5 / 14
5
「ファンだぁ……?はっ、何言ってやがるクソガキ。いいか?俺はなあ……お前の父親に五年前、家族同然だった盗賊団を壊滅させられたんだよ!!」
「!!」(まさか北部の盗賊団の生き残りか!?)
「だからあのクソ野郎の大事なものをめちゃくちゃにしてあいつが後悔して絶望して咽び泣く姿を見てやるんだ!!ひゃははは!クソガキ、恨むなら自分の父親を恨めよな!?」
「ま、待て!さっきも言ったが俺はれっきとした男でーー……!」
「うるせえ!」
俺の制止を無視した青年はそのまま俺の服を掴むと、ブチっと力任せに引きちぎった。途端、現れる発達していない幼い少年の裸体に笑みを深める。が、それも一瞬の事ですぐにその表情は困惑と驚きに染まり、そして震える声で青年は呟く。
「な、なんだよこの身体は……」
「え?身体?」
そう言われて俺は改めて自分の体を見た。三年前に毒竜にやられて出来た身体の広範囲にわたる爛れて凹凸に隆起した火傷跡に、冒険者になってから受けてきた大小様々な裂傷、咬傷、刺傷、打撲跡などなど……俺にとっては見慣れた身体だが、どうやら目の前の青年にとってはそうではないようでしきりに「なんだよこの傷だらけの体は……」「この刺し傷とか致命傷じゃねえか……」「なんでこんな小さな子供が……」とか真っ青な顔をしてぶつぶつと呟いている。
(ど、どうしたんだ……?)
明らかに様子がおかしい青年の様子に不思議に思った俺が声を掛けようとしたその時。青年は忌々しそうに俺を見て、ガシガシと乱暴に頭を掻き毟って舌打ちをした。
「……っち、興がそがれた。おい、クソガキさっさと服を着ろ」
「え?」
「あ゛?聞こえなかったか?その醜い体を隠せって言ったんだよ。全く気持ち悪りぃ体しやがって……ほら早く服を着ろ!」
「お、おう……?」
俺は訳も分からぬまま頷き、青年に言われるまま青年に破かれた服をいそいそと着直そうとした。が、破れた服を着直そうとした瞬間、すかさずパシンと頭に青年の手刀が飛んできた。
「おい何やってんだこのアホガキ!その破れた服じゃなくてちゃんとした服を着ろって言ったんだよ馬鹿が!!」
「いやだって、これしか着られる服ないし……」
「はあ!?お前、あの伝説級冒険者の息子の癖して服を一着しか持ってないって……ああああもうクソ!クソが!!あの虐待の野郎絶対帰ってきたら殺してやる!!畜生がっ!!ほら、クソガキその服を貸せ!」
「え?」
「あ~~もうっ!!その破れた服を直してやるつってんだよクソガキが!!」
「あ、ああ……ありがとう……?」
俺から奪い取るように破れた服を受け取った青年は鬼の形相でどこからか取り出した針と糸を使い、チクチクと破れた服を縫い始めた。
あなたにおすすめの小説
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って?
いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
お兄ちゃんができた!!
くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。
お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。
「悠くんはえらい子だね。」
「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」
「ふふ、かわいいね。」
律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡
「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」
ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。
悪役令息に転生したらしいけど、何の悪役令息かわからないから好きにヤリチン生活ガンガンしよう!
ミクリ21 (新)
BL
ヤリチンの江住黒江は刺されて死んで、神を怒らせて悪役令息のクロエ・ユリアスに転生されてしまった………らしい。
らしいというのは、何の悪役令息かわからないからだ。
なので、クロエはヤリチン生活をガンガンいこうと決めたのだった。
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。