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第17話『初仕事です!-後編-』
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「ことみん!」
理沙ちゃんは笑顔で手を振りながら、私達のところにやってきた。
「おはよう、ことみん」
「理沙ちゃん、おはよう」
「ことみん、今日からさっそく風紀委員の仕事をやっているんだね。腕章を付けていると風紀委員っぽいよ。かっこいい」
風紀委員っぽいんじゃなくて、風紀委員だけれどね。でも、私も腕章を付けるまでは風紀委員の自覚を本格的に持てていなかったので、「っぽい」と言われたことに何も言い返すことはできない。
「琴実ちゃん、彼女は?」
「クラスメイトで親友の唐沢理沙ちゃんです。それで、理沙ちゃん。こちらが風紀委員で3年生の朝倉沙耶先輩」
「琴実ちゃんの話に出てくる朝倉先輩ですね。初めまして、1年3組の唐沢理沙といいます」
「朝倉沙耶です。風紀委員では琴実ちゃんと相棒を組んでいるんだよ」
「そうなんですか。へえ……」
理沙ちゃんは口元では笑っているけど、しんみりとした表情を見せる。前に私に告白してくれて、振ってしまったからかなぁ。
「……こほん。唐沢さん。君と出会えたことを祝福したい。そして、君のパンツを見たいんだけれど……あれ、唐沢さんは黒タイツも穿いているんだ」
初対面の女の子にパンツを見たいと言うなんて失礼だし、黒タイツを穿いていることに残念がることもまた失礼な気がする。
「この時期だとまだ朝は寒いですから、黒タイツを穿く日もあるんです。でも、ことみんの言う通りですね。朝倉先輩はパンツが大好きだって」
「さすがに琴実ちゃんの親友だ。そこら辺のこと、ちゃんと分かっているんだね。じゃあ、この出会いを記念して私にパンツを――って、いたっ!」
「ダメですって! 違反者名簿に先輩の名前を書きますよ」
理沙ちゃんの姿を見てから、沙耶先輩が理沙ちゃんのパンツを見ないかどうか心配だったけれど、案の定、理沙ちゃんのパンツを見ようとしている。
「いいよ、ことみん。今回だけなら」
「えっ?」
理沙ちゃんがパンツを見られてもいいと言うとは思わなかったので、思わず声を漏らしてしまった。
「あのね、理沙ちゃん。沙耶先輩はパンツを見て、触って、嗅がないとパンツを堪能したことにはならないんだよ」
「……朝倉先輩って、ことみんの言うとおりパンツが大好きなド変態さんですね。まあ、今回限りですけど堪能していいですよ」
「褒め言葉だね、どうもありがとう」
さすがは沙耶先輩。メンタルが強いのか、変態と言われて本当に喜んでいるのか。
「朝倉先輩にパンツを堪能されることが、白布女学院に通う生徒の1つのステータスになっているらしいよ、ことみん」
「えっ、そうなの?」
「私も初めて聞いたね」
その話を聞くと、この学校そのものが残念に思えてくる。まあ、その話が仮に本当だとしても、沙耶先輩が卒業するまでの残り1年間だけだけど。千晴先輩がこのことを聞いたら間違いなく激怒しそう。私なんてパンツだけじゃなくてブラまで見られているから、かなりステータス高いかも。だからと言って、胸なんて張れるわけもなく。
「とりあえず、琴実ちゃん、メジャーで唐沢さんのスカート丈を測って」
「分かりました」
一応、風紀委員としての仕事をしてから至福の時間を味わおうって魂胆なんだ。
私はメジャーを使って、理沙ちゃんのスカート丈を計る。
「膝上14cmですね」
「よし、唐沢さんの服装はOKだね。じゃあ、唐沢さんのパンツを見たいところだけど、黒タイツを穿いているから見えるかなぁ」
「意外と薄い生地なのでラインとかは見えると思いますよ。じゃあ、あたしがスカートをたくし上げますね。堪能してください」
「でも、いいの? 他の人に見られるかもしれないよ?」
「……まあ、学校の中だし、登校してくる生徒も少なくなってきたから」
凄いな、理沙ちゃん。私だったら、誰かに見られるかもしれないところでは絶対に見せたくないけど。
理沙ちゃんは両手でゆっくりとスカートをたくし上げる。すると、理沙ちゃんの言うとおり、パンツのラインが見えちゃってる。黒タイツだから何色のパンツを穿いているかは分からないけれど。
さて、この状況で沙耶先輩は果たしてどんな反応をするのか――。
「サンキュータイツ」
右手でサムズアップし、ご満悦の様子な沙耶先輩。
「今まで黒タイツ越しでパンツを見ることはなかったけれど、これはいいね。何色のパンツなのか分からないから、無限大に可能性が広がるね」
「何を語っているんですか」
「唐沢さん、今日のパンツは何色なの?」
「聞いちゃうんですか!」
「今日は白色ですね」
「答えちゃうの!?」
黒タイツを穿いているからなのか、スカートをたくし上げてパンツの色を答えても、理沙ちゃんは恥ずかしそうな様子は全然見せない。
「じゃあ、今度は触って、嗅いじゃうからね」
事前通告をすると、沙耶先輩は理沙ちゃんの黒タイツへダイブ。黒タイツ越しでパンツの匂いって嗅げるものなのかな?
