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第一章 学園都市アストラフォラへ
第三話 煌めく水路の都へ
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故郷の村から馬車が出発して三日ほどが経った。
アルヴィナは、はじめて見る森の外の風景に感嘆しながら、旅を楽しんだ。
途中の夜には魔物の襲撃に遭ったりもしたが、セルゲイルの魔法が一瞬にして討ち払った。村の男総出でも追い返すのがやっとの《凶狼》だが、森の常識がはやくも崩れた。
優秀な魔法遣いでもある彼は、興奮する度に燐光を漏れ出している少女を見かねて、旅の道中に魔法の制御方法を少しずつ教えた。
「魔法が引き起こすものは、無意識であっても君が望んだ結果だ。だから、君が火を出したくないと強く意識していれば決して出ない」
それからは、馬車に揺られるしかない時間をアルヴィナは、火を出すまいと、何度も何度も自分に言い聞かせて過ごした。新しい風景を見る度に、きらきらと輝く目の周りでぱちぱち火花を散らせていたのが、二日、三日と経つごとに次第に抑えられるようになっていった。
そして四度目の朝、ついに馬車の揺れが止まった。
「うわぁ……!」
馬車の窓を開けて最初に目に入ってくる光景に、アルヴィナは息を呑んだ。
彼方まで続いている石造りの壁。頭上に高くそびえるそれには大きな門が設えられており、開かれた口から内側の風景が広がっていた。
中央の高台に向かって段々状に並ぶ様々な形の建物。街の外側に向かって広がるようにして水路が巡っており、荷物を積んだゴンドラが朝陽を受けてきらめく水面を往来している。
それらの景色の真ん中には、白色の時計塔がまっすぐと伸びている。ここからではその音は聞こえないが、都市の心臓のように鼓動を刻んでいるだろう。
「ようこそ、アストラフォラへ!」
門を守る衛兵が、窓から顔を出していたアルヴィナに向かって声をかけた。手を振って返事をした彼女は、再び視線を街へと戻した。
(本当に……こんな世界があったなんて!)
すでに街の人々は活動を始めており、門をくぐると、両手に沢山の荷物を抱えた商人や職人、彼らに朝ご飯を提供する出店など、大勢の人が行き交っていた。アルヴィナは、はじめ見る人の多さに目が回りそうだった。
ここで長距離馬車を降りることとなり、三日間をともに過ごした馬たちと別れを告げた。三角帽の御者に促されて、とうとうアルヴィナは新天地の地面に足をつける。石畳を踏む一歩一歩が、新たな世界への扉を開いていく。
改めて自分の目の高さから視た街。馬車の窓からは気が付かなかったが、このあたりの建物は尖った屋根をしており、それらが同じ高さに揃えられていた。故郷と建物の形ですらも違うことに、アルヴィナの好奇心は抑えきれなかった。
「……何これ?嗅いだことのない匂い」
今度は香辛料の香りが漂ってきた。どうやらそれは市場の方から風に運ばれているようだった。
胸の奥で何かが弾けるような感覚。走り出したくなる衝動に突き動かされ、案内されている身の上も忘れてアルヴィナは思わずそちらの方に駆けていく。運河からは、観光客を乗せたゴンドラが流れてきた。漕ぎ手が口ずさむ美しい舟唄は、恋の歌だろうか。
川沿いの遊歩道を彩る露店には朝から賑わい、クリーム山盛りのパンケーキが甘い湯気を立ち上らせている。その素敵な姿とバターと蜂蜜の香ばしい匂いに、アルヴィナの関心はころころと転がっていく。
「これ、ほんとうに全部食べてもいいの?」
そう独りごつ彼女を見つけた、若い女性の事務官ローラが息を切らしていた。慌てて探し回っていたらしい。学園までの案内役だと自己紹介した彼女は、会計を済ませほくほく顔でお皿を握りしめている少女の姿を見て、笑いをこらえきれず吹き出した。
「学園に着く前にお腹を壊さないでくださいね」
その言葉にアルヴィナは輝かんばかりの笑顔で返事すると、街の甘味を堪能するのだった。
