【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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 フレディからの手紙で、今週も外出届けをだしたから、帰ってくると連絡がありました。

 一回帰ってくると帰りたくなるのですね。

 姉様の美味しいお菓子が食べたいですって。ケーキとプリンを作ろうかしら。

 追伸でシェルエント公爵令息も遊びに来るって書いてあるわ。

 どのぐらいお代わりするかわからないから、たくさんプリンを作りましょう。 

 シェルエント公爵といえば、ケーキを注文されてたので、ホールケーキを2個作って届けましたよ。

 果物を変えて作ったので違う味です。ただケーキは手間がかかるので、あまり注文を受けたくないので、ホールケーキで1金貨にしました。

 それなのに、届けたその日に、すぐ注文が入りました。私と一緒で甘いもの好きですね。

 お父様にも、フレディからの手紙がきたようで、グレイの実のお父様の話をもっと聞きたいとのことでした。

 グレイのお父様も、お父様の事をとても大切な親友と話してたようで、フレディもグレイも、更に仲良しになったような事が書かれていたようです。
 
「ただいま、姉様」

「お帰りなさい、フレディ」 

「こんにちは、クライブ伯爵令嬢、私はレイモンド・ジーク・シェルエントです。以後お見知りおきを」 

「こんにちは、クライブ伯爵令嬢、先週はありがとうございました」

「ようこそ、お越しくださいました。お茶の準備ができています、晩餐までには、父も母も帰ってきますので、お茶でもしながら、ゆっくりしてくださいね」

 シェルエント公爵令息達と一緒に帰ってくるとは思いませんでした。 
 お母様は、ティーパティーに出かけているので、留守ですし、少し困りましたね。

 でも、プリンをたくさん作ってあるので、美味しいお菓子を食べながら、フレディの学院生活を聞きましょう。
 
 プリンとケーキを皿に盛付、果物でかざる、目も楽しめるし、我ながらキレイに出来ました。

 うん、シェルエント公爵の方には、目で楽しむ必要はないですね、量で勝負です。

 先週と同じように、一瞬で皿が綺麗になりました。じゃんじゃんお代わりしてください。

 ここまで美味しそうに食べてくれるのなら、沈黙でも何も言うことはありませんよ。私が勝手に話しますからね。

「このドライフルーツのパウンドケーキは、キウイ酒を使って作ってあります。

 こないだのフルーツケーキは、生クリームを使っているので、傷みやすいですが、このパウンドケーキはお酒を使っているので、日保ちします。これなら学院で食べれますよ。お味はどうでか?」

「とても美味しいです。兄上もそう思うでしょう?」

「初めて遊びにきて、何度もお代わりしてしまうほど、美味しいです。このお菓子を作る人は天才だと思います」
 
 あら、嬉しい事を言ってくれますね。褒められたからではありませんが、シェルエント令息、いい人ですね。

「いつも、フレディには美味しいクッキーをごちそうになってます。

 フレディは人を和ませる雰囲気があるので、グレイがいなくても、つい部屋に遊びに行ってしまって。

 こないだは、イブには販売されていない味のクッキーも、いただきました。

 フレディと同室のグレイが羨ましいぐらいです」

 わかります、フレディのほんわかした可愛らしさと、一緒にいるとナデナデしたくなる雰囲気があるんですよね。

「そうだ、これからも、お互いの屋敷に行き来すると思うのです。

 だから、私の事は、レイモンドでもレイでも気軽に呼んで下さい。

 私も貴方の事をディアと呼びたいのですが、お許しくださいますか?」

 シェルエント公爵夫人みたいに、グイグイきますね。男女間の愛称呼びは、知り合いでも呼びますが、余程親しくないと呼ばないので、困りましたね。

「兄上、また悪い癖がでてます。令嬢が困ってますよ。

 いつも言っているでしょ、兄上は早急すぎるのです。

 物事には順序があるのですよ。フレディと令嬢の雰囲気がよく似ていて居心地が良いとはいえ、男同士ではないので、すぐの愛称よびはダメです。

 すみません、令嬢ビックリされましたよね。

 でも兄上も僕も令嬢には親しみを感じていて、フレディと同じように、これからも親しくしてください」

 ビックリしましたが、グレイの言葉で助かりました。

 言葉に出すときは、シェルエント令息ですが、心の声は、既にグレイとレイモンド呼びです。

 フレディを弟みたいに可愛がってくれているので、もしかしたら、私の事も妹みたいに感じているのかもしれませんね。


「すみません、クライブ令嬢、今日が初対面なのに、昔から仲良くしてる感じがしてしまい、失礼なことを」

「お気になさらないで下さい。それだけ、フレディと仲良しということですから。

 今すぐは愛称呼びは無理ですが、お互いに、ゆっくり知り合っていきましょう」

 色々話しているうちに、お父様とお母様が帰ってきました。

 シェルエント令息方に挨拶をして、晩餐のときには、お父様とグレイの実のお父様(オーキッド侯爵)が、学生時代にやらかした事や、楽しかった事で盛り上がりました。

 フレディとグレイは、もう少し学年が上がったらぜひやろうと話してます。

 レイモンドの方は、二人の楽しそうな様子を、優しい眼差しで見ていました。

 フレディが少し変わっていると言ってましたが、弟を大切にする人は好感が持てます。

 帰りには、ドライフルーツのパウンドケーキをお土産に渡しました。

 プリンは、お父様とお母様が食べていませんので、デザートとして晩餐でもだしたので、余りませんでした。

 そこでも、レイモンドはプリンをお代わりしてました。噂以上のお菓子好きですね。

 レイモンドは、私の中でお菓子を愛する仲間になりました。

 シェルエント公爵兄弟は、また明日と言って帰って行きました。

 また明日?私を見て言ってますが、フレディに言っているんですよね?
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