朝倉先輩がダイブした瞬間、理沙ちゃんは「あうっ」と声を漏らし、段々と顔が赤くなっていく。
「さすがにここまでされると恥ずかしくなってくるね」
「私の気持ちが分かるでしょ?」
しかも、外でパンツを見られ、触られ、嗅がれるなんて。もしかしたら、今までされてきた私よりも恥ずかしいかもしれない。私の場合は、私の部屋で沙耶先輩と2人きりのときだったから。
それにしても、朝倉先輩が他の人のパンツを堪能する場面を初めて見るけれど、早く止めて欲しい。そんなに堪能しなくていいのに。ここにも、あるのに。
「こらあっ! 何をやっているんですかっ!」
気付けば、激怒した千晴先輩がこちらに向かって走ってきていた。そんな先輩が恐い気持ちもあるけれど、ちょっとほっとしている。
「朝倉さん! あなたという人は風紀委員という立場でありながら、風紀委員の仕事中に生徒のパンツを堪能するなんて! 琴実さん、違反者名簿に朝倉さんの名前を書いておきなさい! 違反内容は『パンツ堪能』でいいですから!」
「あの、あたしが堪能していいと言ったので、今回は不問でいいですよ」
「……本当ですか? 朝倉さんからそう言うように強制されていません?」
千晴先輩は疑いの眼で理沙ちゃんのことを見ている。まあ、そうなるのは当然だよね。
でも、今回は理沙ちゃんの言うとおりなので、
「千晴先輩。私が証言します。彼女……私のクラスメイトの唐沢理沙ちゃんは、確かに沙耶先輩にパンツを堪能していいと言いました」
私の証言で千晴先輩は信じてくれるかな。信じたくないだろうけど。
千晴先輩は沙耶先輩、理沙ちゃん、私の眼を見て、
「……堪能されている唐沢さんと相棒の琴実さんが言うのですから、本当なのですね。今回は不問にします。しかし、唐沢さんのパンツを堪能するのはこれで終わりですよ」
まったくもう、と依然として怒った様子を見せる。
「分かったよ。唐沢さん、パンツを堪能させてくれてありがとう。まあ、黒タイツ越しだったけれどね。琴実ちゃんとはまた違った甘い匂いだったよ」
「そうなんですね。どういたしまして」
ようやく、理沙ちゃんはたくし上げていたスカートを離した。
「さあ、唐沢さんは早く教室に行きなさい。朝礼の時間に間に合わなくなりますよ」
「あっ、そうですね。じゃあ、ことみん、また後でね!」
理沙ちゃんはバッグを持って、校舎の方に早足で向かっていった。そっか、もうそろそろ朝礼の時間になるんだ。
「私達は風紀委員の仕事がありましたから、朝礼の時間に多少遅れても大丈夫ですよ。琴実さんのクラスの担任には、遅れるかもしれないと私の方から伝えていますわ」
「そうですか。ありがとうございます」
「登校する生徒もほとんどいなくなりましたし、一度、風紀委員活動室に戻りましょうか。琴実さん、今回は違反した生徒は何人でしたか?」
「0人ですが……」
厳密に言えば、違反していた生徒さんや違反ギリギリの生徒さんはいたけど、沙耶先輩の注意に従ってくれたから、違反者名簿に書くに値する生徒さんがいなかった。
「なるほど。相変わらず、朝倉さんは優しいですのね」
「注意はするけど、素直に従ってくれるならそれでいいじゃん。さすがに、言うことを聞かなかったり、何度も違反したりするなら厳しくするけどさ。それで、委員長の方は名簿に何人書いたの?」
「ええと、今日は7人ですね。新年度になって初めてだったのか、千晴先輩、いつもより厳しくやっていました」
「何事も最初が肝心ですから。新入生がいる手前、優しくはできません」
思い返せば、時々、千晴先輩の怒った声がこっちにも聞こえていたな。それもあって、沙耶先輩は優しいなと思えたんだ。
「まあ、いいです。優しく接しても、違反する生徒が1人でも減るのであれば。琴実さん、名簿の一番下に違反者の合計人数を書く欄がありますから、そこに0人と書いて、記載者の欄に琴実さんの名前を書いてください」
「分かりました」
違反者0人、記載者は折笠琴実……と。
記載者を書く欄の右側に確認者を書く欄があるから、そこに千晴先輩の名前が書かれるってことかな。
「これでいいですか。確認をお願いします」
「どれどれ……まあ、違反者0人ですからね。記載者に折笠さんの名前も書いてありますし、OKです。では、確認者のところに私の名前を……」
確認者の欄に『藤堂千晴』と千晴先輩の名前が書かれる。千晴先輩の字、とっても綺麗だなぁ。
「あとで、私達の用紙も合わせて私が提出しておきます」
「よろしくお願いします」
「では、私達も戻りましょうか」
千晴先輩の一言で私達4人は風紀委員会の活動室へと歩き始める。
風紀委員として初めての仕事だから緊張したけど、沙耶先輩が一緒にいてくれたおかげでやりきれた。といっても、私がやったのは、メジャーでスカート丈を計ったぐらいだけれど。名簿に書くほどの違反者も出なかったし。
こうして、風紀委員としての初仕事が終わったのであった。
理沙ちゃんは笑顔で手を振りながら、私達のところにやってきた。
「おはよう、ことみん」
「理沙ちゃん、おはよう」
「ことみん、今日からさっそく風紀委員の仕事をやっているんだね。腕章を付けていると風紀委員っぽいよ。かっこいい」
風紀委員っぽいんじゃなくて、風紀委員だけれどね。でも、私も腕章を付けるまでは風紀委員の自覚を本格的に持てていなかったので、「っぽい」と言われたことに何も言い返すことはできない。
「琴実ちゃん、彼女は?」
「クラスメイトで親友の唐沢理沙ちゃんです。それで、理沙ちゃん。こちらが風紀委員で3年生の朝倉沙耶先輩」
「琴実ちゃんの話に出てくる朝倉先輩ですね。初めまして、1年3組の唐沢理沙といいます」
「朝倉沙耶です。風紀委員では琴実ちゃんと相棒を組んでいるんだよ」
「そうなんですか。へえ……」
理沙ちゃんは口元では笑っているけど、しんみりとした表情を見せる。前に私に告白してくれて、振ってしまったからかなぁ。
「……こほん。唐沢さん。君と出会えたことを祝福したい。そして、君のパンツを見たいんだけれど……あれ、唐沢さんは黒タイツも穿いているんだ」
初対面の女の子にパンツを見たいと言うなんて失礼だし、黒タイツを穿いていることに残念がることもまた失礼な気がする。
「この時期だとまだ朝は寒いですから、黒タイツを穿く日もあるんです。でも、ことみんの言う通りですね。朝倉先輩はパンツが大好きだって」
「さすがに琴実ちゃんの親友だ。そこら辺のこと、ちゃんと分かっているんだね。じゃあ、この出会いを記念して私にパンツを――って、いたっ!」
「ダメですって! 違反者名簿に先輩の名前を書きますよ」
理沙ちゃんの姿を見てから、沙耶先輩が理沙ちゃんのパンツを見ないかどうか心配だったけれど、案の定、理沙ちゃんのパンツを見ようとしている。
「いいよ、ことみん。今回だけなら」
「えっ?」
理沙ちゃんがパンツを見られてもいいと言うとは思わなかったので、思わず声を漏らしてしまった。
「あのね、理沙ちゃん。沙耶先輩はパンツを見て、触って、嗅がないとパンツを堪能したことにはならないんだよ」
「……朝倉先輩って、ことみんの言うとおりパンツが大好きなド変態さんですね。まあ、今回限りですけど堪能していいですよ」
「褒め言葉だね、どうもありがとう」
さすがは沙耶先輩。メンタルが強いのか、変態と言われて本当に喜んでいるのか。
「朝倉先輩にパンツを堪能されることが、白布女学院に通う生徒の1つのステータスになっているらしいよ、ことみん」
「えっ、そうなの?」
「私も初めて聞いたね」
その話を聞くと、この学校そのものが残念に思えてくる。まあ、その話が仮に本当だとしても、沙耶先輩が卒業するまでの残り1年間だけだけど。千晴先輩がこのことを聞いたら間違いなく激怒しそう。私なんてパンツだけじゃなくてブラまで見られているから、かなりステータス高いかも。だからと言って、胸なんて張れるわけもなく。
「とりあえず、琴実ちゃん、メジャーで唐沢さんのスカート丈を測って」
「分かりました」
一応、風紀委員としての仕事をしてから至福の時間を味わおうって魂胆なんだ。
私はメジャーを使って、理沙ちゃんのスカート丈を計る。
「膝上14cmですね」
「よし、唐沢さんの服装はOKだね。じゃあ、唐沢さんのパンツを見たいところだけど、黒タイツを穿いているから見えるかなぁ」
「意外と薄い生地なのでラインとかは見えると思いますよ。じゃあ、あたしがスカートをたくし上げますね。堪能してください」
「でも、いいの? 他の人に見られるかもしれないよ?」
「……まあ、学校の中だし、登校してくる生徒も少なくなってきたから」
凄いな、理沙ちゃん。私だったら、誰かに見られるかもしれないところでは絶対に見せたくないけど。
理沙ちゃんは両手でゆっくりとスカートをたくし上げる。すると、理沙ちゃんの言うとおり、パンツのラインが見えちゃってる。黒タイツだから何色のパンツを穿いているかは分からないけれど。
さて、この状況で沙耶先輩は果たしてどんな反応をするのか――。
「サンキュータイツ」
右手でサムズアップし、ご満悦の様子な沙耶先輩。
「今まで黒タイツ越しでパンツを見ることはなかったけれど、これはいいね。何色のパンツなのか分からないから、無限大に可能性が広がるね」
「何を語っているんですか」
「唐沢さん、今日のパンツは何色なの?」
「聞いちゃうんですか!」
「今日は白色ですね」
「答えちゃうの!?」
黒タイツを穿いているからなのか、スカートをたくし上げてパンツの色を答えても、理沙ちゃんは恥ずかしそうな様子は全然見せない。
「じゃあ、今度は触って、嗅いじゃうからね」
事前通告をすると、沙耶先輩は理沙ちゃんの黒タイツへダイブ。黒タイツ越しでパンツの匂いって嗅げるものなのかな?
朝倉先輩がダイブした瞬間、理沙ちゃんは「あうっ」と声を漏らし、段々と顔が赤くなっていく。
「さすがにここまでされると恥ずかしくなってくるね」
「私の気持ちが分かるでしょ?」
しかも、外でパンツを見られ、触られ、嗅がれるなんて。もしかしたら、今までされてきた私よりも恥ずかしいかもしれない。私の場合は、私の部屋で沙耶先輩と2人きりのときだったから。
それにしても、朝倉先輩が他の人のパンツを堪能する場面を初めて見るけれど、早く止めて欲しい。そんなに堪能しなくていいのに。ここにも、あるのに。
「こらあっ! 何をやっているんですかっ!」
気付けば、激怒した千晴先輩がこちらに向かって走ってきていた。そんな先輩が恐い気持ちもあるけれど、ちょっとほっとしている。
「朝倉さん! あなたという人は風紀委員という立場でありながら、風紀委員の仕事中に生徒のパンツを堪能するなんて! 琴実さん、違反者名簿に朝倉さんの名前を書いておきなさい! 違反内容は『パンツ堪能』でいいですから!」
「あの、あたしが堪能していいと言ったので、今回は不問でいいですよ」
「……本当ですか? 朝倉さんからそう言うように強制されていません?」
千晴先輩は疑いの眼で理沙ちゃんのことを見ている。まあ、そうなるのは当然だよね。
でも、今回は理沙ちゃんの言うとおりなので、
「千晴先輩。私が証言します。彼女……私のクラスメイトの唐沢理沙ちゃんは、確かに沙耶先輩にパンツを堪能していいと言いました」
私の証言で千晴先輩は信じてくれるかな。信じたくないだろうけど。
千晴先輩は沙耶先輩、理沙ちゃん、私の眼を見て、
「……堪能されている唐沢さんと相棒の琴実さんが言うのですから、本当なのですね。今回は不問にします。しかし、唐沢さんのパンツを堪能するのはこれで終わりですよ」
まったくもう、と依然として怒った様子を見せる。
「分かったよ。唐沢さん、パンツを堪能させてくれてありがとう。まあ、黒タイツ越しだったけれどね。琴実ちゃんとはまた違った甘い匂いだったよ」
「そうなんですね。どういたしまして」
ようやく、理沙ちゃんはたくし上げていたスカートを離した。
「さあ、唐沢さんは早く教室に行きなさい。朝礼の時間に間に合わなくなりますよ」
「あっ、そうですね。じゃあ、ことみん、また後でね!」
理沙ちゃんはバッグを持って、校舎の方に早足で向かっていった。そっか、もうそろそろ朝礼の時間になるんだ。
「私達は風紀委員の仕事がありましたから、朝礼の時間に多少遅れても大丈夫ですよ。琴実さんのクラスの担任には、遅れるかもしれないと私の方から伝えていますわ」
「そうですか。ありがとうございます」
「登校する生徒もほとんどいなくなりましたし、一度、風紀委員活動室に戻りましょうか。琴実さん、今回は違反した生徒は何人でしたか?」
「0人ですが……」
厳密に言えば、違反していた生徒さんや違反ギリギリの生徒さんはいたけど、沙耶先輩の注意に従ってくれたから、違反者名簿に書くに値する生徒さんがいなかった。
「なるほど。相変わらず、朝倉さんは優しいですのね」
「注意はするけど、素直に従ってくれるならそれでいいじゃん。さすがに、言うことを聞かなかったり、何度も違反したりするなら厳しくするけどさ。それで、委員長の方は名簿に何人書いたの?」
「ええと、今日は7人ですね。新年度になって初めてだったのか、千晴先輩、いつもより厳しくやっていました」
「何事も最初が肝心ですから。新入生がいる手前、優しくはできません」
思い返せば、時々、千晴先輩の怒った声がこっちにも聞こえていたな。それもあって、沙耶先輩は優しいなと思えたんだ。
「まあ、いいです。優しく接しても、違反する生徒が1人でも減るのであれば。琴実さん、名簿の一番下に違反者の合計人数を書く欄がありますから、そこに0人と書いて、記載者の欄に琴実さんの名前を書いてください」
「分かりました」
違反者0人、記載者は折笠琴実……と。
記載者を書く欄の右側に確認者を書く欄があるから、そこに千晴先輩の名前が書かれるってことかな。
「これでいいですか。確認をお願いします」
「どれどれ……まあ、違反者0人ですからね。記載者に折笠さんの名前も書いてありますし、OKです。では、確認者のところに私の名前を……」
確認者の欄に『藤堂千晴』と千晴先輩の名前が書かれる。千晴先輩の字、とっても綺麗だなぁ。
「あとで、私達の用紙も合わせて私が提出しておきます」
「よろしくお願いします」
「では、私達も戻りましょうか」
千晴先輩の一言で私達4人は風紀委員会の活動室へと歩き始める。
風紀委員として初めての仕事だから緊張したけど、沙耶先輩が一緒にいてくれたおかげでやりきれた。といっても、私がやったのは、メジャーでスカート丈を計ったぐらいだけれど。名簿に書くほどの違反者も出なかったし。
こうして、風紀委員としての初仕事が終わったのであった。
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