アルヴィナが寄り道をしている間に、セルゲイルは街乗り用の馬車を手配していた。縦横に網の目のように張り巡らされた市街を移動するには、小さな馬車の方がよいのだと彼は言った。再び馬車に乗り込み、一行は街の中心部へと向かう。
時計台のある高台の近づくと、先ほどの市場とは景観が変わり、厳かな印象を受ける装飾が施されていたり、背の高い建物が目立つようになった。
やがて、一際大きな〈学園〉の正門アーチを潜ると、赤・青・緑の三連旗がはためく校舎が見えた。
「ほかの新入生の方々も到着しています。別の者が皆さんを案内しますので、今度ははぐれないでくださいね」
ここでとうとうアルヴィナは、旅のかばんを抱えて一人となった。
きょろきょろとあたりを見回し、同じ学園の制服姿に身を包んだ生徒たちが集まっている方に行くと、「新入生寮区分け発表」と書かれた掲示を見つけた。
〝イグニス寮 第一年:アルヴィナ〟
「イグニス……炎の名前がついた寮……」
自分の名前を見つけて、アルヴィナは本当にこの場所に呼ばれて来たのだと実感がわいた。
ふと横を見ると、長い金髪の少女が周りを囲む人垣に笑顔で応じていた。パリッと整った制服、色を合わせた手袋と革製のブーツ。田舎育ちのアルヴィナとは異なる、洗練された着こなしの彼女の胸元には、同じ赤色のリボンが型くずれなくとめられている。
遠巻きに見えたその完璧な姿へ、アルヴィナの胸は緊張と新たな世界の予感に高鳴った。
一日かけた入学のセレモニーが終わり、アルヴィナ達新入生は校舎外にある学生寮へと案内された。早速仲良くなったのか、楽しそうにおしゃべりをする二人が前を歩き、アルヴィナは少し寂しい気持ちが胸によぎる。
石段を登る途中、欄干の上を黒猫が悠々と歩いていた。視線がアルヴィナと一瞬交錯し——時が止まったような静寂の中で、互いを見つめ合う。
「君も、来てたんだ」
やがて黒猫はすっと路地へ跳び去っていった。
ふたたび歩き出したところで、時計塔が七つの鐘を打った。その音色は石造りの建物に反響し、街全体に響き渡ってゆく。
「新しいイグニス寮の仲間たち! 今夜は歓迎会があるのでお楽しみに!」
寮の上級生らしき生徒の声が響いた。都会の最初の一日はまだ終わらないようだった。
アルヴィナは、はじめて見る森の外の風景に感嘆しながら、旅を楽しんだ。
途中の夜には魔物の襲撃に遭ったりもしたが、セルゲイルの魔法が一瞬にして討ち払った。村の男総出でも追い返すのがやっとの《凶狼》だが、森の常識がはやくも崩れた。
優秀な魔法遣いでもある彼は、興奮する度に燐光を漏れ出している少女を見かねて、旅の道中に魔法の制御方法を少しずつ教えた。
「魔法が引き起こすものは、無意識であっても君が望んだ結果だ。だから、君が火を出したくないと強く意識していれば決して出ない」
それからは、馬車に揺られるしかない時間をアルヴィナは、火を出すまいと、何度も何度も自分に言い聞かせて過ごした。新しい風景を見る度に、きらきらと輝く目の周りでぱちぱち火花を散らせていたのが、二日、三日と経つごとに次第に抑えられるようになっていった。
そして四度目の朝、ついに馬車の揺れが止まった。
「うわぁ……!」
馬車の窓を開けて最初に目に入ってくる光景に、アルヴィナは息を呑んだ。
彼方まで続いている石造りの壁。頭上に高くそびえるそれには大きな門が設えられており、開かれた口から内側の風景が広がっていた。
中央の高台に向かって段々状に並ぶ様々な形の建物。街の外側に向かって広がるようにして水路が巡っており、荷物を積んだゴンドラが朝陽を受けてきらめく水面を往来している。
それらの景色の真ん中には、白色の時計塔がまっすぐと伸びている。ここからではその音は聞こえないが、都市の心臓のように鼓動を刻んでいるだろう。
「ようこそ、アストラフォラへ!」
門を守る衛兵が、窓から顔を出していたアルヴィナに向かって声をかけた。手を振って返事をした彼女は、再び視線を街へと戻した。
(本当に……こんな世界があったなんて!)
