【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

文字の大きさ
74 / 96

74

しおりを挟む
 
 朝食の時にでも、念のためにお父様には、殿下の事を話しておきましょう。

 レイモンド様は殿下がトンボ玉ネックレスを買うのは王妃様達に秘密だといわれましたが、念のためです。

「お父様、おはようございます」

「おはよう、早起きだね、ディア。今日も良い天気だ。どこかに出かけるのかい?」

「はい、ハッピーデーの関係でガラス工房に行ってきます。それで、一応お父様に話しておいたほうがよいと思いまして。
 実は今日ガラス工房に殿下が見えるそうです」

 お父様が、びっくりして紅茶をふいてしまいました。

「ディア、誰情報なんだい?」

「レイモンド様と一緒に買いに見えるそうです。

 本人達はお忍びの格好をしてくるので、目立たないと思っているみたいです。

 祭りで平民の服を着てても、貴族感満載でした。本人達は大丈夫だと思ってます。

 護衛の事を聞いたら、腕がたつ侍従は連れてくるみたいですが、お忍びなので護衛騎士はいないと思います。

 私は店員として、レイモンド様達を接客する予定です」

「殿下のお忍びをとめるわけには行かないから、ディアに護衛をつける感じで、ガラス工房の周りの様子を見ようか。

 ディア、ガラス工房に行くときに、騎士を3人連れていきなさい。平民の格好で行かせるから浮かないと思うよ」

「はい、お父様、わかりました」

 早めにガラス工房に行って、リックさん達に説明しなくてはいけませんね。

 イブに行く格好で玄関ホールに行くと、既に平民の姿をした騎士達が、待っていました。

「騎士服の時と違って、街に行ったら違和感がないぐらい似合ってますね」

「お嬢様ありがとうございます。こうやって、交代でいつも隠れてお嬢様の護衛をしていますので、すっかり慣れました」

「え、そうだったんですか?全然気づきませんでした。頼りにしてます」

「実は、護衛の任務もですが、リックのガラス工房のトンボ玉ネックレスが欲しかったのです。

 だから、今日ちょうど行けるので、我々としても嬉しい任務なのです」

 正直ですね。まあ、カンナさんとローラさんのアドバイスの練習になるので良しとしましょう。

「お嬢様、いらっしゃいませ。今日はどうなさいました」

「リックさん、ニックさん、カンナさん、ローラさん、こんにちは。今日は、身分が高い貴族令息方が見えます。

 その方達は私が対応します。念の為に、その方達が、帰るまでは、この3人の護衛騎士がお客のふりで居ますのでよろしくお願いします。

 こちらから、カークさん、エリックさん、ハリーさんです。

 三人とも恋人にトンボ玉ネックレスを贈りたいので、本当のお客になります。
 カンナさん、ローラさんアドバイスお願いします」

「「はい」」

 ちょうど昨日から販売を始めましたが、まだ売上がないようです。

 まあ、初の売上になりますね。窓から、様子をうかがっていると、レイモンドが見えます。
 その隣が殿下ですかね?後ろを歩いているのが侍従ですね。

「皆さん、歩いてくるのが見えます。さあ、カーク、エリック、ハリー、恋人に選ぶ客ですよ。カンナさん、ローラさんお願いします」

 扉を開ける音が聞こえました。

「「いらっしゃいませ」」

「トンボ玉ネックレスを見たいのだか」

「こちらにどうぞ。私が、アドバイスをさせていただきます。よろしくお願いします」

 レイモンドとはアイコンタクトをとりました。レイモンドは軽く頷きました。

「では、まずは、リリアンの色を、決めてください。この4色からになります。

 贈る方の髪の色や瞳の色を思い出して決めると良いかと思います。

 もし、どうしても選べれない時は白色をえらぶと良いかと。ただ白は汚れやすいのが難点ですが」

 レイモンドも殿下も真剣です。

「例えばですが、トンボ玉を3個つけて渡してもいいのですか?」


「はい、それは構いません。

 このトンボ玉は、長く連れ添うごとに、毎年足して、最後はトンボ玉だけのネックレスになるのです。

 最初から3個なら早くトンボ玉ネックレスになりますね」


「なるほど、毎年トンボ玉を贈り完成させるのか。発想が面白い。

 私は白いリリアンに、赤色トンボ玉をつけてプレゼントにしよう。レイモンドは決まったか?」

「はい、私も白いリリアンですが、青色のトンボ玉にします。私の瞳の色が好きだと言われたので」

 レイモンドの言葉に私が赤くなります。殿下は、トンボ玉3個とリリアンと箱代で、3銀貨4銅貨ですね。レイモンドもトンボ玉3個ですね。
「では、それぞれ、3銀貨4銅貨になります。代表で払われるなら6銀貨8銅貨になります」

