61 / 302
第2章
Memories 4
しおりを挟む
あの日、実は……灯岬で柴崎と会う約束になっていたんだ。でも、それは柴崎が藍沢に告白してフラれた場合だったときだ。俺はあの日よりも前に、柴崎が藍沢に告白することを知っていたんだ。
「笠間君」
柴崎が灯岬に来たときには驚いたよ。まさか、藍沢にフラれたなんてって信じられない気持ちだったから。
けれど、1つだけ柴崎がフラれる理由が思いついた。藍沢は椎名を選んだのかもしれないと。
藍沢の言うとおり、そのときの柴崎は両手に手袋をしていた。
「ここに来たってことは分かるよね」
柴崎は海の方を背にして、例の木の柵に寄り掛かったんだ。
「直人に告白したんだけど、振られちゃった」
そう言う柴崎の笑顔がとても清々しかったことは、今でも頭に焼き付いているよ。
「それで、あたしに話したいことって何なの?」
柴崎はとっくに分かっていたんだ。今日、俺が自分に告白することを。
中学を入学してから、俺は柴崎のことがずっと好きだったんだ。
俺には自信があった。藍沢にフラれてしまった柴崎を幸せにすることを。俺だったらできるって、物凄く自信があったんだ。
「俺、柴崎のことが好きなんだ。俺と付き合ってほしい」
俺は自分の想いを柴崎に伝えた。
柴崎は少しの間俯いていたけど、再び俺のことを見たときには普段の可愛らしい微笑みを見せてくれた。
「ごめん、笠間君。あたし、笠間君とは付き合えないよ」
「どうしてだ?」
「これはあたしのわがまま。実は、直人は他の誰かが好きだから、あたしとは付き合わないってわけじゃないの」
「えっ、藍沢は椎名と付き合うんじゃないのか?」
俺がそう訊くと、柴崎は一度頷いた。
「うん。恋人として誰かと付き合うとかは、まだ考えられないんだって。だから、あたしにもまだチャンスがあるんだって思って。あたしはこの恋をまだ……諦めたくないの。これからも直人の側にいて、また告白したい」
藍沢にフラれたから傷付いていたなんてとんでもない。柴崎はますます元気になっていたよ。この恋が終わったわけじゃない。藍沢と恋人になれる未来を歩めるかもしれない。希望に溢れていたように感じたよ。
俺もそんな柴崎の想いと一緒だった。
「柴崎は藍沢を追いかける。でも、まだお前は藍沢の恋人じゃない。俺もそんな柴崎のことを追いかけてもいいか?」
柴崎への想いが絶えるわけがなかった。藍沢に恋をし続ける柴崎を見て、俺も柴崎のことを追いかけたいと思ったんだ。
「あたしを振り向かせるのは相当難しいと思うよ。あたしは直人のことが凄く好きだから。それは覚悟できてる?」
そんなことを言う柴崎は、ちょっと意地悪そうな笑みをしていた。
「覚悟できてなきゃそんなこと言わねえよ」
「……そっか」
この瞬間まではまさか、柴崎の命がなくなってしまうなんて思ってもいなかった。柴崎の想い描いた未来が絶たれてしまうなんて。
「じゃあ、そろそろ帰ろっか」
そう言ったとき、おそらく柴崎は体勢を整えようと、木の柵に力を入れたんだろうな。
――ミシッ。
何かが切れてしまった音が聞こえた。そして、次の瞬間。
「きゃあっ!」
木の柵が壊れて、寄りかかっていた柴崎はそのことでよろめいて、灯岬から体が落ちそうだった。
「柴崎!」
俺は必死に左手を伸ばして、柴崎の左手を掴んだ。柴崎の重さで思わず俺も落ちそうになったけど、右手で木の柵に掴んで何とか踏み留まった。
だけど、手袋をしていたせいで柴崎の手が滑っていっているのが分かった。
俺は柴崎の手を何としても離さない。その想いで柴崎の手を精一杯に握った。けれど、
「笠間君! あたしの手を離して!」
「何言ってるんだよ! それじゃ、お前が……」
「きっと、木の柵が腐ってたんだよ。たぶん、笠間君が掴んでいるところもあたし達の重さで、いずれはちぎれて一緒に下に落ちちゃうよ」
「それでも離せるかよ! 俺は諦めたくないんだ! 柴崎を助けることを諦めるくらいなら死んだ方がマシだ!」
柴崎の想いも分かっていた。だけど、柴崎がそう言ったからって、俺が助かるために彼女の手を離すことは絶対にしたくなかった。
けれど、俺の横から木の柵の破片が落ちていく。このままだと、柴崎の言うとおりになってしまうと思った。
そのとき、柴崎は優しく笑ったんだ。
「どうして、笑うんだよ」
「……何でだろうね。でも、ふと……思ったんだ。笠間君の想いが聞くことができて嬉しかったし、あたしも直人に想いを伝えられて嬉しかったなって」
「やめろ。それじゃ、もうすぐお前が死ぬみたいじゃないか。絶対に助けてやるから。それで、また藍沢に告白しろよ。だから諦めるな!」
「……もう、限界が来ちゃった」
柴崎がそう言うと、彼女の重さがぐっと増したように思えた。きっと、柴崎は俺の手を掴む力がもうほとんど残っていなかったんだ。
そして、俺も。柴崎を落とさないようにすることが精一杯で、岬に引き上げるほどの体力は残っていなかった。
「……直人に伝えておいて。あたしはあなたに振られてもショックじゃなかったって。直人のことが好きな気持ちはこれっぽっちも消えていないって」
「俺に頼まずにそれは自分で藍沢に伝えてくれよ! そのために俺が――」
「笠間君、ありがとう」
柴崎は分かっていたのかもしれない。俺の手から離れてしまう瞬間を。最後に俺に礼を言った瞬間、彼女の左手が手袋から擦り抜けてしまった。
俺の手から離れた柴崎はあっという間に下の岩場に転落した。
鈍い音が聞こえて。
柴崎の頭から血がどんどん流れていくのが見えて。
穏やかな波に当たった柴崎は全然動かなくて。
柴崎が死んでしまったのだとすぐに分かった。自分の手から柴崎の命がこぼれ落ちてしまったんだ。俺のせいで柴崎は死んだんだ。
俺が柴崎を殺してしまったのだろうか。
このことに償わなければならないのだろうか。
それが怖かった。自分の目の前で柴崎が死んでしまったことから逃げたかった。
そのときに思いついたんだよ。
藍沢にフラれたショックで自殺したことにすればいいって。
藍沢が指摘した通り、木の柵に細工を施したのは俺だ。そのとき、いかにも柵が腐ったことが原因の事故で、柴崎が落ちたように見えた。だから、ある程度綺麗に木の柵が壊されていれば、柴崎が自殺したように見えるだろうっていう安直な理由で、木の柵を壊したんだよ。
学校で柴崎が亡くなる直前に藍沢に告白したって話を流したのも俺だ。もちろん、俺が発信源だと気付かれないように。でも、それについては実際に目撃した奴がいたから、幸か不幸かすぐに学校中に広まっていった。
警察も自殺の可能性を考えて捜査をしたけど、最終的には不慮の事故として処理された。俺が関わっていることは一切バレずに捜査が終わってほっとしたんだ。
だけど、予想外のことが起こった。
3年生になったら、柴崎の姉さんが藍沢を強く非難したことで、藍沢はクラスメイトにも強く非難されるようになった。そして、藍沢が不登校に追い込まれてしまった。
俺は藍沢を助けたかったけど、俺は柴崎を死なせてしまった加害者で……藍沢を助ける資格なんてないと思っちまって、結局何も言えなかった。それに、藍沢が身代わりになってくれてほっとしてしまった自分もいたんだ。本当に俺は卑劣で、情けない人間だよ。
悪いのは俺だったんだ、藍沢。お前は何も悪くない。
だって、柴崎は笑顔だったんだからな。最後の最後まで。
「笠間君」
柴崎が灯岬に来たときには驚いたよ。まさか、藍沢にフラれたなんてって信じられない気持ちだったから。
けれど、1つだけ柴崎がフラれる理由が思いついた。藍沢は椎名を選んだのかもしれないと。
藍沢の言うとおり、そのときの柴崎は両手に手袋をしていた。
「ここに来たってことは分かるよね」
柴崎は海の方を背にして、例の木の柵に寄り掛かったんだ。
「直人に告白したんだけど、振られちゃった」
そう言う柴崎の笑顔がとても清々しかったことは、今でも頭に焼き付いているよ。
「それで、あたしに話したいことって何なの?」
柴崎はとっくに分かっていたんだ。今日、俺が自分に告白することを。
中学を入学してから、俺は柴崎のことがずっと好きだったんだ。
俺には自信があった。藍沢にフラれてしまった柴崎を幸せにすることを。俺だったらできるって、物凄く自信があったんだ。
「俺、柴崎のことが好きなんだ。俺と付き合ってほしい」
俺は自分の想いを柴崎に伝えた。
柴崎は少しの間俯いていたけど、再び俺のことを見たときには普段の可愛らしい微笑みを見せてくれた。
「ごめん、笠間君。あたし、笠間君とは付き合えないよ」
「どうしてだ?」
「これはあたしのわがまま。実は、直人は他の誰かが好きだから、あたしとは付き合わないってわけじゃないの」
「えっ、藍沢は椎名と付き合うんじゃないのか?」
俺がそう訊くと、柴崎は一度頷いた。
「うん。恋人として誰かと付き合うとかは、まだ考えられないんだって。だから、あたしにもまだチャンスがあるんだって思って。あたしはこの恋をまだ……諦めたくないの。これからも直人の側にいて、また告白したい」
藍沢にフラれたから傷付いていたなんてとんでもない。柴崎はますます元気になっていたよ。この恋が終わったわけじゃない。藍沢と恋人になれる未来を歩めるかもしれない。希望に溢れていたように感じたよ。
俺もそんな柴崎の想いと一緒だった。
「柴崎は藍沢を追いかける。でも、まだお前は藍沢の恋人じゃない。俺もそんな柴崎のことを追いかけてもいいか?」
柴崎への想いが絶えるわけがなかった。藍沢に恋をし続ける柴崎を見て、俺も柴崎のことを追いかけたいと思ったんだ。
「あたしを振り向かせるのは相当難しいと思うよ。あたしは直人のことが凄く好きだから。それは覚悟できてる?」
そんなことを言う柴崎は、ちょっと意地悪そうな笑みをしていた。
「覚悟できてなきゃそんなこと言わねえよ」
「……そっか」
この瞬間まではまさか、柴崎の命がなくなってしまうなんて思ってもいなかった。柴崎の想い描いた未来が絶たれてしまうなんて。
「じゃあ、そろそろ帰ろっか」
そう言ったとき、おそらく柴崎は体勢を整えようと、木の柵に力を入れたんだろうな。
――ミシッ。
何かが切れてしまった音が聞こえた。そして、次の瞬間。
「きゃあっ!」
木の柵が壊れて、寄りかかっていた柴崎はそのことでよろめいて、灯岬から体が落ちそうだった。
「柴崎!」
俺は必死に左手を伸ばして、柴崎の左手を掴んだ。柴崎の重さで思わず俺も落ちそうになったけど、右手で木の柵に掴んで何とか踏み留まった。
だけど、手袋をしていたせいで柴崎の手が滑っていっているのが分かった。
俺は柴崎の手を何としても離さない。その想いで柴崎の手を精一杯に握った。けれど、
「笠間君! あたしの手を離して!」
「何言ってるんだよ! それじゃ、お前が……」
「きっと、木の柵が腐ってたんだよ。たぶん、笠間君が掴んでいるところもあたし達の重さで、いずれはちぎれて一緒に下に落ちちゃうよ」
「それでも離せるかよ! 俺は諦めたくないんだ! 柴崎を助けることを諦めるくらいなら死んだ方がマシだ!」
柴崎の想いも分かっていた。だけど、柴崎がそう言ったからって、俺が助かるために彼女の手を離すことは絶対にしたくなかった。
けれど、俺の横から木の柵の破片が落ちていく。このままだと、柴崎の言うとおりになってしまうと思った。
そのとき、柴崎は優しく笑ったんだ。
「どうして、笑うんだよ」
「……何でだろうね。でも、ふと……思ったんだ。笠間君の想いが聞くことができて嬉しかったし、あたしも直人に想いを伝えられて嬉しかったなって」
「やめろ。それじゃ、もうすぐお前が死ぬみたいじゃないか。絶対に助けてやるから。それで、また藍沢に告白しろよ。だから諦めるな!」
「……もう、限界が来ちゃった」
柴崎がそう言うと、彼女の重さがぐっと増したように思えた。きっと、柴崎は俺の手を掴む力がもうほとんど残っていなかったんだ。
そして、俺も。柴崎を落とさないようにすることが精一杯で、岬に引き上げるほどの体力は残っていなかった。
「……直人に伝えておいて。あたしはあなたに振られてもショックじゃなかったって。直人のことが好きな気持ちはこれっぽっちも消えていないって」
「俺に頼まずにそれは自分で藍沢に伝えてくれよ! そのために俺が――」
「笠間君、ありがとう」
柴崎は分かっていたのかもしれない。俺の手から離れてしまう瞬間を。最後に俺に礼を言った瞬間、彼女の左手が手袋から擦り抜けてしまった。
俺の手から離れた柴崎はあっという間に下の岩場に転落した。
鈍い音が聞こえて。
柴崎の頭から血がどんどん流れていくのが見えて。
穏やかな波に当たった柴崎は全然動かなくて。
柴崎が死んでしまったのだとすぐに分かった。自分の手から柴崎の命がこぼれ落ちてしまったんだ。俺のせいで柴崎は死んだんだ。
俺が柴崎を殺してしまったのだろうか。
このことに償わなければならないのだろうか。
それが怖かった。自分の目の前で柴崎が死んでしまったことから逃げたかった。
そのときに思いついたんだよ。
藍沢にフラれたショックで自殺したことにすればいいって。
藍沢が指摘した通り、木の柵に細工を施したのは俺だ。そのとき、いかにも柵が腐ったことが原因の事故で、柴崎が落ちたように見えた。だから、ある程度綺麗に木の柵が壊されていれば、柴崎が自殺したように見えるだろうっていう安直な理由で、木の柵を壊したんだよ。
学校で柴崎が亡くなる直前に藍沢に告白したって話を流したのも俺だ。もちろん、俺が発信源だと気付かれないように。でも、それについては実際に目撃した奴がいたから、幸か不幸かすぐに学校中に広まっていった。
警察も自殺の可能性を考えて捜査をしたけど、最終的には不慮の事故として処理された。俺が関わっていることは一切バレずに捜査が終わってほっとしたんだ。
だけど、予想外のことが起こった。
3年生になったら、柴崎の姉さんが藍沢を強く非難したことで、藍沢はクラスメイトにも強く非難されるようになった。そして、藍沢が不登校に追い込まれてしまった。
俺は藍沢を助けたかったけど、俺は柴崎を死なせてしまった加害者で……藍沢を助ける資格なんてないと思っちまって、結局何も言えなかった。それに、藍沢が身代わりになってくれてほっとしてしまった自分もいたんだ。本当に俺は卑劣で、情けない人間だよ。
悪いのは俺だったんだ、藍沢。お前は何も悪くない。
だって、柴崎は笑顔だったんだからな。最後の最後まで。
0
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編2が完結しました!(2025.9.15)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
管理人さんといっしょ。
桜庭かなめ
恋愛
桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。
しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。
風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、
「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」
高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。
ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!
※特別編11が完結しました!(2025.6.20)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編5が完結しました!(2025.7.6)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
恋人、はじめました。
桜庭かなめ
恋愛
紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。
明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。
ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。
「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」
「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」
明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。
一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!
※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)
※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想などお待ちしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる