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第一章 学園都市アストラフォラへ
第四話 赤リボンの歓迎会
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獅子のレリーフが飾られた玄関をくぐりぬけ、アルヴィナは寮の奥へと入った。自分にあてがわれた自室へと案内され、扉の前に立つ。一人娘なので実家でも狭いながら部屋を与えられていたが、鍵付きの部屋は初めてだった。
受け取った鍵をおそるおそる鍵穴に差し込み、ノブを引く。
部屋は長方形の柔らかみのある暖色の木の家具で統一されていた。入口のすぐ横にある靴箱に触ると、つるつると指先が滑り落ちるような滑らかさだった。今まで使ってきた家具といえば、ざらざらとささくれだって手の皮に刺さって痛かったものだ。壁側に置かれた勉強机や衣装棚も、どれも同じように優しい手触りだ。ベッドにはふかふかの敷物がフレームにぴったりと揃えて敷かれており、とても寝心地がよさそうだ。
そして最もアルヴィナの目を引いたのは、寝床の横に置かれた鏡台であった。ここできっと身支度を整えるということだろう。起きたらすぐに顔を洗って仕事をする森での暮らしでは、身支度のためだけの家具がある事が信じられなかった。
「まるでお姫様の部屋みたい」
童話の絵本でしか見たことのない調度品に、アルヴィナの心はうきうきと弾む。
そこで彼女は、歓迎会が予定されていることを思い出した。食事は自室ではなく、共同の大食堂で摂ることになっていた筈だ。旅の後片付けは一旦後にして、旅装を解いて荷物を置くとアルヴィナは部屋を出た。
再び鍵を差し込みカチャリと音が鳴ると、にこにこと満足気な顔で大食堂へと向かった。
「ほらほら、入って入って! 緊張してる暇なんてないわよ♪」
玄関ホールまで戻ってきたところを、待ち構えていた先輩に手を引かれるまま大食堂まで連れて行かれた。お手製のかわいらしい飾りで壁を彩られ、赤、青、緑の光の粒が天井を舞う。生徒たちが入ってくると、ふわふわと降りてきて、まるで生き物のように周囲を飛び回った。
「うわあ、妖精ですか? あれは」
「あはは違う違う、あれが魔法だよ。あなたもじきに使えるようになる」
イグニス寮の先輩たちは熱烈に歓迎してくれた。大きな食卓には山羊乳のチーズサラダや仔牛のロースト、そして女王蜂の蜜ケーキまで彩られている。
アルヴィナは見たことも食べたこともない味に、夢中で舌鼓を打った。
「あなたがアルヴィナちゃん? 村出身って本当?」
「髪、真っ白。染めてないのかしら」
「すごいよく食べるね!」
両の頬をぱんぱんして料理を食べる白い髪の少女に、好奇の視線が集まる。
「えっと、はい。森に住んでいました、アルヴィナといいます。よろしくお願いします……」
戸惑っていると、背後から上級生が忍び寄りアルヴィナの頭をわしわしと撫でた。
「ひゃっ」
驚きのあまりつい制御できずに、火花を白い髪の周りでぱちぱちと鳴らしてしまう。
「わっ、あなたは火の使い手なのね」
「びっくりさせちゃった? ごめんね」
「この子小動物みたいでかわいい!」
「あっ! ずるい私も撫でたい」
女の子ばかりのかしましい笑い声。
アルヴィナは目を回しつつも、自分の容姿を好意的に見てもらえて悪い気はしなかった。
宴もたけなわ。アルヴィナはバルコニーで夜風に当たろうと外への扉を開けた。その出会い頭で、誰かと正面衝突した。
「失礼しました、お怪我は?」
澄んだソプラノ。顔を上げると、黄金色の長い髪と深紅のリボンが揺れている。
レティシア・アンティクア。
魔法遣いの名門、アンティクア家の令嬢であり、今年度最も優秀であろう入学生――と上級生の間で噂されていた人物だ。学園に到着した直後に、寮分けの掲示を見ていた時にいた少女だ。
「ごめんなさい、よそ見をしていたの。あの……わ、私、アルヴィナです」
「存じていますわ。貴女、今朝ステンド橋でパンケーキを食べていた子でしょう? とても大きな」
そんな場面を見られていたのだろうか。さりげなく放たれる軽口に、アルヴィナは赤面しつつも笑った。
「あなたはレティシアさんでしたよね」
「あら、早速名前を覚えていただけて光栄ですわ」
さり気なく礼をする所作に、思わず見惚れる。
「先輩から聞きました。とっても有名なお家なのだとか。わたし、森から出てきたばかりで何もかも違いすぎて……」
どう言葉にすればいいかわからない感情に、アルヴィナは言葉を詰まらせる。レティシアは微笑みを崩さぬままゆっくりと待ち、やがて意外な言葉を返した。
「そう謙遜なさらずに。それに、私は貴女の〝炎〟に興味があるの」
「えっ、それはどういう……?」
レティシアの琥珀色の瞳が、アルヴィナの胸元へ一瞬吸い寄せられる。アストラフォラに着いてからも、一度も髪の色の変化も燐光も出していないのに、何に気がついたというのだろうか。
しばしの沈黙を破ったのは低い「にゃあ」という鳴き声だった。欄干の上を歩く黒猫が月明かりを背負い、二人に向かって尻尾を揺らす。
「この学園、猫まで気品があるのね」
レティシアが微笑むと、猫はぷいっと顔を背けた。
(話をそらしてくれたの……?)
