【完結】誤解から溺愛になるまで、神様がサポートして二人の恋を後押しします

回帰後、教会の祝福

ばあやの声が聞こえる

「お嬢様、今日は祝福を頂く日ですよ。さあ、準備をしましょうね。どんな祝福が頂けるか楽しみですね。

　旦那様は、溺愛の祝福でしたから、愛する人をそれは大切にします。
　もし、ご婚約者のアレク様が溺愛なら、お嬢様が赤面するぐらい愛を囁かれるのではないですか？楽しみですね」

　やさしく私の髪を結ってくれる、ばあや、アレク様は無口の祝福で私に愛なんて囁いてくれないのよ。

　回帰前の私は、どんな祝福が貰えるか楽しみで、ばあやとの会話も未来に溢れていたわね。

　お父様の祝福が溺愛だから、お母様が亡くなられた時に、あのような事になったのね。

　そして、次に愛する人を見つけて平常心に戻られたのか。

　祝福って、人が幸せになるために、プラスされるだけだと思ったけど、こうも人生に関わってくるのね。

　神様に祝福がツンデレでないことを、最期の時に祈ったけど、叶えて下さるか、またツンデレなら私は、どうすればいいのか？　

　でも、私には回帰前の記憶があるわ、令嬢方の罠に対応できれば、毒杯からは逃れられる。
　
　お母様とばあやに、また会えたのだから喜ばなくては、今度こそ、素直に自分の気持ちが話せるようになりたい。

　幼かった時みたいに、アレク様と楽しい時間が、過ごせますように。


「シア、準備は出来ましたか？あら、私のシアは、なんて可愛いんでしょう。

　きっと今日の祝福で、ますます幸せになるわ、さあ行きましょう。お父様が待ってますよ」

　久しぶりに聞いたお母様の優しい声、思わずお母様に、抱きついて泣いてしまった私。

　お母様にしたら、祝福を貰いに行くのに私が、泣いているから、どこか痛いのではないかと心配される姿に、また涙がこぼれる。

「お母様、お母様、シアのそばにずっといて」

　私は、回帰したことで、体も心も幼くなってしまったようだ。　

　お母様を困らせてはいけないのに、お母様に抱きついて動きたくない。

「シア、大丈夫よ。お母様は貴方の側にずっといるわ。

　さあ、涙を拭って、笑顔を見せてちょうだい。さあ、行きましょう。大丈夫よ、大好きよシア」

　お父様が玄関ホールで待っていた。　

　私を置いて領地にいってしまったお父様、淋しかった私の心が涙で溢れ出す。

「シア、どうしたんだ。涙を拭いてあげよう。何がそんなに悲しいだ。大丈夫だよ」

　祝福に左右されない人生を送りたい。

　教会についたら、アレク様が、手を降ってくれた。王妃様とアレク様に挨拶をして、祝福の順番を待った。

　アレク様の祝福はやはり無口の祝福が授けられた。

　あれ、アレク様の様子がなんだかおかしい。　

　次は私のばんです。私の祝福もやはり、ツンデレでした。そのときです、頭の中に直接語りかける声が聞こえるのです。


《ルクレシア、僕は芸術の神のエイリス。私は美の女神のオリビアよ。

　貴方に、ツンデレの祝福を与えたのは智の神のウロスよ。ウロスは、アレクサンデルにツンデレの可愛さをサポートするから安心してね。

　アレクサンデルの無口の祝福を与えたのは僕なんだ。だから、無口の良さのサポートは僕達がするからね。

　これから、何かあったりしたら、教会においで。

　祈れば君達二人をサポートするからね。今度こそ、幸せな人生を送ろうね。

　僕達神の声が聞こえるのは秘密だよ。

　じゃあ。またね。回帰前は悲しかったね。回帰した人生は、シア笑ってね》

　私の回帰はやはり神々が、そして、私とアレク様の祝福のサポートに来てくれたことビックリです。

　先程のアレク様も、ウロス様神々が話しかけていたのでしょう。

　今度こそ、幸せになりたい。