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地上での生活
第136話 黄昏の東京
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官邸へ向かった俺達と、敦美さんへ会いに行った晴珠達が合流したのは、ホテルへ戻ってきた時である。
時間的にも夕飯時と言うことで、夕食を交えながら情報交換と相成った。
「一夫多妻制度は、今年末くらいにはスタートするわ」
口火を切ったのは、雛菊。
俺自身は、大して役に立たなかった総理官邸での話し合い諸々だが、雛菊はきっちり仕事をこなしていたらしい。
「……早いですね。
お役所仕事だし、もっとずっと先かと思ってました」
そう返す眞緒を含め、雛菊と俺以外は一様に驚いた顔をしている。
帰りの車で説明されなければ、俺も同じ感想だったと思うけど、
「少しでも早く制度を整えないと、人類滅亡だからね。
普段、仕事が遅いのはリスク回避。こういうどうしょうもない事態で、仕事が早くなるのもリスク回避。
日本人らしいと思うわよ?」
それに苦笑する雛菊。
雛菊的には妥当な速度感らしい。
確かに、昔から災害復旧とか異様に早いしな……。
「合わせて、体外受精不可能と言う情報も公表するそうよ。
だから、年末年始はかなり荒れると思って覚悟しておいてね?
……一応、その前には、二見拠点に移住する予定ではあるけど」
……目標は、10月頃だな。
仮に移住完了していなくても、その時期は不測の事態が起きかねないから、俺は拠点に引きこもり、外へ出る女性陣も3人行動厳守らしい。
「体外受精不可能?
本当なんですか? それは……」
「……あら?
もしかして、眞緒達には伝えていなかったかしら?
大災害前の魔素が少ない頃なら、液体窒素で凍らせれば半永久的に保存出来たでしょうけど、魔素が満ちている現代じゃ不可能ね。
体外へ出された精子の寿命は、長くて30秒くらい。
凍結に成功しても、解凍中に死滅するわ」
思った以上に、絶望的な寿命だな。
魔素を隔絶した空間を、準備すれば大丈夫かもしれないけど……。
そんな物質があるのだろうか?
「「……」」
「今のところ、この情報を知っているのは、政財界の上層部くらい。
……まあ、噂レベルでは広がってるから、話しても良いけど」
固まっている眞緒や浜名さんに比べ、雛菊の態度は気楽そのもの。
雛菊にとっては、当たり前のことなのだろう。
「それから、ダンジョンの民間開放は来年の4月から。
ただし、潜行資格は魔素量が基準値以上で、且つ、単独で小鬼を討伐した実績があることにするらしいわね。
基準値はこれから決めると言っていたから、正式には決まっていないけど、60MP前後を想定しているらしいわ」
続けて、ダンジョン民間開放について説明する雛菊。
小鬼の単独撃破が肝だよな……。
自衛隊員やジュエルズの人間くらいじゃないかな?
しかし、
「60MP以上……。
結構高めなんですね……」
「そうよね。
眞緒なら、いける?」
アー子さんと浜名さんからしたら、60MPの方に意識が行ったらしい。
雛菊曰く、高めの数値だと言う俺が1800MPとかだと言うし、意外な印象だな……。
そう思いつつ、眞緒達の様子を見ていると、
「そうね。
一応、170MPはあると言われたわ。
200MPを超えていれば、色々と良かったんだけどね……」
「まあまあ……。
お陰で今ここにいるわけだしさ、何が幸いするか分からないわ」
落ち込む眞緒を、浜名さんが慰めている?
200MPが何かの境界線になってるのか?
「ジュエルズの予備役に入っていたら、晴彦くんとは再会できなかったわけだしね?」
なるほど、つまりジュエルズに成れる選別ラインが、200MPくらいなのか。
あれ、それだと……。
「ジュエルズで、そのくらいの魔素量なんだ?
もしかして、魔素量60MP以上って、結構高い要求水準?」
「え?
ええ、そうよ。
一般的な魔素保有量は30MP前後って言われているし……」
一般人の2倍の要求値ってことか。
俺の魔素保有量が4桁だったんだけど……。
「おかしいのはハルの方よ。
魔法を日常的に使っていた古代人が、100MPくらいだって言ったでしょ?
古代人基準でも、飛び抜けて多い数値よ?」
雛菊が、きっちりと指摘してくる。
一般的な古代人の18倍か……。
確かにおかしい。
「まあ、ハルのことは置いておくとして、おおよそだけど、地上で体調を崩す基準値は、10MP以下。
ダンジョン侵入で体調を崩す基準値は、40MP以下と言うところね」
そう聞くと、60MPは妥当なラインだと思うけど、民間開放しても、そこまでダンジョン探索者になれる人は多くなさそうだな。
「ダンジョン内の魔素結晶を、都市の各種エネルギー源にしようとしている状況では、あまり良い情報ではないな」
「確かに人が増えるまでは、ダンジョン探索者の負担は大きいわね。
まあ、今のところは化石燃料の備蓄もあるから、徐々に推移して行っても間に合うと思うわ」
化石燃料の備蓄……。
確かに、今のご時世で、化石燃料の輸入も難しいしな。
結構、ギリギリ綱渡りの状況なのは間違いないか……。
時間的にも夕飯時と言うことで、夕食を交えながら情報交換と相成った。
「一夫多妻制度は、今年末くらいにはスタートするわ」
口火を切ったのは、雛菊。
俺自身は、大して役に立たなかった総理官邸での話し合い諸々だが、雛菊はきっちり仕事をこなしていたらしい。
「……早いですね。
お役所仕事だし、もっとずっと先かと思ってました」
そう返す眞緒を含め、雛菊と俺以外は一様に驚いた顔をしている。
帰りの車で説明されなければ、俺も同じ感想だったと思うけど、
「少しでも早く制度を整えないと、人類滅亡だからね。
普段、仕事が遅いのはリスク回避。こういうどうしょうもない事態で、仕事が早くなるのもリスク回避。
日本人らしいと思うわよ?」
それに苦笑する雛菊。
雛菊的には妥当な速度感らしい。
確かに、昔から災害復旧とか異様に早いしな……。
「合わせて、体外受精不可能と言う情報も公表するそうよ。
だから、年末年始はかなり荒れると思って覚悟しておいてね?
……一応、その前には、二見拠点に移住する予定ではあるけど」
……目標は、10月頃だな。
仮に移住完了していなくても、その時期は不測の事態が起きかねないから、俺は拠点に引きこもり、外へ出る女性陣も3人行動厳守らしい。
「体外受精不可能?
本当なんですか? それは……」
「……あら?
もしかして、眞緒達には伝えていなかったかしら?
大災害前の魔素が少ない頃なら、液体窒素で凍らせれば半永久的に保存出来たでしょうけど、魔素が満ちている現代じゃ不可能ね。
体外へ出された精子の寿命は、長くて30秒くらい。
凍結に成功しても、解凍中に死滅するわ」
思った以上に、絶望的な寿命だな。
魔素を隔絶した空間を、準備すれば大丈夫かもしれないけど……。
そんな物質があるのだろうか?
「「……」」
「今のところ、この情報を知っているのは、政財界の上層部くらい。
……まあ、噂レベルでは広がってるから、話しても良いけど」
固まっている眞緒や浜名さんに比べ、雛菊の態度は気楽そのもの。
雛菊にとっては、当たり前のことなのだろう。
「それから、ダンジョンの民間開放は来年の4月から。
ただし、潜行資格は魔素量が基準値以上で、且つ、単独で小鬼を討伐した実績があることにするらしいわね。
基準値はこれから決めると言っていたから、正式には決まっていないけど、60MP前後を想定しているらしいわ」
続けて、ダンジョン民間開放について説明する雛菊。
小鬼の単独撃破が肝だよな……。
自衛隊員やジュエルズの人間くらいじゃないかな?
しかし、
「60MP以上……。
結構高めなんですね……」
「そうよね。
眞緒なら、いける?」
アー子さんと浜名さんからしたら、60MPの方に意識が行ったらしい。
雛菊曰く、高めの数値だと言う俺が1800MPとかだと言うし、意外な印象だな……。
そう思いつつ、眞緒達の様子を見ていると、
「そうね。
一応、170MPはあると言われたわ。
200MPを超えていれば、色々と良かったんだけどね……」
「まあまあ……。
お陰で今ここにいるわけだしさ、何が幸いするか分からないわ」
落ち込む眞緒を、浜名さんが慰めている?
200MPが何かの境界線になってるのか?
「ジュエルズの予備役に入っていたら、晴彦くんとは再会できなかったわけだしね?」
なるほど、つまりジュエルズに成れる選別ラインが、200MPくらいなのか。
あれ、それだと……。
「ジュエルズで、そのくらいの魔素量なんだ?
もしかして、魔素量60MP以上って、結構高い要求水準?」
「え?
ええ、そうよ。
一般的な魔素保有量は30MP前後って言われているし……」
一般人の2倍の要求値ってことか。
俺の魔素保有量が4桁だったんだけど……。
「おかしいのはハルの方よ。
魔法を日常的に使っていた古代人が、100MPくらいだって言ったでしょ?
古代人基準でも、飛び抜けて多い数値よ?」
雛菊が、きっちりと指摘してくる。
一般的な古代人の18倍か……。
確かにおかしい。
「まあ、ハルのことは置いておくとして、おおよそだけど、地上で体調を崩す基準値は、10MP以下。
ダンジョン侵入で体調を崩す基準値は、40MP以下と言うところね」
そう聞くと、60MPは妥当なラインだと思うけど、民間開放しても、そこまでダンジョン探索者になれる人は多くなさそうだな。
「ダンジョン内の魔素結晶を、都市の各種エネルギー源にしようとしている状況では、あまり良い情報ではないな」
「確かに人が増えるまでは、ダンジョン探索者の負担は大きいわね。
まあ、今のところは化石燃料の備蓄もあるから、徐々に推移して行っても間に合うと思うわ」
化石燃料の備蓄……。
確かに、今のご時世で、化石燃料の輸入も難しいしな。
結構、ギリギリ綱渡りの状況なのは間違いないか……。
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