次の瞬間、寮の柱時計が十一時を告げる鐘を鳴らした。いつの間にか黒猫は姿を消している。
「歓迎会は終わりですね。明日から、共に学ぶ仲間としてよろしくお願い致しますわ、アルヴィナさん」
差し出された白手袋をはめた手を、アルヴィナは勇気を出して握手を返した。レティシアの唇が満足げに弧を描く。
ドラゴンを追う少女にとって、彼女は頼もしい友となるのか。それとも障害となるか。握られた細い指先に隠れた力強さが、嵐を予感させた
受け取った鍵をおそるおそる鍵穴に差し込み、ノブを引く。
部屋は長方形の柔らかみのある暖色の木の家具で統一されていた。入口のすぐ横にある靴箱に触ると、つるつると指先が滑り落ちるような滑らかさだった。今まで使ってきた家具といえば、ざらざらとささくれだって手の皮に刺さって痛かったものだ。壁側に置かれた勉強机や衣装棚も、どれも同じように優しい手触りだ。ベッドにはふかふかの敷物がフレームにぴったりと揃えて敷かれており、とても寝心地がよさそうだ。
そして最もアルヴィナの目を引いたのは、寝床の横に置かれた鏡台であった。ここできっと身支度を整えるということだろう。起きたらすぐに顔を洗って仕事をする森での暮らしでは、身支度のためだけの家具がある事が信じられなかった。
「まるでお姫様の部屋みたい」
童話の絵本でしか見たことのない調度品に、アルヴィナの心はうきうきと弾む。
そこで彼女は、歓迎会が予定されていることを思い出した。食事は自室ではなく、共同の大食堂で摂ることになっていた筈だ。旅の後片付けは一旦後にして、旅装を解いて荷物を置くとアルヴィナは部屋を出た。
再び鍵を差し込みカチャリと音が鳴ると、にこにこと満足気な顔で大食堂へと向かった。
「ほらほら、入って入って! 緊張してる暇なんてないわよ♪」
玄関ホールまで戻ってきたところを、待ち構えていた先輩に手を引かれるまま大食堂まで連れて行かれた。お手製のかわいらしい飾りで壁を彩られ、赤、青、緑の光の粒が天井を舞う。生徒たちが入ってくると、ふわふわと降りてきて、まるで生き物のように周囲を飛び回った。
「うわあ、妖精ですか? あれは」
「あはは違う違う、あれが魔法だよ。あなたもじきに使えるようになる」
イグニス寮の先輩たちは熱烈に歓迎してくれた。大きな食卓には山羊乳のチーズサラダや仔牛のロースト、そして女王蜂の蜜ケーキまで彩られている。
アルヴィナは見たことも食べたこともない味に、夢中で舌鼓を打った。
「あなたがアルヴィナちゃん? 村出身って本当?」
「髪、真っ白。染めてないのかしら」
「すごいよく食べるね!」
両の頬をぱんぱんして料理を食べる白い髪の少女に、好奇の視線が集まる。
「えっと、はい。森に住んでいました、アルヴィナといいます。よろしくお願いします……」
戸惑っていると、背後から上級生が忍び寄りアルヴィナの頭をわしわしと撫でた。
「ひゃっ」
驚きのあまりつい制御できずに、火花を白い髪の周りでぱちぱちと鳴らしてしまう。
「わっ、あなたは火の使い手なのね」
「びっくりさせちゃった? ごめんね」
「この子小動物みたいでかわいい!」
「あっ! ずるい私も撫でたい」
女の子ばかりのかしましい笑い声。
アルヴィナは目を回しつつも、自分の容姿を好意的に見てもらえて悪い気はしなかった。
宴もたけなわ。アルヴィナはバルコニーで夜風に当たろうと外への扉を開けた。その出会い頭で、誰かと正面衝突した。
「失礼しました、お怪我は?」
澄んだソプラノ。顔を上げると、黄金色の長い髪と深紅のリボンが揺れている。
レティシア・アンティクア。
魔法遣いの名門、アンティクア家の令嬢であり、今年度最も優秀であろう入学生――と上級生の間で噂されていた人物だ。学園に到着した直後に、寮分けの掲示を見ていた時にいた少女だ。
「ごめんなさい、よそ見をしていたの。あの……わ、私、アルヴィナです」
「存じていますわ。貴女、今朝ステンド橋でパンケーキを食べていた子でしょう? とても大きな」
そんな場面を見られていたのだろうか。さりげなく放たれる軽口に、アルヴィナは赤面しつつも笑った。
「あなたはレティシアさんでしたよね」
「あら、早速名前を覚えていただけて光栄ですわ」
さり気なく礼をする所作に、思わず見惚れる。
「先輩から聞きました。とっても有名なお家なのだとか。わたし、森から出てきたばかりで何もかも違いすぎて……」
どう言葉にすればいいかわからない感情に、アルヴィナは言葉を詰まらせる。レティシアは微笑みを崩さぬままゆっくりと待ち、やがて意外な言葉を返した。
「そう謙遜なさらずに。それに、私は貴女の〝炎〟に興味があるの」
「えっ、それはどういう……?」
レティシアの琥珀色の瞳が、アルヴィナの胸元へ一瞬吸い寄せられる。アストラフォラに着いてからも、一度も髪の色の変化も燐光も出していないのに、何に気がついたというのだろうか。
しばしの沈黙を破ったのは低い「にゃあ」という鳴き声だった。欄干の上を歩く黒猫が月明かりを背負い、二人に向かって尻尾を揺らす。
「この学園、猫まで気品があるのね」
レティシアが微笑むと、猫はぷいっと顔を背けた。
(話をそらしてくれたの……?)
次の瞬間、寮の柱時計が十一時を告げる鐘を鳴らした。いつの間にか黒猫は姿を消している。
「歓迎会は終わりですね。明日から、共に学ぶ仲間としてよろしくお願い致しますわ、アルヴィナさん」
差し出された白手袋をはめた手を、アルヴィナは勇気を出して握手を返した。レティシアの唇が満足げに弧を描く。
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