落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ

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二章

生誕祭

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授業中に戻る気になれなかった僕は、終わる時間まで時間を潰してから教室に戻った。すると、バルドに何の話だったのか聞かれたので、さっき言われた事を話したら、少し同情されたような目で見られた。

「リュカも大変だな…」

「他人事のように言ってますが、貴方も同じような物でしょう」

「俺は、三男だからか、兄貴達ほどは厳しくないぞ。それに、貴族らしくしろなんて、親父からも言われた事ないからな」

「僕の父様だってそうだよ…」

「そうなのか?まあ、俺の親父よりも優しそうだったしな」

「うん。注意された事はあっても、父様から怒られた事はないよ!」

「怒られないからと言って、好きにして良い訳でもないですけどね…」

少し誇れしげに言った僕の言葉に、コンラットが水を指した。

「まあ、今後、リュカも気を付ければいいんじゃねぇ?」

「バルドに言われたくないよ!」

「貴方が言っていい事ではないです!」

「え?」

バルドは、僕達の言葉にキョトンとした顔をしていて、怒られた意味を分かっていないようだった。

その日、ネアを睨むように見ている事はあっても、彼が、僕達に突っかかって来る事はなかった。

その後も、授業の勉強で困る事はあっても、何事もない平穏な学院生活が続いた。休みの日には、みんなが僕の屋敷に集まって勉強したり、兄様と一緒に陣を作る練習をしていたら、入学から1ヶ月の月日がたっていた。

「もうすぐ生誕祭か…。礼服は、動き難くて着たくないから、行くたくもないなぁ…」

「動きやすさを考えて、作ってる服ではないと思うよ…」

「でも、新年祭の前は、王城に行くのも楽しみにしてたではないですか?」

「伝記とかで、出て来てたから憧れてたんだよ!でも、退屈だったんだよ!!パーティが、あんなに退屈だと思わなかった!」

バルドの気持ちは、僕も分からなくもない。僕も、最初は退屈だったけど、兄様のおかげでつまらなくは無かったな。

「はぁ…。パーティに行くより、街で遊んでた方が楽しそうだよな…。そういえば、ネアはその日、何してんだ?」

「仕事だな」

「家が、商会やってるんだっけ?」

ネアから、あんまり家の事を聞いた事がない。それに、ネアの雰囲気も商人らしくないから、忘れそうになる。

「荷物の準備や、運ぶくらいしかやらないがな」

ネアは、何でもない事のように言うが、僕と同じ歳で働いているのは、凄い事だと思う。

「偉いんだな!」

「バルドも、少しは見習ったらどうですか」

この後も、学院に来るたびに、バルドは行きたくないと愚痴っていた。

生誕祭の日

僕は、会場に来ているだろう2人を探しに行きたかったけれど、前回迷子になって迷惑をかけた事があるため、両親の側を離れないようにしていた。

兄様も、仕事をやり始めたせいか、新年祭の時とは違って、挨拶に訪れる人がいて忙しそだ。何もやる事がない僕は、誰か知っている人はいないかと、会場内を見渡していた。

「あ!リオ先生!」

「これは、レグリウス公子様。お声を掛けて下さり、ありがとうございます」

僕が声を掛けると、学院にいる時とは違って、丁寧な仕草と言葉を返して来た。髪も、ウェーブがかかっていた髪を寝かせているから、雰囲気も違って別人に見える。

「リオ先生も、来ていたんだね?」

「はい。分不相応の身ではありますが、この度も陛下にご招待頂きました」

「君は、リュカの担任だったかな?」

先生と2人で話しをしていたら、僕達の会話に父様が混ざって来た。

「お久しぶりです。レグリウス卿。あれから、お変わりはありませんか?」

「変わりはない。担任である君に、私が望むのは1つだけだ。息子達には、自分の思ったように学院生活を過ごして欲しいと、私は思っている。だから、それを邪魔されるのは不快だ…」

「はい。分かっております。担任として、問題が起こらないように、気を配ります」

リオ先生は、軽く笑みを浮かべながら、父様に頭を下げた。

「それならばいい…。私は、まだ挨拶をしなければならない者が残っているので、これで失礼させて貰う」

「貴重なお時間を割いて頂き、ありがとうございます。私も、これにて失礼させて頂きます」

父様が、他の貴族の元へ戻るのを見届けると、リオ先生は人混みの中へと消えて行った。

「あの教師は、あまり好きではない…」

いつの間にか、僕の側に来ていた兄様が呟くように言った。

「どうして?優しい先生なのに?」

「……。リュカが、気にいっているのなら、私から言う事はない。それよりも、此処にばかりいては退屈だろう。お菓子でも食べに行くか?」

「いいの!?」

「挨拶も終わったから問題ない。リュカが、行きたい所に行けば良い」

「やったー!!」

僕は、兄様を連れてお菓子がある場所を目指した。
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