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続編-螺旋百合-
第6話『しよっか?』
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夕食は昨日の残りのチキンカレー。作ってから1日経って鶏肉の旨みが出たのか、昨日よりも美味しかった。
僕が夕食の片付けをしている間、2人は紅茶を飲みながら、桃花ちゃんが持ってきたアルバムを見ていた。夕方にあれだけアルバムやDVDを観たのに……飽きないなぁ。
「やっぱり、小さい頃の智也さんもいいですね」
「本当に好きなんだね、美来ちゃん」
「ええ。1日だけでもいいですから、この写真が撮影された日にタイムスリップしてみたいです」
DVDを観たときの美来ののめり込みようは相当だったからな。ただ、ホームビデオという形でも、小さい頃の自分の動く姿を美来に見せられて良かったかな。そんなことを考えながら後片付けを終わらせた。
自分の飲むアイスコーヒーを作ってリビングに戻ると、依然として2人はアルバムを鑑賞していた。
「桃花ちゃん、。アルバムを持ってきて正解だったね。ありがとう」
「いえいえ。美来ちゃんがここまで喜んでくれると嬉しくなるよ」
「桃花さん、本当にありがとうございます。……あっ、そういえば、まだ桃花さんとは連絡先を交換していなかったですね」
「そうだったね。今日はずっと一緒にいたから忘れていたよ。お兄ちゃんのも教えて」
「もちろん」
僕と美来は桃花ちゃんとスマートフォンの番号やメアド、SNSのIDを交換し合う。これでお互いに直接連絡できる。
「そうだ、お風呂の準備はできていますので、桃花さん……一番風呂に入ってきてください」
「いいの?」
「もちろんですよ。桃花さんはお客様ですから」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
普段は美来と一緒に入るか、美来の後に僕が入ることになっているので、入浴の順番については全然気にしていない。
そういえば、昔はお互いに子供だったこともあってか、桃花ちゃんと一緒にお風呂に入ったっけ。5歳差なのもあって、叔母さんが僕にお風呂で桃花ちゃんの面倒を見てほしいと頼まれたのもあるけれど。
「お兄ちゃん、昔みたいに一緒にお風呂に入ろっか?」
桃花ちゃんは僕の手をそっと掴んで、はにかみながら僕にそう言ってきた。
「そ、それはNGです! いくら小さい頃にお風呂に入ったことがある桃花さんでも、NG案件はあるんですからね!」
美来はすぐさまに桃花ちゃんの懇願を拒否する。そんな彼女は顔を真っ赤にして、今日の中で最も不機嫌そうな表情を浮かべている。
「ふふっ、美来ちゃんったら可愛いね。もちろん冗談だよ」
「……冗談で言った割には本気そうに見えましたけど。桃花さん、はにかんでいましたし」
僕も美来と同じく、今のお誘いが冗談とは思えなかった。
「万が一、お兄ちゃんがいいよって言ってきて、美来ちゃんから許可が出たらドキドキするなと思って」
「……そういうことでしたか。それならいいのですが。まったく、紛らわしいことを言わないでくださいよ」
「ふふっ、ごめんね」
桃花ちゃんはお詫びとしてなのか美来の頭を優しく撫でる。そして、それがとても気持ちいいのか、美来はすぐに笑顔を取り戻した。
「それではお風呂について説明しますので、お着替えなどを持ってこちらに来てください」
「うん、分かった」
桃花ちゃんは下着や寝間着など必要なものを取り出して、美来と一緒にリビングから出て行った。
桃花ちゃんが持ってきてくれたアルバムが未だに広げられていたので、僕はコーヒーを飲みながらアルバムを見ることに。
「まったく、2人ともよく飽きないな……」
美来の方は納得だけど、桃花ちゃんの方はよく恥ずかしがらずに観られたなぁ。桃花ちゃんは昔とあまり変わっていないからかもしれない。
「……可愛いな」
幼い頃の桃花ちゃんと仁実ちゃんが。僕も今と比べたらもちろん童顔だけど、美来が凄く喜ぶほど可愛いのかなぁ。
「何だかんだ、智也さんもアルバムを見ているじゃないですか」
「たまには思い出に浸るのもいいかなと思って。でも、美来がいるからかな。今が一番いいよ」
「……私も」
僕は椅子から立ち上がり、美来の手を引いてソファーまで連れて行き、美来と隣り合って座る。やっぱり、彼女の温もりや匂いの感じることのできる今が一番いい。
「そういえば、美来。桃花ちゃんに対して全然敵意とか向けていないよね。美来だったら警戒しそうだなと思って」
「確かに、智也さんに甘えている部分もありますけど、アルバムやDVDを観たらそれは5歳くらい年上の従兄とひさしぶりに会ったからなんだと分かって。智也さんのことは異性ではなく、信頼できる親戚の従兄として見ている気がするんです」
「そっか」
「それでも、お風呂はNGですけどね。お互いに裸になったら、どうなってしまうか分かりませんし」
「僕もさすがにお風呂はダメだと思ったよ。桃花ちゃんも18歳だし」
「今の言葉を聞いて安心しました」
美来はほっと胸を撫で下ろすと、僕に手を重ねてきて……そっとキスしてきた。
「2人きりの時間がなかなか確保できそうにないですから」
「……そうだね」
もちろん、桃花ちゃんが悪いわけじゃない。むしろ、彼女のおかげで美来と2人きりの時間をより大切にしようと思えるし、ドキドキもする。
「ところで、智也さん。桃花さんがここに来た本当の理由って何なんでしょうね」
美来は僕のことを見つめながらそう言ってきた。
「美来もそのことを考えていたんだ」
「智也さんこそ。もちろん、智也さんと久しぶりに会いたいのもここに来た理由の一つだと思いますが、何か他の理由がありそうな気がするんですよね。何日間ここに滞在するのかも言ってこなかったですし」
「そうだね。おそらく、大学の夏休みは9月の終わり頃までだと思うけど、僕や美来と会うだけならこの週末だけでもいい気がするし」
「何か目的を果たすまで、ここに居続けるつもりなんでしょうね」
僕も美来と同じ考えだ。だからこそ、桃花ちゃんははっきりとした期間を僕達に言うことはしなかった。
「美来は何をきっかけにそう考えたの? 僕は勘なんだけど」
「私も最終的には勘ですよ。ただ、彼女が持ってきたアルバムやDVDを観ているとき……智也さんのことを見ている目つきと、仁実さんのことを見る目つきが違っているような気がして」
「仁実ちゃんのことを見ているときの目つきか……」
僕は全然気付かなかったな。特にDVDを観ているときは、昔の自分の姿を観るのが恥ずかしかったので、桃花ちゃんのことまで気に掛けられなかった。
「仁実ちゃん絡みで何かありそうだと考えて良さそうだね」
「ええ」
ただ、仮にそうだとして、それを今まで僕や美来に話していないのが気になる。何か言い出しにくい理由があるかもしれない。桃花ちゃんのことをよく見るようにしよう。
「……ところで、智也さん。その……2人きりになったので何かしないんですか?」
「えっ?」
「だって、DVDを観たときに智也さんが『覚えてろよ』ってかっこよく言っていたので、今か今かと待ち望んでいるんですよ」
「……そういえば、そんなことも言ったね」
ただ、待ち望んでいる状態の美来に何かしても、それは僕に無理矢理DVDを観させたことの仕返しになるのだろうか。そもそも、本気で覚えていろと言ったわけではないし、美来に何かしようとも考えていない。
「智也さんのお望みであれば、できる限り応えていきますよ」
「……じゃあ、僕と向き合うようにしてここに座って」
僕は脚を広げて、その間に美来のことを向かい合わせた形で座らせる。そして、そんな彼女のことをぎゅっと抱きしめる。
「と、智也さん……」
「桃花ちゃんが戻ってくるまでずっとこのまま。暑苦しくなっても離さない」
「分かりました。でも、この状態だと……智也さんの方だって暑苦しくなってしまうかもしれませんよ?」
「美来の温もりで暑くなるんだったらかまわないよ」
「ふふっ、奇遇ですね。私もですよ」
そう言うと、背中から温もりを感じるように。きっと、両手を僕の背中に回したのだろう。昼間に桃花ちゃんに抱きしめられたけど、やっぱり美来が一番心地よい。
「今日は外を歩いたからか、いつも以上に美来の匂いを感じられるよ」
「そう言われると、ちょっと恥ずかしいですね。智也さんだって、いつもとは違って汗混じりの匂いを感じますよ。これはこれで……悪くないです」
「……僕だって」
自然と見つめ合い、いつもとちょっと違う美来の匂いに包まれながら、熱いキスを長く交わす。そのことで、美来の口からはさっき飲んでいた紅茶の香りが伝わってくる。
「コーヒーはあまり飲めませんが、智也さんと口づけをして感じられるコーヒーの香りはとても好きです」
「そっか」
「まだ桃花さんは出てこないでしょうから、もうちょっとしましょう?」
「分かった」