すでに街の人々は活動を始めており、門をくぐると、両手に沢山の荷物を抱えた商人や職人、彼らに朝ご飯を提供する出店など、大勢の人が行き交っていた。アルヴィナは、はじめ見る人の多さに目が回りそうだった。
ここで長距離馬車を降りることとなり、三日間をともに過ごした馬たちと別れを告げた。三角帽の御者に促されて、とうとうアルヴィナは新天地の地面に足をつける。石畳を踏む一歩一歩が、新たな世界への扉を開いていく。
改めて自分の目の高さから視た街。馬車の窓からは気が付かなかったが、このあたりの建物は尖った屋根をしており、それらが同じ高さに揃えられていた。故郷と建物の形ですらも違うことに、アルヴィナの好奇心は抑えきれなかった。
「……何これ?嗅いだことのない匂い」
今度は香辛料の香りが漂ってきた。どうやらそれは市場の方から風に運ばれているようだった。
胸の奥で何かが弾けるような感覚。走り出したくなる衝動に突き動かされ、案内されている身の上も忘れてアルヴィナは思わずそちらの方に駆けていく。運河からは、観光客を乗せたゴンドラが流れてきた。漕ぎ手が口ずさむ美しい舟唄は、恋の歌だろうか。
川沿いの遊歩道を彩る露店には朝から賑わい、クリーム山盛りのパンケーキが甘い湯気を立ち上らせている。その素敵な姿とバターと蜂蜜の香ばしい匂いに、アルヴィナの関心はころころと転がっていく。
「これ、ほんとうに全部食べてもいいの?」
そう独りごつ彼女を見つけた、若い女性の事務官ローラが息を切らしていた。慌てて探し回っていたらしい。学園までの案内役だと自己紹介した彼女は、会計を済ませほくほく顔でお皿を握りしめている少女の姿を見て、笑いをこらえきれず吹き出した。
「学園に着く前にお腹を壊さないでくださいね」
その言葉にアルヴィナは輝かんばかりの笑顔で返事すると、街の甘味を堪能するのだった。
アルヴィナが寄り道をしている間に、セルゲイルは街乗り用の馬車を手配していた。縦横に網の目のように張り巡らされた市街を移動するには、小さな馬車の方がよいのだと彼は言った。再び馬車に乗り込み、一行は街の中心部へと向かう。
時計台のある高台の近づくと、先ほどの市場とは景観が変わり、厳かな印象を受ける装飾が施されていたり、背の高い建物が目立つようになった。
やがて、一際大きな〈学園〉の正門アーチを潜ると、赤・青・緑の三連旗がはためく校舎が見えた。
「ほかの新入生の方々も到着しています。別の者が皆さんを案内しますので、今度ははぐれないでくださいね」
ここでとうとうアルヴィナは、旅のかばんを抱えて一人となった。
きょろきょろとあたりを見回し、同じ学園の制服姿に身を包んだ生徒たちが集まっている方に行くと、「新入生寮区分け発表」と書かれた掲示を見つけた。
〝イグニス寮 第一年:アルヴィナ〟
「イグニス……炎の名前がついた寮……」
自分の名前を見つけて、アルヴィナは本当にこの場所に呼ばれて来たのだと実感がわいた。
ふと横を見ると、長い金髪の少女が周りを囲む人垣に笑顔で応じていた。パリッと整った制服、色を合わせた手袋と革製のブーツ。田舎育ちのアルヴィナとは異なる、洗練された着こなしの彼女の胸元には、同じ赤色のリボンが型くずれなくとめられている。
遠巻きに見えたその完璧な姿へ、アルヴィナの胸は緊張と新たな世界の予感に高鳴った。
一日かけた入学のセレモニーが終わり、アルヴィナ達新入生は校舎外にある学生寮へと案内された。早速仲良くなったのか、楽しそうにおしゃべりをする二人が前を歩き、アルヴィナは少し寂しい気持ちが胸によぎる。
石段を登る途中、欄干の上を黒猫が悠々と歩いていた。視線がアルヴィナと一瞬交錯し——時が止まったような静寂の中で、互いを見つめ合う。
「君も、来てたんだ」
やがて黒猫はすっと路地へ跳び去っていった。
ふたたび歩き出したところで、時計塔が七つの鐘を打った。その音色は石造りの建物に反響し、街全体に響き渡ってゆく。
「新しいイグニス寮の仲間たち! 今夜は歓迎会があるのでお楽しみに!」
寮の上級生らしき生徒の声が響いた。都会の最初の一日はまだ終わらないようだった。
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