 レイモンドは自分の分の金額を、侍従の方が殿下の金額を私に渡します。

「はい、確かに頂きました。あと、ペアで楽しむ方法があります。

 お揃いのトンボ玉ネックレスをするのです。例へばですと、ニックさん、ローラさん、こちらに来てください。この二人は夫婦ですが、このようにペアでトンボ玉ネックレスをしています。

 もし、良かったら買われて、恋人と二人でお出かけのときに、楽しむのも良いかもしれませんね」

 レイモンドと殿下がお互いにアイコンタクトで頷き

「ペアで買います」

「では、男性用のリリアンとトンボ玉を、先程と同じように選んでください。金額は同じです」

 二人共嬉しそうに、トンボ玉ネックレスを持っています。

 小声で私は、殿下に挨拶をします。殿下も頷き、レイモンドも、買い物が無事に終わったので、朗らかです。

 侍従の方に馬車の方に誘導され、無事に殿下達を送り出しました。

 私の方も3人の護衛騎士にアイコンタクトをとり、今日の任務が無事に終わったことにほっとしました。

 リックさん達に今日のお礼を言い、私達も帰って行きました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~

空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」 氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。 「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」 ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。 成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。

【完結】転生したら悪役継母でした

入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。 その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。 しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。 絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。 記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。 夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。 ◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆ *旧題:転生したら悪妻でした

愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します

美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
目が覚めると私は昔読んでいた本の中の登場人物、公爵家の後妻となった元王女ビオラに転生していた。 人嫌いの公爵は、王家によって組まれた前妻もビオラのことも毛嫌いしており、何をするのも全て別。二人の結婚には愛情の欠片もなく、ビオラは使用人たちにすら相手にされぬ生活を送っていた。 それでもめげずにこの家にしがみついていたのは、ビオラが公爵のことが本当に好きだったから。しかしその想いは報われることなどなく彼女は消え、私がこの体に入ってしまったらしい。 嫌われ者のビオラに転生し、この先どうしようかと考えあぐねていると、この物語の主人公であるルカが声をかけてきた。物語の中で悲惨な幼少期を過ごし、闇落ち予定のルカは純粋なまなざしで自分を見ている。天使のような可愛らしさと優しさに、気づけば彼を救って本物の家族になりたいと考える様に。 二人一緒ならばもう孤独ではないと、私はルカとの絆を深めていく。 するといつしか私を取り巻く周りの人々の目も、変わり始めるのだったーー

『婚約なんて予定にないんですが!? 転生モブの私に公爵様が迫ってくる』

ヤオサカ
恋愛
この物語は完結しました。 現代で過労死した原田あかりは、愛読していた恋愛小説の世界に転生し、主人公の美しい姉を引き立てる“妹モブ”ティナ・ミルフォードとして生まれ変わる。今度こそ静かに暮らそうと決めた彼女だったが、絵の才能が公爵家嫡男ジークハルトの目に留まり、婚約を申し込まれてしまう。のんびり人生を望むティナと、穏やかに心を寄せるジーク――絵と愛が織りなす、やがて幸せな結婚へとつながる転生ラブストーリー。

『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』

ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています この物語は完結しました。 前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。 「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」 そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。 そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?

地味で器量の悪い公爵令嬢は政略結婚を拒んでいたのだが

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 心優しいエヴァンズ公爵家の長女アマーリエは自ら王太子との婚約を辞退した。幼馴染でもある王太子の「ブスの癖に図々しく何時までも婚約者の座にいるんじゃない、絶世の美女である妹に婚約者の座を譲れ」という雄弁な視線に耐えられなかったのだ。それにアマーリエにも自覚があった。自分が社交界で悪口陰口を言われるほどブスであることを。だから王太子との婚約を辞退してからは、壁の花に徹していた。エヴァンズ公爵家てもつながりが欲しい貴族家からの政略結婚の申し込みも断り続けていた。このまま静かに領地に籠って暮らしていこうと思っていた。それなのに、常勝無敗、騎士の中の騎士と称えられる王弟で大将軍でもあるアラステアから結婚を申し込まれたのだ。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

処理中です...