199 / 292
続編-螺旋百合-
第5話『メモリーズ』
しおりを挟む
午後3時半過ぎ。
電車が特に遅延したり運休したりすることはなく、僕らは無事に自宅に帰ってくることができた。
「桃花ちゃん、ここが僕と美来が住んでいるところだよ」
「そうなんだね。お邪魔します。お世話になります」
家の中に入ると、初めての場所だからか桃花ちゃんはキョロキョロしている。僕も初めて桃花ちゃんのお家に行ったときは、今の彼女のようにしていたっけ。
「うわあっ、素敵なお部屋だね!」
リビングに入るや否や、桃花ちゃんはそんな言葉を口にして、ぱあっと笑みが広がっていく。
「桃花さん、緑茶か紅茶、コーヒーであればお出しできますがどうしますか?」
「じゃあ、温かい緑茶でお願いできるかな」
「分かりました。私もそうしようかな。智也さんはいつもの通りコーヒーにします?」
「うん。僕も温かいやつでお願いするよ」
「分かりました。お二人は椅子に座ってくつろいでください」
そう言うと、美来ちゃんはキッチンの方へと向かった。
僕はテーブルの椅子に座るけれ、桃花ちゃんは椅子には座らず、さっそくスーツケースを開け始めている。
「どうしたの? 桃花ちゃん」
「家に着いたら、アルバムやホームビデオを見せるって約束だったじゃない。だから、それを出そうと思って」
「……そっか」
美来がとても楽しみにしているもんな。
実はその話をされてから、たまに昔のことを思い出しているけど、段々とどんな内容がアルバムやホームビデオに入っているのか不安になってきた。
「あったあった。アルバムにDVD」
ホームビデオはDVDにダビングされているのか。僕の家は、僕が小学校を卒業する頃までVHSだったので、ホームビデオはVHSのイメージが未だに強い。
そういえば、僕が一人暮らしを始めてから、父さんが業者に頼んでVHSにダビングしていたホームビデオをDVD化してもらったと言っていたな。
「お兄ちゃん、何だかあまり顔色が良くないけど。お出かけして疲れちゃった?」
「……いや、疲れてないよ。ただ、アルバムやDVDにどんなことが記録されているかと思うと不安でさ」
「分かるな、それ。昨日の夜、私もちょっとだけ見てみたんだけど、変じゃなくても何だか恥ずかしいんだよね」
「その気持ち、ちょっと分かるな」
それに、そういったアルバムやDVDをこれから見るのが美来なんだ。昨日、僕が持っているアルバムを見たときの反応を考えれば、基本的には可愛いと言って興奮するだろうけど、変な場面があったら大爆笑しそうだ。
「お待たせしました。あっ、それってもしかして……アルバムとホームビデオが記録されたDVDですか?」
「そうだよ。じゃあ、まずはアルバムの方から見ようか、美来ちゃん」
「はい!」
すると、美来と桃花ちゃんは隣同士に座って、緑茶を飲みながらアルバムを見始める。そんな2人のことを僕は温かいコーヒーを飲みながら眺めることに。
「やっぱり、小さい頃の智也さんは可愛いですね!」
「そうだね。でも、この頃の面影は今でも残っているよね」
「そうですね。今はとてもかっこいいですが、優しい笑みを浮かべたときはこの写真の智也さんに似ている気がします」
「あぁ、確かにそうかも」
チラッと美来と桃花ちゃんは僕のことを見てくる。この2人……結構気が合うというか、似ているところがあるというか。だからこそ、ちょっと恐ろしさもあるというか。
「夏のカブトムシを捕まえた写真や、この雪だるまを作ったときの写真の智也さんはとてもやんちゃそうですね」
「今のお兄ちゃんは落ち着いた雰囲気があるけど、昔のお兄ちゃんは好きなことになると、凄く張り切って夢中になることもあったんだよ。たまに、はしゃぎすぎて足をくじいたりしたこともあったよね」
「へえ、そうなんですか。そういえば、この前旅行に行ったときに智也さんから聞いた話なんですけど、小学生くらいの頃に富士山の五合目まで登ったときに、標高が高い方が太陽に近いんだから、平地よりも暑いに決まっていると豪語して薄着のままでいたら、見事に風邪を引いちゃったんですって」
「そんなことがあったんだ! 風邪を引いたって言えば、年末年始に大雪が降って、これだけ雪があったらかまくらが作れるって言ってね。実際に作ったんだけど、お兄ちゃんが入ったらすぐに崩れて、雪に埋もれちゃったの。そうしたら、お兄ちゃん風邪引いちゃって……」
