【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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 半年間、頑張りました。アン、クリス、ラルフには感謝しかありません。
 フレディの学院の6年間分の学費を稼ぎ終わりました。また、何かがおこり、使ってしまわないように、一括で学院に納めましたよ。これで、安心です。

 学院で着る服も、新しく新調して持たせてあげられるぐらいの、蓄えもできました。

 コサージュを契約したショップのマダムからは、コサージュがついたドレスが大層な売れ行きで、お礼の手紙がきたそうです。

 いよいよ、フレディを学院に送り出す日が近づいてきました。
 外出届けさえ出せば、すぐに会えることはわかっていても淋しいです。弟を送り出すというより、息子を送り出す感じです。 

 フレディは人参が苦手なので、フレディのためだけに、野菜クッキーを考えて作りました。
 クッキーが湿気らないよう、缶の容器を鍛冶屋さんに発注しました。フレディには、こんなに、持ってくの?と嫌がられましたが、クッキーがどのくらい美味しく持つかの事業の試みですよと話し、持っていかせます。

 お菓子は心をなごませますから、寮の友達と食べて仲良くなりなさいと姉心の手紙もつけましたよ。
 フレディ専用と書いてあるのは、野菜クッキーですからねと手紙でも念をおしました。

 「父上、母上、姉様、行ってきます。頑張って勉強して、姉様のように領地をさらにより良いものにします」

 姉バカなのか、弟が可愛くてなりません。お父様とお母様は、ウンウンと頷き、抱きしめてます。

 フレディを乗せた馬車が見えなくなるまで見送りました。

 学院の入学が9月、私の社交界デビューは、お父様とお母様と相談の結果、4月の春に決定しました。
 約半年かけて、デビューのドレスを相談して作らないといけません。作るのは、ショップのお針子さんですが、デビューですのでオーダーメイドになります。
 さっそく、ショップのマダムと打ち合わせをしましょう。

 イブのお菓子は、私が抜けたあと、アンに厨房に入ってもらい、アンがしていた店の売り子は、ラルフの恋仲のミリーに手伝って貰うことにしました。四人とも領民なので、仲良く四人で店を回してます。
 店舗も少し広げて、キウイ酒の販売もしているので、イブの売上は安定しています。

 私の白いドレスは前世で着れなかった、ウェディングドレスのイメージが強いです。
 ダンスも踊らないといけませんし、踊りやすいドレスにしましょうね。
 せっかく一生に一度ですから、私が着たいイメージを作ってもらいましょう。
 上手くはありませんが、ドレスのデッサンもしますよ。
 イメージがどんどん湧いてきますが、上手くかけませんね。私が書いたデッサンにショップのマダムの力を合わせれば素敵なドレスになるはずです。

 楽しくなってきました。明日、お母様とドレスを仕立てに行くのが楽しみです。
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