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第十二話
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観客は上を向いてざわついている。それほどまでに彼の放つ不審なオーラは大きかった。
瞬きをしたほんの一瞬でフードを被ったその男は視界から姿を消した。
そして次の瞬間、武舞台が轟音を響かせると共に土煙が上がった。
もう一度瞬きをすると土煙の中から漆黒の剣を持った男が飛び出してきた。
僕はとっさにサクスムを振り払い、剣を抜いた。
刹那、剣と剣のぶつかり合うキィンという甲高い音が周囲に鳴り響く。
「愚者、愚者、愚者、愚者!!!!」
黒いフードの中から見える彼の瞳には狂気が宿っていた。
僕はその狂気に怯むように力の競り合いに押し負ける。
「ぐうぅ……」
奴に対して跪くような姿勢を取りながら首元に捩じ込まれる剣を必死に押さえる。
観客の混乱に対し父上は動かない。まるで僕に委ねているかのように。
「愚者ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
奴が怒号を上げると同時、どこからともなく発生した風によってフードが捲れる。
そこにあったのは予想通りの顔だった。
外れてほしかった予想は簡単に現実となったのだ。
「お前、何してるんだ」
うめくように上げた僕の声を無視するように彼は首に剣を押し当てた。
必死に押さえるものの、僕自身の剣が僕の首を切る。
彼は何かおかしい。そう思った瞬間、サクスムが動き出した。
「我が敵を断罪する鋼鉄の礫を放て。鋼鉄の弾丸」
そう唱えた瞬間、サクスムの手のひらから岩石が放出された。
「邪魔するなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
彼が叫ぶと同時、僕にかけられていた力はゼロになり、代わりにサクスムが放った岩石に矛先が向いた。
彼に放たれた鋼鉄のような岩石。それを彼はいとも簡単に切り裂いてみせた。
「死ねぇぇ!!!!」
そう叫ぶと彼はサクスムに斬りかかった。
当然サクスムはそれを剣で防ごうとする。しかし次の瞬間、誰も予想だにしないことが起きた。
「がっ……ぁ」
サクスムの剣が真っ二つに割れ、胴体を斬られたのだ。
その状況に観客は悲鳴を上げ、会場から逃げ始めた。
「愚者ぁーーーーーーー!!!!!!」
そう言うと彼は今度は僕に斬りかかる。
僕は咄嗟に剣を構えながら距離を詰める。
「殺す、殺す、殺すぅぅあぁぁぁ!!!!」
純粋な悪意を込められた一撃を必死に受け止めるも、それは重たかった。
「ぐがぁっ」
剣を弾かれたと同時に僕の身体は斬られてしまった。先ほどの戦闘ですでに限界を迎えていた僕の身体は、そこで糸が切れたように倒れてしまった。
「うぅっ……」
唸りながら剣を拾おうとする僕の手を奴は踏みつけた。
「あぁっっ……」
情けなく声を上げると同時、彼が高笑いを響かせた。
「ははっ!!!ははははははっ。見ろよ!皆俺様にひれ伏してやがる。そうだよ、俺様は強いんだ。こんな愚者なんかよりもずっとなぁ!!」
言い終えると奴は僕の肩を剣で刺した。
「あぁぁぁぁっっ」
痛い、痛い。燃えるような灼熱感。そして何より奴の漆黒の剣が放つ邪気が身体を侵していく。
自分に対する嫌悪感が増して、抵抗する気力が無くなっていく。
あぁ、僕は無力だ。
「ラディウスー!!!!!」
レントが観客席最前列から叫んだ。
そして次の瞬間、叫ぶように唱えた。
「炎渦!!!!」