「あははっ! そんなこともあったんですか!」
2人は大爆笑。僕の昔話をネタに2人が楽しそうなのはいいけど、やっぱり不安が的中してしまった。この2人を意気投合させたのはまずかったかな。恥ずかしいから寝室に行って昼寝でもしたい。
「桃花さんの話を聞くと、智也さんがよく今みたいになったなと思います」
「……色々と学習して成長したんだよ、僕は」
そんな少年も今や社会人2年目の24歳だ。たくさんの痛みや風邪を乗り越えながらここまで来たのだ。今年になって、誤認逮捕とそれによる退職っていうとんでもない経験をしてしまったけど。
「でも、私が以前にいじめを受けたときに、智也さんは私の家に来て、絶対に学校でいじめはあったんだと、解決するまでずっと側にいてくれましたから、それを考えると変わっていない部分もあるのかも」
「考えが曲げないときがあるよね、お兄ちゃんって」
美来が受けたいじめは学校主体で隠蔽しようとしていたからな。ただ、美来本人がいじめに苦しんでいたから、美来のことを全力でバックアップしたいと思ったんだ。
その後も美来と桃花ちゃんはアルバムを見ていく。
「そういえば、智也さんの持っているアルバムにもありましたが、この茶髪の女の子が写っている写真が結構ありますよね。確か、結城仁実さんでしたっけ」
「うん、そうだよ。私と同い年で幼なじみなんだ。私は『ひとみん』って呼んでいるんだけど。家が近いからよく遊びに来てたよ」
「そうだったね。そういえば、仁実ちゃんも大学に? それとも就職したの?」
「私とは別の大学だけど進学したよ。仁実ちゃんは英文学科なんだけど」
「そっか」
仁実ちゃんは英語の方を専門的に学んでいるのか。僕の卒業した大学が英語教育に力を入れていて、卒業研究のときにも英語で書かれた論文をいくつも読まされたから、英語はとても大切だと思っている。
「美来ちゃん、そろそろDVDの方も観ようか」
「そうですね! では、ソファーの方に移動しましょう」
アルバムでもこんなに恥ずかしい想いをしているのに、ホームビデオなんて観たらどうなってしまうのか。
不安な中、僕は美来や桃花ちゃんと一緒にDVDを見始める。
『ひとみん、ちゃんと撮れてる?』
『うん、撮れてるよ』
画面がブレているけど、撮影しているのが子供だからそこは仕方ないか。
それにしても、桃花ちゃんの部屋……懐かしいな。仁実ちゃんの声も。
『おっ、仁実ちゃんがカメラマンになってる。かっこいいね』
「きゃああっ! 小さな智也さんがちゃんと動いていますよ! あぁ、やっぱり可愛いです。一度、小さくなってみませんかっ!」
美来、僕の予想通り大興奮。ハァハァ息を漏らしているし、僕と美来の年齢が逆じゃなくて良かった。
『どう? 智也だよ、映ってるかな?』
「映ってますよ!」
画面の中にいる10歳ちょっとくらいの僕が手を振っているからか、美来は当時の僕に返事をするかのように元気よく手を振っている。まったく、どっちが子供なんだか。
『あら、ビデオカメラがないと思ったら、桃花達が持っていたのね』
この声は叔母さんか。叔母さんがビデオカメラを手に取ったからか、急にブレのあまりない綺麗な映像になる。
『でも、いい機会だからちょっと撮影の練習をしようかな。ええと、昨日から妹の家族が遊びに来ていて、ここに甥っ子の智也君がいま~す』
『どうも~! 智也です~』
何だよ、カメラを向けられて嬉しいのかニヤニヤしやがって。あぁ、恥ずかしい。コンビニでも行ってこようかな。
「逃げてはダメですよ、智也さん。一緒に観ましょう!」
「……後で覚えてろよ」
「ふふっ、分かりました。それにしても、初めてドSな智也さんを見られたような気がします」
「美来の方がよっぽどドSだよ!」
こっちは恥ずかしいのに強制的に見せようとするんだからさ。
このまま反抗し続けても意味がなさそうなので、ここは諦めて一緒に観ることにするか。小さい頃の桃花ちゃんや仁実ちゃんの姿を観られるってことで。
その後も、僕にとってはそれなりに恥ずかしい映像が続いた。ただ、小さい頃の桃花ちゃんや仁実ちゃんがとても可愛らしく懐かしかったので、何とか最後まで見続けられたのであった。
電車が特に遅延したり運休したりすることはなく、僕らは無事に自宅に帰ってくることができた。
「桃花ちゃん、ここが僕と美来が住んでいるところだよ」
「そうなんだね。お邪魔します。お世話になります」
家の中に入ると、初めての場所だからか桃花ちゃんはキョロキョロしている。僕も初めて桃花ちゃんのお家に行ったときは、今の彼女のようにしていたっけ。
「うわあっ、素敵なお部屋だね!」
リビングに入るや否や、桃花ちゃんはそんな言葉を口にして、ぱあっと笑みが広がっていく。
「桃花さん、緑茶か紅茶、コーヒーであればお出しできますがどうしますか?」
「じゃあ、温かい緑茶でお願いできるかな」
「分かりました。私もそうしようかな。智也さんはいつもの通りコーヒーにします?」
「うん。僕も温かいやつでお願いするよ」
「分かりました。お二人は椅子に座ってくつろいでください」
そう言うと、美来ちゃんはキッチンの方へと向かった。
僕はテーブルの椅子に座るけれ、桃花ちゃんは椅子には座らず、さっそくスーツケースを開け始めている。
「どうしたの? 桃花ちゃん」
「家に着いたら、アルバムやホームビデオを見せるって約束だったじゃない。だから、それを出そうと思って」
「……そっか」
美来がとても楽しみにしているもんな。
実はその話をされてから、たまに昔のことを思い出しているけど、段々とどんな内容がアルバムやホームビデオに入っているのか不安になってきた。
「あったあった。アルバムにDVD」
ホームビデオはDVDにダビングされているのか。僕の家は、僕が小学校を卒業する頃までVHSだったので、ホームビデオはVHSのイメージが未だに強い。
そういえば、僕が一人暮らしを始めてから、父さんが業者に頼んでVHSにダビングしていたホームビデオをDVD化してもらったと言っていたな。
「お兄ちゃん、何だかあまり顔色が良くないけど。お出かけして疲れちゃった?」
「……いや、疲れてないよ。ただ、アルバムやDVDにどんなことが記録されているかと思うと不安でさ」
「分かるな、それ。昨日の夜、私もちょっとだけ見てみたんだけど、変じゃなくても何だか恥ずかしいんだよね」
「その気持ち、ちょっと分かるな」
それに、そういったアルバムやDVDをこれから見るのが美来なんだ。昨日、僕が持っているアルバムを見たときの反応を考えれば、基本的には可愛いと言って興奮するだろうけど、変な場面があったら大爆笑しそうだ。
「お待たせしました。あっ、それってもしかして……アルバムとホームビデオが記録されたDVDですか?」
「そうだよ。じゃあ、まずはアルバムの方から見ようか、美来ちゃん」
「はい!」
すると、美来と桃花ちゃんは隣同士に座って、緑茶を飲みながらアルバムを見始める。そんな2人のことを僕は温かいコーヒーを飲みながら眺めることに。
「やっぱり、小さい頃の智也さんは可愛いですね!」
「そうだね。でも、この頃の面影は今でも残っているよね」
「そうですね。今はとてもかっこいいですが、優しい笑みを浮かべたときはこの写真の智也さんに似ている気がします」
「あぁ、確かにそうかも」
チラッと美来と桃花ちゃんは僕のことを見てくる。この2人……結構気が合うというか、似ているところがあるというか。だからこそ、ちょっと恐ろしさもあるというか。
「夏のカブトムシを捕まえた写真や、この雪だるまを作ったときの写真の智也さんはとてもやんちゃそうですね」
「今のお兄ちゃんは落ち着いた雰囲気があるけど、昔のお兄ちゃんは好きなことになると、凄く張り切って夢中になることもあったんだよ。たまに、はしゃぎすぎて足をくじいたりしたこともあったよね」
「へえ、そうなんですか。そういえば、この前旅行に行ったときに智也さんから聞いた話なんですけど、小学生くらいの頃に富士山の五合目まで登ったときに、標高が高い方が太陽に近いんだから、平地よりも暑いに決まっていると豪語して薄着のままでいたら、見事に風邪を引いちゃったんですって」
「そんなことがあったんだ! 風邪を引いたって言えば、年末年始に大雪が降って、これだけ雪があったらかまくらが作れるって言ってね。実際に作ったんだけど、お兄ちゃんが入ったらすぐに崩れて、雪に埋もれちゃったの。そうしたら、お兄ちゃん風邪引いちゃって……」
「あははっ! そんなこともあったんですか!」
2人は大爆笑。僕の昔話をネタに2人が楽しそうなのはいいけど、やっぱり不安が的中してしまった。この2人を意気投合させたのはまずかったかな。恥ずかしいから寝室に行って昼寝でもしたい。
「桃花さんの話を聞くと、智也さんがよく今みたいになったなと思います」
「……色々と学習して成長したんだよ、僕は」
そんな少年も今や社会人2年目の24歳だ。たくさんの痛みや風邪を乗り越えながらここまで来たのだ。今年になって、誤認逮捕とそれによる退職っていうとんでもない経験をしてしまったけど。
「でも、私が以前にいじめを受けたときに、智也さんは私の家に来て、絶対に学校でいじめはあったんだと、解決するまでずっと側にいてくれましたから、それを考えると変わっていない部分もあるのかも」
「考えが曲げないときがあるよね、お兄ちゃんって」
美来が受けたいじめは学校主体で隠蔽しようとしていたからな。ただ、美来本人がいじめに苦しんでいたから、美来のことを全力でバックアップしたいと思ったんだ。
その後も美来と桃花ちゃんはアルバムを見ていく。
「そういえば、智也さんの持っているアルバムにもありましたが、この茶髪の女の子が写っている写真が結構ありますよね。確か、結城仁実さんでしたっけ」
「うん、そうだよ。私と同い年で幼なじみなんだ。私は『ひとみん』って呼んでいるんだけど。家が近いからよく遊びに来てたよ」
「そうだったね。そういえば、仁実ちゃんも大学に? それとも就職したの?」
「私とは別の大学だけど進学したよ。仁実ちゃんは英文学科なんだけど」
「そっか」
仁実ちゃんは英語の方を専門的に学んでいるのか。僕の卒業した大学が英語教育に力を入れていて、卒業研究のときにも英語で書かれた論文をいくつも読まされたから、英語はとても大切だと思っている。
「美来ちゃん、そろそろDVDの方も観ようか」
「そうですね! では、ソファーの方に移動しましょう」
アルバムでもこんなに恥ずかしい想いをしているのに、ホームビデオなんて観たらどうなってしまうのか。
不安な中、僕は美来や桃花ちゃんと一緒にDVDを見始める。
『ひとみん、ちゃんと撮れてる?』
『うん、撮れてるよ』
画面がブレているけど、撮影しているのが子供だからそこは仕方ないか。
それにしても、桃花ちゃんの部屋……懐かしいな。仁実ちゃんの声も。
『おっ、仁実ちゃんがカメラマンになってる。かっこいいね』
「きゃああっ! 小さな智也さんがちゃんと動いていますよ! あぁ、やっぱり可愛いです。一度、小さくなってみませんかっ!」
美来、僕の予想通り大興奮。ハァハァ息を漏らしているし、僕と美来の年齢が逆じゃなくて良かった。
『どう? 智也だよ、映ってるかな?』
「映ってますよ!」
画面の中にいる10歳ちょっとくらいの僕が手を振っているからか、美来は当時の僕に返事をするかのように元気よく手を振っている。まったく、どっちが子供なんだか。
『あら、ビデオカメラがないと思ったら、桃花達が持っていたのね』
この声は叔母さんか。叔母さんがビデオカメラを手に取ったからか、急にブレのあまりない綺麗な映像になる。
『でも、いい機会だからちょっと撮影の練習をしようかな。ええと、昨日から妹の家族が遊びに来ていて、ここに甥っ子の智也君がいま~す』
『どうも~! 智也です~』
何だよ、カメラを向けられて嬉しいのかニヤニヤしやがって。あぁ、恥ずかしい。コンビニでも行ってこようかな。
「逃げてはダメですよ、智也さん。一緒に観ましょう!」
「……後で覚えてろよ」
「ふふっ、分かりました。それにしても、初めてドSな智也さんを見られたような気がします」
「美来の方がよっぽどドSだよ!」
こっちは恥ずかしいのに強制的に見せようとするんだからさ。
このまま反抗し続けても意味がなさそうなので、ここは諦めて一緒に観ることにするか。小さい頃の桃花ちゃんや仁実ちゃんの姿を観られるってことで。
その後も、僕にとってはそれなりに恥ずかしい映像が続いた。ただ、小さい頃の桃花ちゃんや仁実ちゃんがとても可愛らしく懐かしかったので、何とか最後まで見続けられたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる