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第一章
八
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店の表へと急ぐと三十郎は先日と同じ衣装であったが洋之進は、今日は何処から見ても凛とした若侍姿であった。
網目紋の入った若紫の袷から砥の粉色の襦袢の襟を覗かせ、赤地に淡黄の矢絣の羽織には黒紅色の平打ち紐を締めている。足許は白足袋に唐紅色の鼻緒の雪駄だ。
六尺近い体躯に色遣いの決まった衣装が映える。月代も青々と剃りあげ、髷も結ったばかりなのか、かっちりと形が決まっている。
涼やかな目許を僅かにほころばせるその何とも言えぬ男っぷりに、嘉助でさえ思わず見蕩れてしまいそうになり、慌てて店の板の間に平伏した。
腰をかがめながら先に立って奥の屋敷の客間まで二人を案内する。座布団をひいた上座に座らせると二人が腰の物を外す。
すかさず一礼して膝でにじり寄り、袱紗に包んで受け取ると用意した床の間の刀置きに掛ける。
町人が素手で刀に触れると、武士の魂と怒り出す輩も居るので気をつけるように。
宝楽亭の番頭に聞いてた事がいきなり役に立った。客人に背《うしろ》を見せぬように再び膝で下座までにじり下がると畳の上で平服した。
「棟木様、立花様ご両名に於かれましてはお忙しい中、本日はこのような荒家に罷り越し頂き、誠に有難う存じ奉ります。
この佐伯屋、ご両名のご尊顔を拝し奉り誠に響悦至極に存じます。御目汚し、御口汚しとは存じますが、先日の御礼までにせめてもの佐伯屋の心ずくしを御笑覧下さいましたら有り難く存じます」
この何日間か考え続けていた挨拶を一気に話すと、折った腰を更にかがめて頭を畳にこすりつけた。
この態度と言上に驚いたのは誰あらぬ三十郎と洋之進の二人である。
「おい、一体どうした佐伯屋。まるで芝居小屋の科白ではないか。勧進帳か忠臣蔵ではあるまいし、ここは殿中でも無ければ俺たちは内匠頭でもないぞ」
「は、あいえ・・・」
店でも屋敷でも偉ぶることは無くとも、自信に溢れ泰然自若としている佐伯屋の主人とは思えぬ態度の嘉助をにやりと三十郎は見た。
「ははあ、どうやら俺の隣に座っている男の正体を知ったと見えるな。まあとにかく、頭を上げて楽にしろ。ほれ、洋之進も何とか言ってやってくれ」
「佐伯屋の主殿。今日、我らはこの前の礼を、と言われて何か美味い物でも食わせて貰えるのかと意地汚く思ってやって来ただけの男だ。そう畏まれると背筋が痒くて適わん。頭を上げてくれんかな」
砕けた物言いに佐伯屋は恐る恐る頭を上げたが、二人の染み入るような笑顔を見て、思わずほっとしたように息を吐いた。
「大方、この間の恰好を見てどこぞの貧乏浪人が二人とでも思っておったのに、片方が六百石の旗本の御曹司と分かってさぞや慌てたと言う所だろう」
三十郎が面白可笑しそうに鼻を蠢かす。
「はあ、いえ、決してそのような」
未だ調子の戻らない嘉助に声は大きいが邪気の無い笑い声を上げる友を見て洋之進も続けた。
「役高を除けば三百石、数ある旗本の中では地味な家柄よ。それに家は兄者が継いだ故に今では只の部屋住み、御曹司でも何でも無いさ。楽に構えてくれると有り難い」
「勿体ないお言葉、痛み入ります。されど長幼の序と身分の上下は、この御世の依って立つところで御座いますれば」
許されても一度はへりくだって見せるのが殿中や高位武士のしきたりとこの前に聞いている。
「それについては異論無いが、ここは公の場では無い。杓子定規に構えずあの日あの時、袖すり逢うた者たちが、縁あって再び集うたと場と思ってくれんか。まあ、屋敷にまで押しかけた挙句、上座にふんぞり返っている身では口にするのも片腹痛いかも知れんがな」
洋之進がわざと砕けながら三十郎を見ると、得たりとばかりに乗ってくる。
「そうそう、吾等はこの前の強請を追い払った見返りに、料理と酒を集りに来た只の男二匹よ。存分に馳走してくれ」
これでも商人、二人が戯言を交えてまで場を和まそうとしてくれているのに気付かぬ嘉助では無い。これ以上の謙りは却って礼を失する事になろう。二人の送ってくれた浪に乗ることにした。
「では、早速酒肴を運び入れ、一献献上と仕りましょう」
ぽんぽん、と手を叩くと廊下に面した襖がするすると開かれ、そこにはあらかじめ平助が平伏していた。嘉助が声を掛け、平助が神妙に承ると再びするすると襖が閉まる。これも料理茶屋の番頭から教えられたことだったが余りにも御大層な様に二人は顔を見合わせる。三十郎は吹き出しそうな面をしていたが、洋之進には嘉助の心配する心の内が見えて、笑う気にはなれなかった。だが背中がむず痒いのは治らない。
宴の準備は万端整っていたようで直ぐに振袖を着た娘が朱塗りの三方の上に銚子と杯を載せて運んでくる。それに続いて大皿に盛った様々な料理が畳の上に並べられていった。
「ほうほう! 鯛の造りではないか。豪勢だな」
ひと際目を引く大皿に尾頭をぴんと張った巨きな鯛が造られて載っている。身はぴかぴかに光って、口がぱくぱくと動いていた。
「なんと、まだ生きておるのか!」
三十郎は皿を見て驚きの声を上げる。
「この皿は高野の宝楽亭より届けさせた”生き姿造り”で御座います。包丁を入れ、身を切り分けても尚生かしたままにしておくのは手練の技が必要とか。何処の料理茶屋でも出せるものでは御座いません。ささ、お召し上がり下さい」
洋之進もこの様な料理は初めて見た。大体、造りで魚を食べること自体が贅沢なのだ。日本橋の魚市場から近い市中や河口に近い船宿なら海の魚も食出来るし河川沿いなら鯉や鮒|《ふな》もあろう。
だが海から遠いところまでボテ振りが担いで売りに来るとあれば、生で口に出来る鮮度のまま届けるのが如何に苦労を伴うか判ろうというもの。
更に鯛ともなれば押しも押されぬ人気の魚、その上熟練の板前が生きたまま身を切り分けるとなれば一体どれ程の値になるのか見当もつかない。
驚く二人を見て、やっと己の接待に自信を得たのか嘉助が話を続ける。
「鯛は房総沖で釣り上げた逸品を生け簀に入れて日本橋の市場まで運び、そこからは杉枝を曳いた盥《たらい》に載せて急ぎ運びます。海の水を入れた桶を横に走らせ、魚を生かし続けるために店に着くまで柄杓で間断なく掛け続けるのだとか。
そこまでしても流石に夏の暑き日には身が痛むため、霜月に入ってからやっと宴に共せる、との事で御座います」
最早、開いた口がふさがらない。
「鯛一匹に一体どれ程の人手が掛かっているのやら。江戸随一と言われる八尾善では嘘か誠か、茶漬け一杯が一両二分(この時代で約12万円)と聞いたことがあるが」
洋之進が呆れたように言うと三十郎も唸った。
「ううむ、招かれた身で値を詮索するような野暮をするつもりは無いが。一体このひと皿でいくらするのか見当もつかん。おい、佐伯屋、お主たちはいつもこんな物を食っておるのか。これではあの浪人たちに目を付けられ強請られたのも宜なるかな、だな」
「いえ、とんでも御座いません。今日は棟木様、立花様のために特別に手配致した物で御座います。我らも商いの都合でたまさかこの店を訪れることは御座いますが、いつも口にするのは煮魚、焼き魚の類です」
慌てたように首を竦めて掌を振った。
「商いに精を出して財を築くのが商人の本分なら、成した財をどう使うもまた佐伯屋の勝手。何も悪い事ではなかろう。ただ、我らには縁もゆかりもない料理ゆえ驚いただけよ」
洋之進は皿に貼りついた目を引きはがしながら言った。
「如何に珍しい菜でも見ているだけでは腹も膨れん。早速頂こうではないか」
「うむ。いつも目刺しばかり喰ろうておる我らでは腹の方が吃驚するかも知れんが、な」
がはは、と笑いながらも三十郎も珍しい料理にいそいそと箸を伸ばす。その姿は品が良いとは世辞にも言えなかったが嬉しさが溢れており洋之進も遠慮無く色鮮やかな切り身を皿に取り分ける。
隣にかしずいていた娘が塗りの三方から銚子を取り上げ、酒を勧めながら口を開いた。
「棟木様のようなお武家様でも目刺しをお召し上がりになりますの?」
聞き覚えのある溌剌とした声に杯から目を離して顔を見ると、あの時、嘉助と一緒に居た女子であった。
網目紋の入った若紫の袷から砥の粉色の襦袢の襟を覗かせ、赤地に淡黄の矢絣の羽織には黒紅色の平打ち紐を締めている。足許は白足袋に唐紅色の鼻緒の雪駄だ。
六尺近い体躯に色遣いの決まった衣装が映える。月代も青々と剃りあげ、髷も結ったばかりなのか、かっちりと形が決まっている。
涼やかな目許を僅かにほころばせるその何とも言えぬ男っぷりに、嘉助でさえ思わず見蕩れてしまいそうになり、慌てて店の板の間に平伏した。
腰をかがめながら先に立って奥の屋敷の客間まで二人を案内する。座布団をひいた上座に座らせると二人が腰の物を外す。
すかさず一礼して膝でにじり寄り、袱紗に包んで受け取ると用意した床の間の刀置きに掛ける。
町人が素手で刀に触れると、武士の魂と怒り出す輩も居るので気をつけるように。
宝楽亭の番頭に聞いてた事がいきなり役に立った。客人に背《うしろ》を見せぬように再び膝で下座までにじり下がると畳の上で平服した。
「棟木様、立花様ご両名に於かれましてはお忙しい中、本日はこのような荒家に罷り越し頂き、誠に有難う存じ奉ります。
この佐伯屋、ご両名のご尊顔を拝し奉り誠に響悦至極に存じます。御目汚し、御口汚しとは存じますが、先日の御礼までにせめてもの佐伯屋の心ずくしを御笑覧下さいましたら有り難く存じます」
この何日間か考え続けていた挨拶を一気に話すと、折った腰を更にかがめて頭を畳にこすりつけた。
この態度と言上に驚いたのは誰あらぬ三十郎と洋之進の二人である。
「おい、一体どうした佐伯屋。まるで芝居小屋の科白ではないか。勧進帳か忠臣蔵ではあるまいし、ここは殿中でも無ければ俺たちは内匠頭でもないぞ」
「は、あいえ・・・」
店でも屋敷でも偉ぶることは無くとも、自信に溢れ泰然自若としている佐伯屋の主人とは思えぬ態度の嘉助をにやりと三十郎は見た。
「ははあ、どうやら俺の隣に座っている男の正体を知ったと見えるな。まあとにかく、頭を上げて楽にしろ。ほれ、洋之進も何とか言ってやってくれ」
「佐伯屋の主殿。今日、我らはこの前の礼を、と言われて何か美味い物でも食わせて貰えるのかと意地汚く思ってやって来ただけの男だ。そう畏まれると背筋が痒くて適わん。頭を上げてくれんかな」
砕けた物言いに佐伯屋は恐る恐る頭を上げたが、二人の染み入るような笑顔を見て、思わずほっとしたように息を吐いた。
「大方、この間の恰好を見てどこぞの貧乏浪人が二人とでも思っておったのに、片方が六百石の旗本の御曹司と分かってさぞや慌てたと言う所だろう」
三十郎が面白可笑しそうに鼻を蠢かす。
「はあ、いえ、決してそのような」
未だ調子の戻らない嘉助に声は大きいが邪気の無い笑い声を上げる友を見て洋之進も続けた。
「役高を除けば三百石、数ある旗本の中では地味な家柄よ。それに家は兄者が継いだ故に今では只の部屋住み、御曹司でも何でも無いさ。楽に構えてくれると有り難い」
「勿体ないお言葉、痛み入ります。されど長幼の序と身分の上下は、この御世の依って立つところで御座いますれば」
許されても一度はへりくだって見せるのが殿中や高位武士のしきたりとこの前に聞いている。
「それについては異論無いが、ここは公の場では無い。杓子定規に構えずあの日あの時、袖すり逢うた者たちが、縁あって再び集うたと場と思ってくれんか。まあ、屋敷にまで押しかけた挙句、上座にふんぞり返っている身では口にするのも片腹痛いかも知れんがな」
洋之進がわざと砕けながら三十郎を見ると、得たりとばかりに乗ってくる。
「そうそう、吾等はこの前の強請を追い払った見返りに、料理と酒を集りに来た只の男二匹よ。存分に馳走してくれ」
これでも商人、二人が戯言を交えてまで場を和まそうとしてくれているのに気付かぬ嘉助では無い。これ以上の謙りは却って礼を失する事になろう。二人の送ってくれた浪に乗ることにした。
「では、早速酒肴を運び入れ、一献献上と仕りましょう」
ぽんぽん、と手を叩くと廊下に面した襖がするすると開かれ、そこにはあらかじめ平助が平伏していた。嘉助が声を掛け、平助が神妙に承ると再びするすると襖が閉まる。これも料理茶屋の番頭から教えられたことだったが余りにも御大層な様に二人は顔を見合わせる。三十郎は吹き出しそうな面をしていたが、洋之進には嘉助の心配する心の内が見えて、笑う気にはなれなかった。だが背中がむず痒いのは治らない。
宴の準備は万端整っていたようで直ぐに振袖を着た娘が朱塗りの三方の上に銚子と杯を載せて運んでくる。それに続いて大皿に盛った様々な料理が畳の上に並べられていった。
「ほうほう! 鯛の造りではないか。豪勢だな」
ひと際目を引く大皿に尾頭をぴんと張った巨きな鯛が造られて載っている。身はぴかぴかに光って、口がぱくぱくと動いていた。
「なんと、まだ生きておるのか!」
三十郎は皿を見て驚きの声を上げる。
「この皿は高野の宝楽亭より届けさせた”生き姿造り”で御座います。包丁を入れ、身を切り分けても尚生かしたままにしておくのは手練の技が必要とか。何処の料理茶屋でも出せるものでは御座いません。ささ、お召し上がり下さい」
洋之進もこの様な料理は初めて見た。大体、造りで魚を食べること自体が贅沢なのだ。日本橋の魚市場から近い市中や河口に近い船宿なら海の魚も食出来るし河川沿いなら鯉や鮒|《ふな》もあろう。
だが海から遠いところまでボテ振りが担いで売りに来るとあれば、生で口に出来る鮮度のまま届けるのが如何に苦労を伴うか判ろうというもの。
更に鯛ともなれば押しも押されぬ人気の魚、その上熟練の板前が生きたまま身を切り分けるとなれば一体どれ程の値になるのか見当もつかない。
驚く二人を見て、やっと己の接待に自信を得たのか嘉助が話を続ける。
「鯛は房総沖で釣り上げた逸品を生け簀に入れて日本橋の市場まで運び、そこからは杉枝を曳いた盥《たらい》に載せて急ぎ運びます。海の水を入れた桶を横に走らせ、魚を生かし続けるために店に着くまで柄杓で間断なく掛け続けるのだとか。
そこまでしても流石に夏の暑き日には身が痛むため、霜月に入ってからやっと宴に共せる、との事で御座います」
最早、開いた口がふさがらない。
「鯛一匹に一体どれ程の人手が掛かっているのやら。江戸随一と言われる八尾善では嘘か誠か、茶漬け一杯が一両二分(この時代で約12万円)と聞いたことがあるが」
洋之進が呆れたように言うと三十郎も唸った。
「ううむ、招かれた身で値を詮索するような野暮をするつもりは無いが。一体このひと皿でいくらするのか見当もつかん。おい、佐伯屋、お主たちはいつもこんな物を食っておるのか。これではあの浪人たちに目を付けられ強請られたのも宜なるかな、だな」
「いえ、とんでも御座いません。今日は棟木様、立花様のために特別に手配致した物で御座います。我らも商いの都合でたまさかこの店を訪れることは御座いますが、いつも口にするのは煮魚、焼き魚の類です」
慌てたように首を竦めて掌を振った。
「商いに精を出して財を築くのが商人の本分なら、成した財をどう使うもまた佐伯屋の勝手。何も悪い事ではなかろう。ただ、我らには縁もゆかりもない料理ゆえ驚いただけよ」
洋之進は皿に貼りついた目を引きはがしながら言った。
「如何に珍しい菜でも見ているだけでは腹も膨れん。早速頂こうではないか」
「うむ。いつも目刺しばかり喰ろうておる我らでは腹の方が吃驚するかも知れんが、な」
がはは、と笑いながらも三十郎も珍しい料理にいそいそと箸を伸ばす。その姿は品が良いとは世辞にも言えなかったが嬉しさが溢れており洋之進も遠慮無く色鮮やかな切り身を皿に取り分ける。
隣にかしずいていた娘が塗りの三方から銚子を取り上げ、酒を勧めながら口を開いた。
「棟木様のようなお武家様でも目刺しをお召し上がりになりますの?」
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