レントの手のひらから放たれた渾身の魔法。奴はそれすらも簡単に切り裂いてみせた。
「邪魔すんなって言ってんだよ!!!!レントぉぉぉぉ!!!!」
奴は叫ぶと僕の肩から剣を抜き、レントの方へ走り出した。
次の瞬間、奴とレントの剣が衝突する。と思った。
「そこまでだ」
間に割って入った一人の男がいた。
威厳と気品に溢れた衣を纏う彼は、僕の父上だった。
「陛下……」
威圧感のあるその姿には狂った彼ですら剣を下げた。
「陛下、避けてください。コイツは俺がぶっ倒します」
レントはそう言って剣を構えた。だが、それすらも父上は制止した。
「やめなさい。今の彼は君には荷が重すぎる」
陛下の言葉に彼は高笑いしながら言った。
「そうだよレントぉぉ!!今の俺様は最強なんだぁ!!誰も勝てやしねえ!!俺様が一番強えんだよぉぉぉ!!!」
彼はそう言うとあろうことか父上にすらその刃を向けた。
父上はため息をつきながら背中から何かを取り出した。
その何かは、彼に遮られて見ることができなかった。
「雷帝の息吹」
父上の呟きと同時、目を焼くような閃光が周囲に走った。そして、遅れて雷鳴が轟く。
次の瞬間には彼のマントは燃え尽きていて、その上半身があらわになっている。
「がっ……あっ、あぁぁ……」
唸り声を上げながらよろめく彼の腕には黒色の紋様が刻まれていた。
「それは……」
父上が何かを言いかけた瞬間、部舞台の端から声がした。
「あ~あ、マジ?そいつ割と強かったと思うんだけどなぁ。流石は国王ってとこかぁ?」
その言葉の主は彼と同じ黒いマントを羽織っていて、風によって揺らめくマントの中からは紫色の紋様と骨の兜がチラチラと見えている。
「貴様は、まさか―」
父上が振り返ると同時、奴が声を上げた。
「あー、はい。ストップ、ストップ。まだ正体明かすには速いってぇ」
奴の発言に対して彼が反応する。
「おい、お前ぇ!!こんなの聞いてないぞ!!」
それに対して奴は舌打ちをしながら呟く。
「うるせえなぁ。負け犬は吠えんじゃねぇよ」
そして次の瞬間、彼が音もなく場外に飛んだ。
「ごばぁっ」
観客席に衝突すると同時に彼が吐血した。加えて周囲には背中からあふれ出したと思われる血が染み込んでいく。
その光景を僕は父上の後ろでただひたすらに見ることしかできなかった。
父上が下手に動けないのも僕とレントを庇っているせいだろうか。そんな事を考えていると奴が口を開いた。
「あ~あ、グロっ。さてと、俺はアイツの力を回収したいんだが、そうはいかねぇよなぁ?」
「当たり前だ。貴様はここで殺す」
父上らしからぬ荒々しい言葉遣いで言った。
「んー。今あんたと戦うと流石に死ねるなぁ。ってことで、ほら、土産だ」
奴がそう言うと同時に武闘場の壁から何かが貫通してきた。
貫通してきたそれは、そのまま部舞台の端に力無く転がった。
それは、人だった。もっと言えばそれは……。
「ルクス!!!!」
僕は叫んだ。ルクスはボロボロだった。
あんなに着飾っていた黒のロングコートも至るところが破れ、すでにコートとは言えないものになっている。さらに、顔も含めた全身が血塗れで、周囲には血が溢れ出ている。すでに一刻を争う状況なのは誰の目から見ても明らかだ。
「おい、何やってんだ。さっさとかえんぞ」
風穴の空いた武闘場に堂々と入ってくるソイツは、巨大な暗黒の斧を抱えていた。
顔は甲冑に覆われていてよく見えない。だが、奴の全身が返り血で塗れているということだけは確かだ。
「うるせえなぁ。今帰るとこなんだよ。んじゃあまぁ、そういうことで。お人好しのお前らはソイツ見捨てらんねえだろ?」
そう言って奴は血塗れのルクスを指差した。
父上もそれには血が出るほど拳を強く握っている。
「分かった。さっさと帰れ」
「父上!!」
「陛下!!」
俺とレントは同時に叫んだ。しかし父上はそれに「黙れ!!」と声を上げる。
「あいつらを倒すのには時間がかかる。そんなことをしていればルクスは助からない。ここは諦めるしかないんだ」
父上の言葉に奴はいやらしい笑みを浮かべた。
「そうそう、大人しく見逃してくれよ~」
そう言うと奴は冷静に漆黒の剣を奪い、同時に身体の紋様も吸い取ってしまった。
「んじゃ、お疲れ~」
そう言うと奴らは消えてしまった。
僕達は慌ててルクスに駆け寄る。
「ルクス!!ルクス!!!」
僕の叫びにルクスは血を吐いた。
「ゴフッ……。ラディ……ウス。無事か……」
「僕は大丈夫だ。それよりもルクスが」
「お前に……心配されるほど……ゴブッ……」
僕達の会話を遮って父上がルクスを持ち上げた。
「無駄口は叩かなくていい。さっさと治療だ」
「陛下……。陛下が運んでくれるなら……何とかなるなぁ……ゴフッ……」
そう言うとルクスは意識を手放した。力の抜けたルクスの手はぶらぶらと垂れ下がり、揺れている。
その光景に僕は恐怖の念を抱いた。
名も知らぬ彼にすら敵わなかったのに、奴らはそれよりも強い。そして、事情はどうだったとしてもルクスにすらここまでの深手を与えているのだ。
怖い。怖い。怖い。考えるだけで呼吸が乱れる。
「ラディウス」
僕の思考を切り裂くように父上が声を発した。
「はい、父上」
僕の言葉に返ってきたのは、想像にもない一言だった。
「よくやった」
たった一言そう呟くと、父上は雷を纏い、光の速さでその場を去った。
そして、その場には血痕と僕。レントとサクスム、それに名も知らぬ彼だけが残された。
僕達はこれから、想像もできないほど過酷な戦いに身を投じることになる。だが、それはまだ少しだけ先の話だ。
瞬きをしたほんの一瞬でフードを被ったその男は視界から姿を消した。
そして次の瞬間、武舞台が轟音を響かせると共に土煙が上がった。
もう一度瞬きをすると土煙の中から漆黒の剣を持った男が飛び出してきた。
僕はとっさにサクスムを振り払い、剣を抜いた。
刹那、剣と剣のぶつかり合うキィンという甲高い音が周囲に鳴り響く。
「愚者、愚者、愚者、愚者!!!!」
黒いフードの中から見える彼の瞳には狂気が宿っていた。
僕はその狂気に怯むように力の競り合いに押し負ける。
「ぐうぅ……」
奴に対して跪くような姿勢を取りながら首元に捩じ込まれる剣を必死に押さえる。
観客の混乱に対し父上は動かない。まるで僕に委ねているかのように。
「愚者ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
奴が怒号を上げると同時、どこからともなく発生した風によってフードが捲れる。
そこにあったのは予想通りの顔だった。
外れてほしかった予想は簡単に現実となったのだ。
「お前、何してるんだ」
うめくように上げた僕の声を無視するように彼は首に剣を押し当てた。
必死に押さえるものの、僕自身の剣が僕の首を切る。
彼は何かおかしい。そう思った瞬間、サクスムが動き出した。
「我が敵を断罪する鋼鉄の礫を放て。鋼鉄の弾丸」
そう唱えた瞬間、サクスムの手のひらから岩石が放出された。
「邪魔するなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
彼が叫ぶと同時、僕にかけられていた力はゼロになり、代わりにサクスムが放った岩石に矛先が向いた。
彼に放たれた鋼鉄のような岩石。それを彼はいとも簡単に切り裂いてみせた。
「死ねぇぇ!!!!」
そう叫ぶと彼はサクスムに斬りかかった。
当然サクスムはそれを剣で防ごうとする。しかし次の瞬間、誰も予想だにしないことが起きた。
「がっ……ぁ」
サクスムの剣が真っ二つに割れ、胴体を斬られたのだ。
その状況に観客は悲鳴を上げ、会場から逃げ始めた。
「愚者ぁーーーーーーー!!!!!!」
そう言うと彼は今度は僕に斬りかかる。
僕は咄嗟に剣を構えながら距離を詰める。
「殺す、殺す、殺すぅぅあぁぁぁ!!!!」
純粋な悪意を込められた一撃を必死に受け止めるも、それは重たかった。
「ぐがぁっ」
剣を弾かれたと同時に僕の身体は斬られてしまった。先ほどの戦闘ですでに限界を迎えていた僕の身体は、そこで糸が切れたように倒れてしまった。
「うぅっ……」
唸りながら剣を拾おうとする僕の手を奴は踏みつけた。
「あぁっっ……」
情けなく声を上げると同時、彼が高笑いを響かせた。
「ははっ!!!ははははははっ。見ろよ!皆俺様にひれ伏してやがる。そうだよ、俺様は強いんだ。こんな愚者なんかよりもずっとなぁ!!」
言い終えると奴は僕の肩を剣で刺した。
「あぁぁぁぁっっ」
痛い、痛い。燃えるような灼熱感。そして何より奴の漆黒の剣が放つ邪気が身体を侵していく。
自分に対する嫌悪感が増して、抵抗する気力が無くなっていく。
あぁ、僕は無力だ。
「ラディウスー!!!!!」
レントが観客席最前列から叫んだ。
そして次の瞬間、叫ぶように唱えた。
「炎渦!!!!」
レントの手のひらから放たれた渾身の魔法。奴はそれすらも簡単に切り裂いてみせた。
「邪魔すんなって言ってんだよ!!!!レントぉぉぉぉ!!!!」
奴は叫ぶと僕の肩から剣を抜き、レントの方へ走り出した。
次の瞬間、奴とレントの剣が衝突する。と思った。
「そこまでだ」
間に割って入った一人の男がいた。
威厳と気品に溢れた衣を纏う彼は、僕の父上だった。
「陛下……」
威圧感のあるその姿には狂った彼ですら剣を下げた。
「陛下、避けてください。コイツは俺がぶっ倒します」
レントはそう言って剣を構えた。だが、それすらも父上は制止した。
「やめなさい。今の彼は君には荷が重すぎる」
陛下の言葉に彼は高笑いしながら言った。
「そうだよレントぉぉ!!今の俺様は最強なんだぁ!!誰も勝てやしねえ!!俺様が一番強えんだよぉぉぉ!!!」
彼はそう言うとあろうことか父上にすらその刃を向けた。
父上はため息をつきながら背中から何かを取り出した。
その何かは、彼に遮られて見ることができなかった。
「雷帝の息吹」
父上の呟きと同時、目を焼くような閃光が周囲に走った。そして、遅れて雷鳴が轟く。
次の瞬間には彼のマントは燃え尽きていて、その上半身があらわになっている。
「がっ……あっ、あぁぁ……」
唸り声を上げながらよろめく彼の腕には黒色の紋様が刻まれていた。
「それは……」
父上が何かを言いかけた瞬間、部舞台の端から声がした。
「あ~あ、マジ?そいつ割と強かったと思うんだけどなぁ。流石は国王ってとこかぁ?」
その言葉の主は彼と同じ黒いマントを羽織っていて、風によって揺らめくマントの中からは紫色の紋様と骨の兜がチラチラと見えている。
「貴様は、まさか―」
父上が振り返ると同時、奴が声を上げた。
「あー、はい。ストップ、ストップ。まだ正体明かすには速いってぇ」
奴の発言に対して彼が反応する。
「おい、お前ぇ!!こんなの聞いてないぞ!!」
それに対して奴は舌打ちをしながら呟く。
「うるせえなぁ。負け犬は吠えんじゃねぇよ」
そして次の瞬間、彼が音もなく場外に飛んだ。
「ごばぁっ」
観客席に衝突すると同時に彼が吐血した。加えて周囲には背中からあふれ出したと思われる血が染み込んでいく。
その光景を僕は父上の後ろでただひたすらに見ることしかできなかった。
父上が下手に動けないのも僕とレントを庇っているせいだろうか。そんな事を考えていると奴が口を開いた。
「あ~あ、グロっ。さてと、俺はアイツの力を回収したいんだが、そうはいかねぇよなぁ?」
「当たり前だ。貴様はここで殺す」
父上らしからぬ荒々しい言葉遣いで言った。
「んー。今あんたと戦うと流石に死ねるなぁ。ってことで、ほら、土産だ」
奴がそう言うと同時に武闘場の壁から何かが貫通してきた。
貫通してきたそれは、そのまま部舞台の端に力無く転がった。
それは、人だった。もっと言えばそれは……。
「ルクス!!!!」
僕は叫んだ。ルクスはボロボロだった。
あんなに着飾っていた黒のロングコートも至るところが破れ、すでにコートとは言えないものになっている。さらに、顔も含めた全身が血塗れで、周囲には血が溢れ出ている。すでに一刻を争う状況なのは誰の目から見ても明らかだ。
「おい、何やってんだ。さっさとかえんぞ」
風穴の空いた武闘場に堂々と入ってくるソイツは、巨大な暗黒の斧を抱えていた。
顔は甲冑に覆われていてよく見えない。だが、奴の全身が返り血で塗れているということだけは確かだ。
「うるせえなぁ。今帰るとこなんだよ。んじゃあまぁ、そういうことで。お人好しのお前らはソイツ見捨てらんねえだろ?」
そう言って奴は血塗れのルクスを指差した。
父上もそれには血が出るほど拳を強く握っている。
「分かった。さっさと帰れ」
「父上!!」
「陛下!!」
俺とレントは同時に叫んだ。しかし父上はそれに「黙れ!!」と声を上げる。
「あいつらを倒すのには時間がかかる。そんなことをしていればルクスは助からない。ここは諦めるしかないんだ」
父上の言葉に奴はいやらしい笑みを浮かべた。
「そうそう、大人しく見逃してくれよ~」
そう言うと奴は冷静に漆黒の剣を奪い、同時に身体の紋様も吸い取ってしまった。
「んじゃ、お疲れ~」
そう言うと奴らは消えてしまった。
僕達は慌ててルクスに駆け寄る。
「ルクス!!ルクス!!!」
僕の叫びにルクスは血を吐いた。
「ゴフッ……。ラディ……ウス。無事か……」
「僕は大丈夫だ。それよりもルクスが」
「お前に……心配されるほど……ゴブッ……」
僕達の会話を遮って父上がルクスを持ち上げた。
「無駄口は叩かなくていい。さっさと治療だ」
「陛下……。陛下が運んでくれるなら……何とかなるなぁ……ゴフッ……」
そう言うとルクスは意識を手放した。力の抜けたルクスの手はぶらぶらと垂れ下がり、揺れている。
その光景に僕は恐怖の念を抱いた。
名も知らぬ彼にすら敵わなかったのに、奴らはそれよりも強い。そして、事情はどうだったとしてもルクスにすらここまでの深手を与えているのだ。
怖い。怖い。怖い。考えるだけで呼吸が乱れる。
「ラディウス」
僕の思考を切り裂くように父上が声を発した。
「はい、父上」
僕の言葉に返ってきたのは、想像にもない一言だった。
「よくやった」
たった一言そう呟くと、父上は雷を纏い、光の速さでその場を去った。
そして、その場には血痕と僕。レントとサクスム、それに名も知らぬ彼だけが残された。
僕達はこれから、想像もできないほど過酷な戦いに身を投じることになる。だが、それはまだ少しだけ先の話だ。
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