今日も暑くて、クーラーで冷やされた部屋の空気がとても気持ちいい。ただ、美来からの温もりはどの季節でも心地よい。美来とキスし、温もり、柔らかさ、甘味を感じながら静かな時間を過ごすのであった。
僕が夕食の片付けをしている間、2人は紅茶を飲みながら、桃花ちゃんが持ってきたアルバムを見ていた。夕方にあれだけアルバムやDVDを観たのに……飽きないなぁ。
「やっぱり、小さい頃の智也さんもいいですね」
「本当に好きなんだね、美来ちゃん」
「ええ。1日だけでもいいですから、この写真が撮影された日にタイムスリップしてみたいです」
DVDを観たときの美来ののめり込みようは相当だったからな。ただ、ホームビデオという形でも、小さい頃の自分の動く姿を美来に見せられて良かったかな。そんなことを考えながら後片付けを終わらせた。
自分の飲むアイスコーヒーを作ってリビングに戻ると、依然として2人はアルバムを鑑賞していた。
「桃花ちゃん、。アルバムを持ってきて正解だったね。ありがとう」
「いえいえ。美来ちゃんがここまで喜んでくれると嬉しくなるよ」
「桃花さん、本当にありがとうございます。……あっ、そういえば、まだ桃花さんとは連絡先を交換していなかったですね」
「そうだったね。今日はずっと一緒にいたから忘れていたよ。お兄ちゃんのも教えて」
「もちろん」
僕と美来は桃花ちゃんとスマートフォンの番号やメアド、SNSのIDを交換し合う。これでお互いに直接連絡できる。
「そうだ、お風呂の準備はできていますので、桃花さん……一番風呂に入ってきてください」
「いいの?」
「もちろんですよ。桃花さんはお客様ですから」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
普段は美来と一緒に入るか、美来の後に僕が入ることになっているので、入浴の順番については全然気にしていない。
そういえば、昔はお互いに子供だったこともあってか、桃花ちゃんと一緒にお風呂に入ったっけ。5歳差なのもあって、叔母さんが僕にお風呂で桃花ちゃんの面倒を見てほしいと頼まれたのもあるけれど。
「お兄ちゃん、昔みたいに一緒にお風呂に入ろっか?」
桃花ちゃんは僕の手をそっと掴んで、はにかみながら僕にそう言ってきた。
「そ、それはNGです! いくら小さい頃にお風呂に入ったことがある桃花さんでも、NG案件はあるんですからね!」
美来はすぐさまに桃花ちゃんの懇願を拒否する。そんな彼女は顔を真っ赤にして、今日の中で最も不機嫌そうな表情を浮かべている。
「ふふっ、美来ちゃんったら可愛いね。もちろん冗談だよ」
「……冗談で言った割には本気そうに見えましたけど。桃花さん、はにかんでいましたし」
僕も美来と同じく、今のお誘いが冗談とは思えなかった。
「万が一、お兄ちゃんがいいよって言ってきて、美来ちゃんから許可が出たらドキドキするなと思って」
「……そういうことでしたか。それならいいのですが。まったく、紛らわしいことを言わないでくださいよ」
「ふふっ、ごめんね」
桃花ちゃんはお詫びとしてなのか美来の頭を優しく撫でる。そして、それがとても気持ちいいのか、美来はすぐに笑顔を取り戻した。
「それではお風呂について説明しますので、お着替えなどを持ってこちらに来てください」
「うん、分かった」
桃花ちゃんは下着や寝間着など必要なものを取り出して、美来と一緒にリビングから出て行った。
桃花ちゃんが持ってきてくれたアルバムが未だに広げられていたので、僕はコーヒーを飲みながらアルバムを見ることに。
「まったく、2人ともよく飽きないな……」
美来の方は納得だけど、桃花ちゃんの方はよく恥ずかしがらずに観られたなぁ。桃花ちゃんは昔とあまり変わっていないからかもしれない。
「……可愛いな」
幼い頃の桃花ちゃんと仁実ちゃんが。僕も今と比べたらもちろん童顔だけど、美来が凄く喜ぶほど可愛いのかなぁ。
「何だかんだ、智也さんもアルバムを見ているじゃないですか」
「たまには思い出に浸るのもいいかなと思って。でも、美来がいるからかな。今が一番いいよ」
「……私も」
僕は椅子から立ち上がり、美来の手を引いてソファーまで連れて行き、美来と隣り合って座る。やっぱり、彼女の温もりや匂いの感じることのできる今が一番いい。
「そういえば、美来。桃花ちゃんに対して全然敵意とか向けていないよね。美来だったら警戒しそうだなと思って」
「確かに、智也さんに甘えている部分もありますけど、アルバムやDVDを観たらそれは5歳くらい年上の従兄とひさしぶりに会ったからなんだと分かって。智也さんのことは異性ではなく、信頼できる親戚の従兄として見ている気がするんです」
「そっか」
「それでも、お風呂はNGですけどね。お互いに裸になったら、どうなってしまうか分かりませんし」
「僕もさすがにお風呂はダメだと思ったよ。桃花ちゃんも18歳だし」
「今の言葉を聞いて安心しました」
美来はほっと胸を撫で下ろすと、僕に手を重ねてきて……そっとキスしてきた。
「2人きりの時間がなかなか確保できそうにないですから」
「……そうだね」
もちろん、桃花ちゃんが悪いわけじゃない。むしろ、彼女のおかげで美来と2人きりの時間をより大切にしようと思えるし、ドキドキもする。
「ところで、智也さん。桃花さんがここに来た本当の理由って何なんでしょうね」
美来は僕のことを見つめながらそう言ってきた。
「美来もそのことを考えていたんだ」
「智也さんこそ。もちろん、智也さんと久しぶりに会いたいのもここに来た理由の一つだと思いますが、何か他の理由がありそうな気がするんですよね。何日間ここに滞在するのかも言ってこなかったですし」
「そうだね。おそらく、大学の夏休みは9月の終わり頃までだと思うけど、僕や美来と会うだけならこの週末だけでもいい気がするし」
「何か目的を果たすまで、ここに居続けるつもりなんでしょうね」
僕も美来と同じ考えだ。だからこそ、桃花ちゃんははっきりとした期間を僕達に言うことはしなかった。
「美来は何をきっかけにそう考えたの? 僕は勘なんだけど」
「私も最終的には勘ですよ。ただ、彼女が持ってきたアルバムやDVDを観ているとき……智也さんのことを見ている目つきと、仁実さんのことを見る目つきが違っているような気がして」
「仁実ちゃんのことを見ているときの目つきか……」
僕は全然気付かなかったな。特にDVDを観ているときは、昔の自分の姿を観るのが恥ずかしかったので、桃花ちゃんのことまで気に掛けられなかった。
「仁実ちゃん絡みで何かありそうだと考えて良さそうだね」
「ええ」
ただ、仮にそうだとして、それを今まで僕や美来に話していないのが気になる。何か言い出しにくい理由があるかもしれない。桃花ちゃんのことをよく見るようにしよう。
「……ところで、智也さん。その……2人きりになったので何かしないんですか?」
「えっ?」
「だって、DVDを観たときに智也さんが『覚えてろよ』ってかっこよく言っていたので、今か今かと待ち望んでいるんですよ」
「……そういえば、そんなことも言ったね」
ただ、待ち望んでいる状態の美来に何かしても、それは僕に無理矢理DVDを観させたことの仕返しになるのだろうか。そもそも、本気で覚えていろと言ったわけではないし、美来に何かしようとも考えていない。
「智也さんのお望みであれば、できる限り応えていきますよ」
「……じゃあ、僕と向き合うようにしてここに座って」
僕は脚を広げて、その間に美来のことを向かい合わせた形で座らせる。そして、そんな彼女のことをぎゅっと抱きしめる。
「と、智也さん……」
「桃花ちゃんが戻ってくるまでずっとこのまま。暑苦しくなっても離さない」
「分かりました。でも、この状態だと……智也さんの方だって暑苦しくなってしまうかもしれませんよ?」
「美来の温もりで暑くなるんだったらかまわないよ」
「ふふっ、奇遇ですね。私もですよ」
そう言うと、背中から温もりを感じるように。きっと、両手を僕の背中に回したのだろう。昼間に桃花ちゃんに抱きしめられたけど、やっぱり美来が一番心地よい。
「今日は外を歩いたからか、いつも以上に美来の匂いを感じられるよ」
「そう言われると、ちょっと恥ずかしいですね。智也さんだって、いつもとは違って汗混じりの匂いを感じますよ。これはこれで……悪くないです」
「……僕だって」
自然と見つめ合い、いつもとちょっと違う美来の匂いに包まれながら、熱いキスを長く交わす。そのことで、美来の口からはさっき飲んでいた紅茶の香りが伝わってくる。
「コーヒーはあまり飲めませんが、智也さんと口づけをして感じられるコーヒーの香りはとても好きです」
「そっか」
「まだ桃花さんは出てこないでしょうから、もうちょっとしましょう?」
「分かった」
今日も暑くて、クーラーで冷やされた部屋の空気がとても気持ちいい。ただ、美来からの温もりはどの季節でも心地よい。美来とキスし、温もり、柔らかさ、甘味を感じながら静かな時間を過ごすのであった。
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