旦那様、離婚しても大丈夫なんですか…?

小野

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 リーゼは何か言わなくては……と思うがなかなか言葉が出て来ず、目を泳がせていると不意にクリスが口を開いた。

 
「……リーゼ様はもしかして公爵様から暴力を受けているのですか?」

「え?」
 

 唐突な質問にリーゼは虚を突かれる。が、構わずクリスは話を続ける。
 

「突然こんな質問をしてすみません。でも、ずっと不思議に思っていました。どうしてリーゼ様のような聡明で美しく心優しい女性があんな横暴で冷酷で傲慢で思い遣りの欠片もない男と離婚を勧められても離婚しないんだろうと……だから暴力を振るわれて離婚できないように洗脳されているんじゃないかと思ってこんな質問をさせて頂いたのですが……違いますか?」

「え?ぼ、暴力……?洗脳……?」

 
 全く身に覚えのない、寝耳に水な言葉の数々にリーゼは否定するより先に困惑の表情を見せる。しかし、そんなリーゼの反応を見て「やっぱりそうなんですね…」と憂いを帯びた表情で呟いたクリスはそっとリーゼに近づくと、何の躊躇も無くリーゼの細い身体を優しく抱き締めた。




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