが返ってきたんだ。
こうやってまた青春の1ページが書き留められながら今日は終わった。
ー翌日ー
この日は服を買うデートに行く。1時ちょうどに駅に着く。遅れて柚愛が来た。
柚愛「ごめん遅れて。ちょっと寝ちゃった。」
「全然いいよ。電車来そうだから急ごう。」
手を引っ張って階段を上る。改札をくぐって電車の中へギリギリで入った。
柚愛「手痛かったんだけど!もう。こーたろー!」
「ごめんごめん。でも乗れたじゃん。」
JR飯田線ここ東上駅から4駅ほど離れた豊川駅まで行く。豊川市の町並みを駆けていく姿を横目に柚愛が静かに寝てた。ふとすると柚愛の頭が僕の肩に乗った。きゅっと顔が照れる。こんな時間が永遠に続いたらいいけどなぁ。
豊川駅に着いたので、柚愛を起こして、ショッピングセンターへ向かう。
ショッピングセンターに向かうと、柚愛が一気に目を覚ましたのか、自分の行きたい所へ走った。
柚愛「わー!こーたろー!ちょっと待ってて。」
そういいお店の中へ入ると、服を2着持って来た。
柚愛「どっちがいいかな?肌色と藍色なんだけどさ。」
(えー!これってどうしようかな。どういえばいい?!)
苦渋の決断の末「全部着ても似合うと思うよ。」
という事にした。
柚愛「えー!どっちがいいの!?もう藍色のにするね!」
「うん、わかったよー。」
次は僕のターン。仕返しがしたいので、これまた白と黒の服を持って柚愛に言う事にした。あのフレーズを!
「どっちがいいかな?」
柚愛「え?全部似合うと思うけ…
「結局どっちがいいの?!」
柚愛「もうぅ!こーたろー!」
最後に別のお店で別の服を買う事にした。
柚愛「ねぇ、お揃いの服、買わない?この黄土色の服、一緒に着よう!」
「うん。試着するね、(試着)どう?」
柚愛「えー!すっごい似合う!」
こう勧められて、お揃いの服を買う事にした。めっちゃ恥ずかしかった。
帰りの電車で。僕はある案が思い浮かんだので提案する事にした。
「修学旅行さ、これ着ていかない?」
柚愛「え?まじで言ってる?こーたろーがいうなら、いいよ。」
「決まりね!修学旅行、楽しみだね。」
柚愛「うん!楽しみ!」
帰りの電車の中で、2人夢ふくらんだ、あの日。
I just wanna be with you.
しかし浮かれる訳にはいかない。というかいけない。なぜなら高校受験が控えているからだ。僕は彼女と一緒の高校に行くという思いで偏差値66の県立、明保野中央高校を目指しているため、1日5~7時間は机に向かっている。
だからこの前の塾の模試も偏差値61、明保野中央C判定まできた。B判まで来ればいいんだけど…
ある日の金曜日のこと。5時間目の保健体育の時間。男子は長距離走で、女子は走り高跳びをする予定だった。
着替えて玄関に行くと、柚愛が玄関前にいた。
「あ、やっほー!」
柚愛「やっほー!あのさ、今度の土曜日、服買いに行かない?」
「う、うん。いいよー。1時駅前ね!」
柚愛「うん!またね!頑張ってね~。」
榎本「服買いにデート!?頑張れよ社!」
「うるせぇなぁ!頑張るよ⭐︎」
こんな中学生らしくしてるのも後数ヶ月か。そう思うとなんだか悲しくなってくる。
5キロを全力で走る。結構走ってヨロヨロになってきていた。
柚愛「こーたろー!頑張ってぇ!!」
首を縦に振る。最後のラストスパートをかける。
伊丹「社くん頑張ってるよ。柚愛も積極的だねぇ。」
柚愛「まあね。こーたろーあんな走り方だらしないよ!」
伊丹「こーたろーのこと好きすぎじゃない?」
柚愛「んもぅー。」
1番、2番と続々にゴールしている。あと一周で僕もゴールできる。必死に足を動かす。息がさらに荒くなる。
『社、ゴール。17分55秒。』
え?18分切り?まじで言ってる?普段の僕は運動が苦手なのでこれは奇跡としか言えない。
榎本「社、すげえ頑張ったじゃん。ちな俺は16分33秒ね。」
「はやー!でも、頑張ったでしょ!」
立てるのがやっとな状況の中で、柚愛の方見てピースサインを送った。そしたら、ピースが返ってきたんだ。
こうやってまた青春の1ページが書き留められながら今日は終わった。
ー翌日ー
この日は服を買うデートに行く。1時ちょうどに駅に着く。遅れて柚愛が来た。
柚愛「ごめん遅れて。ちょっと寝ちゃった。」
「全然いいよ。電車来そうだから急ごう。」
手を引っ張って階段を上る。改札をくぐって電車の中へギリギリで入った。
柚愛「手痛かったんだけど!もう。こーたろー!」
「ごめんごめん。でも乗れたじゃん。」
JR飯田線ここ東上駅から4駅ほど離れた豊川駅まで行く。豊川市の町並みを駆けていく姿を横目に柚愛が静かに寝てた。ふとすると柚愛の頭が僕の肩に乗った。きゅっと顔が照れる。こんな時間が永遠に続いたらいいけどなぁ。
豊川駅に着いたので、柚愛を起こして、ショッピングセンターへ向かう。
ショッピングセンターに向かうと、柚愛が一気に目を覚ましたのか、自分の行きたい所へ走った。
柚愛「わー!こーたろー!ちょっと待ってて。」
そういいお店の中へ入ると、服を2着持って来た。
柚愛「どっちがいいかな?肌色と藍色なんだけどさ。」
(えー!これってどうしようかな。どういえばいい?!)
苦渋の決断の末「全部着ても似合うと思うよ。」
という事にした。
柚愛「えー!どっちがいいの!?もう藍色のにするね!」
「うん、わかったよー。」
次は僕のターン。仕返しがしたいので、これまた白と黒の服を持って柚愛に言う事にした。あのフレーズを!
「どっちがいいかな?」
柚愛「え?全部似合うと思うけ…
「結局どっちがいいの?!」
柚愛「もうぅ!こーたろー!」
最後に別のお店で別の服を買う事にした。
柚愛「ねぇ、お揃いの服、買わない?この黄土色の服、一緒に着よう!」
「うん。試着するね、(試着)どう?」
柚愛「えー!すっごい似合う!」
こう勧められて、お揃いの服を買う事にした。めっちゃ恥ずかしかった。
帰りの電車で。僕はある案が思い浮かんだので提案する事にした。
「修学旅行さ、これ着ていかない?」
柚愛「え?まじで言ってる?こーたろーがいうなら、いいよ。」
「決まりね!修学旅行、楽しみだね。」
柚愛「うん!楽しみ!」
帰りの電車の中で、2人夢ふくらんだ、あの日。
I just wanna be with you.
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる